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コンピテンシーとは?意味と語源はラテン語 competentia|competence との違いと英語 competency の発音

コンピテンシーとは?意味と語源はラテン語 competentia|competence との違いと英語 competency の発音

コンピテンシーとは、仕事をするのに必要な技能、あるいは物事をうまくこなす能力という意味であり、英英辞典はこの語を「技能・能力」を指す名詞として立てています。

英語の competency をそのままカタカナにした語で、語源はラテン語の competentia。

この記事では、コンピテンシーの意味を英英辞典の語義から切り分け、competentia という語源、よく似た competence との関係、法律と言語学での専門的な語義、いまは使われない古い語義、そして辞書が示す発音と強勢の位置までを整理します。

根拠にしたのは Cambridge Dictionary・Oxford Learner’s Dictionaries・Wiktionary の記述だけです。

目次

コンピテンシーとは何か(結論)

コンピテンシーとは、英語の competency をカタカナにした語で、辞書の芯にある意味は「物事をうまくこなす能力」と「仕事に必要な技能」の二つです。

Cambridge Dictionary は competency を可算名詞 [ C ] とし、「an important skill that is needed to do a job(仕事をするのに必要な、重要な技能)」と定義しました。

例として示されているのは managerial competencies(管理職に必要な技能)という形。

Oxford Learner’s Dictionaries は語義を二つに分けています。

一つ目は「何かをうまくやる能力」、二つ目は「特定の仕事や特定の作業に必要な技能」です。

どちらの辞書も、この語を技能と能力の側に置いている点は変わりません。

コンピテンシーの語義は辞書によって数が違う

Cambridge Dictionary が立てる語義は、仕事に必要な技能の一つだけです。

Oxford Learner’s Dictionaries は二つ。

Wiktionary はさらに広く、五つの語義を並べています。

①ある作業をこなす能力、②法律の場面での理解する力、③言語学での言語構造の暗黙の知識、④「十分な量」、⑤「暮らしていける収入」の五つ。

このうち④と⑤には obsolete(廃用)の札が付きました。

辞書によって立てる語義の数が違うので、どの辞書を引いたかを意識して読むのが安全でしょう。

コンピテンシーの「うまくこなす能力」の語義

Oxford Learner’s Dictionaries の第一の語義は「the ability to do something well(何かをうまくやる能力)」です。

この語義には [uncountable, countable] の札があり、数えない使い方も数える使い方もできると示されています。

型として挙がっているのは competency (in something) と competency (in doing something) の二つ。

「〜における能力」「〜することの能力」を言うときは、前置詞 in でつなぐ形です。

Wiktionary の第一の語義も「The ability to perform some task(ある作業をこなす能力)」で、言い換えとして competence を添えました。

能力の中身を in の後ろに置く、と覚えておくと使いやすいでしょう。

コンピテンシーの「仕事に必要な技能」の語義

Oxford Learner’s Dictionaries の第二の語義は「a skill that you need in a particular job or for a particular task(特定の仕事や特定の作業に必要な技能)」。

こちらには [countable] と (specialist) の札が付いています。

数えられる名詞で、専門的な場面の語義という位置づけです。

Cambridge Dictionary の定義「仕事をするのに必要な、重要な技能」も、この語義と重なる内容になっています。

技能を一つずつ数える語義なので、辞書の例文には複数形 competencies で並べる形が多く見られます。

Oxford Learner’s Dictionaries はこの語義に see also core competency と添え、関連する見出しへの道も示しました。

コンピテンシーの語源はラテン語 competentia

Wiktionary の語源欄は、competency をラテン語の competentia からの借用としています。

借用元の言語には la-lat という記号が付いています。

この記述の出典として、同辞典は OED Online の項目を挙げました。

同じ語源欄には、もう一つ大事な一言があります。

それが「doublet of competence(competence と二重語)」という記述。

competency と competence は、語源のうえで対になる語として扱われているのです。

コンピテンシーと competence の違い

Oxford Learner’s Dictionaries は competency の見出しに「also more frequent competence」という注記を付けています。

つまり同じ意味では competence のほうがよく使われる、という注記です。

Cambridge Dictionary も定義のあとに「Compare competence(competence と比べよ)」と添えました。

Wiktionary は第一の語義の言い換えに competence を置き、語源欄では二重語としています。

三つの辞書のどれもが competence を並べて示し、二語を切り離して扱ってはいません。

Oxford Learner’s Dictionaries の注記が示しているのは、使われる頻度の差です。

コンピテンシーの法律での語義

Wiktionary の第二の語義には legal(法律)の札が付いています。

定義は「An individual’s capacity to understand the nature and implications of their legal rights and obligations(法的な権利と義務の性質や意味合いを理解する、個人の能力)」。

仕事の技能ではなく、理解する力そのものを言う定義です。

Wiktionary の翻訳欄にも「law: meeting specified qualifications to perform」という見出しが立ち、オランダ語 bevoegdheid やポルトガル語 qualificação が並びました。

この定義の中で「能力」にあたる英語は ability ではなく capacity です。

辞書が語を選び分けている、その一語にも目を向けておきたいところ。

capacity という語そのものはキャパシティの意味と語源で辞書の記述から見ています。↓

コンピテンシーの言語学での語義

Wiktionary の第三の語義は linguistics(言語学)の札付きです。

定義は「Implicit knowledge of a language’s structure(言語の構造についての暗黙の知識)」。

言葉にして意識されない形で持っている、言語の仕組みについての知識という意味になっています。

翻訳欄では、この語義にフランス語 compétence、デンマーク語 kompetens、フィンランド語 kielitaito、ポルトガル語 competência が当てられました。

Cambridge Dictionary と Oxford Learner’s Dictionaries には、この語義は立っていません。

言語学の文章で competency が出てきたときに思い出したい、専門の語義です。

コンピテンシーの古い語義は「十分な量」と「収入」

Wiktionary の第四の語義は「A sufficient supply of something(何かの十分な量)」で、obsolete の札が付いています。

引用は1612年の John Smith の記録と、1892年の Ambrose Bierce の Tales of Soldiers and Civilians 所収の A Holy Terror の二つ。

第五の語義は「A sustainable income(暮らしていける収入)」で、こちらも obsolete です。

引用の一つはシェイクスピアの『ヴェニスの商人』第1幕第2場。

「Superfluity comes sooner by white hairs, but competency lives longer.(ありあまる富は早く白髪を招くが、ほどほどの収入は長生きする)」という一節です。

ほかに Chapman の Al Fooles と、Maugham の Of Human Bondage 第116章からの引用も並んでいます。

コンピテンシーの使われ方を Wiktionary の引用で見る

第一の語義「ある作業をこなす能力」には、時代の違う引用が四つ並んでいます。

一つ目は Burke の文章で、「その借款は、手段となる資源の面で、共通の大義を主張するこの王国の能力を示している」。

1961年の Science Education からは「理科の教師には、どんな職業上の能力が必要か」という問いの形。

2004年の Bill Clinton の My Life からは「難しい教科で能力を示したうえで、四年生・八年生・十二年生を終える」という一節です。

2021年の雑誌 Rail の記事では「運転士の能力を一つの地域で保つため」と使われました。

どの引用も、人や国が何かをこなせる力を言っています。

コンピテンシーの英語 competency の発音

Cambridge Dictionary はイギリス英語を /ˈkɒm.pɪ.tən.si/、アメリカ英語を /ˈkɑːm.pə.t̬ən.si/ と示しています。

Oxford Learner’s Dictionaries の表記は /ˈkɒmpɪtənsi/ と /ˈkɑːmpɪtənsi/。

Wiktionary はイギリス英語を /ˈkɒm.pə.tən.si/、アメリカ英語を /ˈkɑm.pə.tən.si/ と表記しました。

強勢は三つの辞書とも第一音節 /ˈkɒm/(アメリカ英語は /ˈkɑːm/)にあります。

「コン」を強く、残りの「ピテンシー」を軽く続ける形。

カタカナで書くと強弱の区別は見えませんが、辞書の表記では第一音節以外に強勢の印はありません。

コンピテンシーの発音で気をつける点

第一音節の母音は、イギリス英語が /ɒ/、アメリカ英語が /ɑː/ です。

第二音節の母音は辞書によって表記が分かれ、Cambridge Dictionary のイギリス英語と Oxford Learner’s Dictionaries は /ɪ/、Wiktionary は /ə/ を使っています。

Cambridge Dictionary のアメリカ英語の表記だけは、第三音節の t に t̬ という記号を使っているのが特徴。

Wiktionary は IPA とは別の発音表記でも kŏm′pĭ-tən-sē と示しました。

音節の区切りは Wiktionary の表記で kɒm・pə・tən・si の四つです。

語末は /si/ で、カタカナの「シー」ほど長く伸ばす印は付いていません。

コンピテンシーの品詞と数え方

competency は名詞で、三つの辞書とも名詞の見出しだけを立てています。

数え方は辞書によって書き方が違う点に注意が要るでしょう。

Cambridge Dictionary は [ C ](可算)だけ。

Oxford Learner’s Dictionaries は第一の語義を [uncountable, countable]、第二の語義を [countable] としています。

Wiktionary は可算・不可算の両方で使える名詞として立てました。

複数形は competencies です。

項目辞書の記述
品詞名詞
数え方Cambridge は [ C ]/Oxford は語義1が [uncountable, countable]・語義2が [countable]/Wiktionary は可算・不可算の両方
複数形competencies(Oxford)
札specialist(Oxford 語義2)/legal・linguistics・obsolete(Wiktionary)
近い語competence(Oxford は also more frequent、Cambridge は Compare、Wiktionary は doublet)
近くに並ぶ語compete(動詞)・competence(名詞)・competent(形容詞)・competently(副詞)(Oxford の Nearby words)
同義語の案内Thesaurus:skill(Wiktionary)

コンピテンシーと一緒に使う英語

Cambridge Dictionary の More meanings 欄には、competency を含む見出しが並んでいます。

competency-based・core competency・competency profile・behavioural competency・competency profiling・functional competency の六つです。

Oxford Learner’s Dictionaries も core competency を名詞の見出しとして別に立てました。

Wiktionary の派生語の欄には immunocompetency・multicompetency・noncompetency・core competency・Gillick competency が挙がっています。

どの辞書にも出てくるのは core competency の一語。

形のうえでは、competency を後ろに置いて前の語で種類を絞る形と、competency-based のように前に置いて後ろの語を説明する形の二通りがあります。

コンピテンシーの例文は医療と教育の文章に多い

Cambridge Dictionary は English Corpus から採った例文を15本並べています。

「教育的な役割は、リハビリテーション看護師に認められた中核的な能力の一つであるように思われる」はその一つ。

「各分野の上級看護師が、欠かせない知識と技能の中身を洗い出し、職員の基準を定め、能力を評価する道具を作った」という例文もあります。

教育の側では「地域固有の必要に応えられる能力を備えたイマージョン教育の教師を送り出すには、別の実習の形が要るのか」と問う文。

看護師の例文に出てくる competency assessment は、能力を測って評価するという組み合わせです。

測る側の語も、ビジネス用語としてよく見かけます。

その assessment を英英辞典で引いたのがアセスメントの意味と語源です。↓

コンピテンシーと似た意味の英単語

Cambridge Dictionary の SMART Vocabulary は、competency を「Skill, talent and ability(技能・才能・能力)」の仲間に入れています。

同じ一覧に並ぶのは ability・accomplishment・acumen・proficiency・functional skills・functional literacy・workmanship など。

Wiktionary は同義語の欄で Thesaurus:skill を参照するよう案内しました。

翻訳欄では、スペイン語 competencia、ポルトガル語 competência、ノルウェー語 kompetanse、トルコ語 yetkinlik などが第一の語義に当てられています。

Cambridge Dictionary の中国語訳は「技能、能力、本領」。

訳語を見ても、技能と能力の側に置かれた語だと分かります。

コンピテンシーで間違いやすい点

一つ目は、強勢の位置です。

強勢は第一音節 /ˈkɒm/ にあり、カタカナのつもりで「テン」を強めると辞書の音から離れます。

二つ目は、competence との使い分けを気にしすぎること。

Oxford Learner’s Dictionaries の注記は「also more frequent competence」で、示されているのは使われる頻度の差であり、意味の違いへの言及はありません。

三つ目は、数え方を一つに決めてしまうことです。

Cambridge Dictionary は [ C ] だけですが、Oxford Learner’s Dictionaries の第一の語義と Wiktionary は数えない使い方も認めています。

コンピテンシーについてよくある質問

Q. コンピテンシーとスキルはどう違いますか

辞書は competency を skill という語で定義しています。

Cambridge Dictionary の定義は「an important skill that is needed to do a job(仕事をするのに必要な、重要な技能)」です。

Oxford Learner’s Dictionaries の第二の語義も「a skill that you need in a particular job or for a particular task」で、skill の一種として立っています。

Wiktionary は同義語として Thesaurus:skill を案内しています。

Cambridge Dictionary の定義と Oxford Learner’s Dictionaries の第二の語義では、competency は仕事や作業に結びついた skill を指します。

Q. competency と competence はどう違いますか

辞書はこの二語をとても近い語として扱っています。

Oxford Learner’s Dictionaries は competency の見出しに「also more frequent competence」という注記を付け、同じ意味では competence のほうが多く使われると示しています。

Wiktionary は語源欄で、二つを doublet(二重語)の関係としています。

Cambridge Dictionary も competency の定義のあとに「Compare competence」と添えています。

Q. コンピテンシーは数えられる名詞ですか

数えられる名詞として使えます。

Cambridge Dictionary は [ C ](可算)とし、managerial competencies という複数形の例を挙げています。

Oxford Learner’s Dictionaries は第一の語義を [uncountable, countable]、第二の語義を [countable] としています。

Wiktionary も可算・不可算の両方で使える名詞として立てているので、数えない使い方もできます。

Q. コンピテンシーの語源は何ですか

ラテン語の competentia です。

Wiktionary の語源欄は、competency をラテン語の competentia からの借用とし、出典に OED Online を挙げています。

同じ欄は、competency を competence の doublet(二重語)としています。

語源のうえでも、二つは対になる語として扱われています。

コンピテンシーのまとめ

コンピテンシーとは、物事をうまくこなす能力という意味であり、仕事や作業に必要な技能という意味でもあります。

語源はラテン語の competentia で、よく似た competence とは doublet(二重語)の関係。

Wiktionary は法律での「権利と義務を理解する能力」、言語学での「言語構造の暗黙の知識」という専門の語義も立てています。

英語で使うときに押さえておきたいのは、強勢が第一音節 /ˈkɒm/ にあること、「〜における能力」は in でつなぐこと、そして同じ意味なら competence のほうが多く使われることの三つです。

辞書の定義に戻れば、コンピテンシーは仕事と結びついた技能を指す語だと分かるでしょう。

\3分で読める/

仕事で使うカタカナ語を、同じ英英辞典で確かめられます

語源・発音記号・例文つき

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コンピテンシーの参考文献

competency の定義・語法・発音・語源は以下の英英辞典と辞書で確認しました。

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リテラシーとは?意味と語源も同じ英英辞典で調べています。↓

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