
テーマとは、話や本、映画などの中心にある主題のことです。英語の theme をそのままカタカナにした語で、英英辞典は「話、本、映画などの主な主題」と定義しています。
この記事では、テーマの意味を英英辞典の語義からたどり、ギリシャ語 thema(置かれたもの)という語源、トピックとの線引き、辞書が示す発音と数え方、そして音楽のテーマや theme park という語義までを整理します。日本語のテーマは「題目」から「テーマパーク」まで広く使われますが、英語の theme も同じ広さを持ち、辞書はそれを三つの語義に分けています。
テーマとは何か(結論)
テーマとは、話や本、映画などの主な主題です。作品の中で繰り返し現れて、全体を貫いている筋を指します。
Cambridge Dictionary は名詞 theme の第一の語義(MAIN SUBJECT)を「話、本、映画などの主な主題」と定義し、レベル B2 を付けています。
同辞典の例文は「喪失というテーマが、彼の小説のほとんどを貫いている」というものです。run through(貫いて流れる)という動詞と組み合わさっています。
Oxford Learner’s Dictionaries は「話、書き物、芸術作品における主題、あるいは主要な考え」と定義しています。
辞書の例文で目立つのが recurring(繰り返し現れる)という形容詞です。一度出てくるだけのものはテーマと呼びません。
Cambridge の例文には「自由というテーマが、彼女の書くもの全体に繰り返し現れる」「父と娘の関係は、彼女の小説で繰り返し現れるテーマだ」が並びます。
Oxford の例文にも「出産はリーの作品で繰り返し現れるテーマだ」があり、the central/main/key/major theme(中心の/主な/鍵となる/主要なテーマ)という形容詞の並びが載っています。
テーマの語源はギリシャ語 thema「置かれたもの」
Online Etymology Dictionary によれば、theme が英語に現れたのは14世紀初めです。当時のつづりは teme で、意味は「人が書いたり話したりする主題や話題」でした。
経路は古フランス語 tesme と、ラテン語 thema を直接たどったものです。
ラテン語 thema の意味は「主題、論題」で、その元はギリシャ語 thema「命題、主題、預けられたもの」です。
同辞典はこの語の文字どおりの意味を「置かれたもの、下に据えられたもの」としています。印欧祖語の語根 *dhe-「置く、据える」に接尾辞が付いた形です。
ギリシャ語の thema は他にも「賞品、議論の主題、地方、軍管区、基本の語」という意味を持っていました。
古典語の th- というつづりが英語に戻されたのは1400年ごろです。それまでは teme でした。
意味の広がりも記録されています。「学校の作文」という語義が1540年代、音楽への広がりが1670年代です。
さらに theme song が1929年、theme park が1960年です。日本語の「テーマソング」「テーマパーク」は、どちらも英語で生まれた比較的新しい組み合わせをそのまま借りたものです。
テーマとトピックの違い
どちらも「主題」と訳せますが、theme は作品を貫く筋、topic は話し合われている事柄です。辞書のレベルも B2 と B1 で一段違います。
Cambridge Dictionary は topic を「話し合われる、書かれる、あるいは学ばれる主題」と定義し、レベル B1 を付けています。
| 語 | 辞書の定義(要点) | 辞書のレベル | 語源の元の意味 |
|---|---|---|---|
| theme | 話・本・映画などの主な主題(繰り返し現れて全体を貫く) | B2 | ギリシャ語 thema「置かれたもの」 |
| topic | 話し合われる、書かれる、学ばれる主題 | B1 | ギリシャ語 topos「場所」 |
語源を並べると差がはっきりします。Online Etymology Dictionary によれば topic は1630年代に、アリストテレスの著作の英語名 Topics の単数形として現れました。元はギリシャ語 Ta Topika「ありふれた場所」で、その元は topos「場所」です。置かれたものが theme、場所が topic という対比になります。
topic に「話や書き物で扱われる事柄、主題」という意味が付くのは1720年です。theme より400年ほどあとです。
使い分けの目安はこうです。会議で何を話すかなら topic、小説が何を描いているかなら theme です。Oxford の例文も The main topic of conversation was Tom’s new girlfriend.(会話の主なトピックはトムの新しい彼女だった)と、その場の話題を指しています。
topic には theme に無い言い方があります。Cambridge は on topic(話題に沿って)と off topic(話題から外れて)を見出しの形で立てています。theme にはこの組み合わせがありません。
テーマの発音は /θiːm/ で th の音を出す
theme は一音節の語です。カタカナの「テーマ」は二拍ですが、英語は /θiːm/ のひとかたまりで、母音は一つしかありません。
| 辞書 | イギリス英語 | アメリカ英語 |
|---|---|---|
| Cambridge Dictionary | /θiːm/ | /θiːm/ |
| Oxford Learner’s Dictionaries | /θiːm/ | /θiːm/ |
二つの辞書とも、イギリス英語とアメリカ英語で表記が同じです。
頭の音は /θ/ です。日本語の「テ」は舌を上の歯の裏に付けて息を止めますが、/θ/ は舌先を上下の歯で軽くはさんで息を通し続けます。
母音は /iː/ で、長い「イー」です。カタカナの「テーマ」の長音は「テ」に付いていますが、英語では /iː/ が伸びます。
語尾は /m/ で、そのあとに母音はありません。カタカナの「マ」は母音の /a/ を足していますが、英語は口を閉じて終わります。「テーマ」と二拍で言うのではなく、/θiːm/ とひと息で言うと近づきます。
コンセプトの意味と語源も同じ英英辞典と語源辞典で調べてまとめています。

テーマのもう一つの意味は繰り返される曲
Cambridge Dictionary は theme に TUNE(曲)というラベルを付けた語義を別に立てています。「映画などの中で何度も流され、ある登場人物や状況を表す歌や曲」です。
この語義の組み合わせとして辞書に載るのが a theme song / tune(テーマソング、テーマ曲)です。
Online Etymology Dictionary によれば、theme が音楽に広がったのは1670年代、theme song という言い方は1929年です。
Cambridge はさらに music specialized(音楽の専門用語)のラベルを付けて「ある楽曲の土台になる、短くて単純な旋律」という語義を立てています。
同じ項には theme and variation(主題と変奏)という音楽形式の説明もあります。「あるテーマが演奏され、そのあと小さな変化を加えながら何度も繰り返される音楽の形式」です。繰り返し現れるという、第一の語義と同じ性質がここにも出ています。
Cambridge の第一の語義の例文にも variations on the same theme(同じテーマの変奏)という言い方があります。「彼女が作る映画は全部、同じテーマの変奏だ」という文で、音楽の用語が文芸の話に使われています。
テーマの英語 theme は数えられる名詞
theme は可算名詞です。Cambridge Dictionary は見出しに [ C ] と示しています。a theme、themes のように冠詞や複数形を取ります。
Oxford Learner’s Dictionaries の例文には複数形が多く出ます。Through sculptures Chen explored themes of illness, exile and cultural difference.(彫刻を通してチェンは病、亡命、文化の違いというテーマを探った)が例です。
前置詞は of です。theme of something の形で、the theme of unhappy marriage(不幸な結婚というテーマ)のように使います。
動詞は run through と recur が辞書に載ります。Cambridge の The theme of loss runs through most of his novels. と、Oxford の Births are a recurring theme が代表です。
形容詞は central / main / key / major(中心の/主な/鍵となる/主要な)、そして common(共通の、よくある)が Oxford の例文に並びます。Hot temperatures were a common theme over the past couple of weeks.(この数週間、高温が共通のテーマだった)のように、話題そのものを指す使い方もできます。
Cambridge は theme を Topics & areas of interest(話題と関心の領域)に分類しています。同じ分類には subject matter や thesis が並びます。
テーマを使った英語の例文とよくある間違い
辞書に載っている形をそのまま借りるのが、いちばん外さないやり方です。the theme of ~ と a recurring theme の二つを覚えておけば、作品について語る場面はほぼ足ります。
Cambridge の例文には「表面的にはとても面白い小説だが、もっと真剣な、底に流れるテーマを持っている」というものがあり、underlying theme(底に流れるテーマ)の形です。
Oxford の例文には The President stressed a favourite campaign theme(大統領は得意な選挙のテーマを強調した)もあります。政治の文脈でも使えます。
間違いの一つ目は、会議の議題を theme と呼ぶことです。その場で話し合う事柄は topic です。
二つ目は、冠詞を落とすことです。可算名詞なので単数なら a か the が要ります。
三つ目は発音で、頭は /θ/、母音は /iː/ ひとつ、語尾の /m/ のあとに母音は入りません。日本語の二拍を英語の一音節に詰めるのが要点です。
コンテキストの意味と語源も同じ英英辞典と語源辞典で調べてまとめています。

テーマについてよくある質問
作品を貫く筋か、話し合われている事柄かが違います。
Cambridge Dictionary は theme を「話、本、映画などの主な主題」(B2)、topic を「話し合われる、書かれる、あるいは学ばれる主題」(B1)と定義しています。
語源も theme がギリシャ語 thema「置かれたもの」、topic がギリシャ語 topos「場所」です。
topic には on topic(話題に沿って)、off topic(話題から外れて)という言い方がありますが、theme にはありません。
ギリシャ語の thema「命題、主題、預けられたもの」です。
Online Etymology Dictionary によれば文字どおりには「置かれたもの、下に据えられたもの」で、印欧祖語の語根 *dhe-「置く、据える」にさかのぼります。
英語に現れたのは14世紀初めで、当時のつづりは teme、意味は「人が書いたり話したりする主題」でした。
古典語の th- が戻されたのは1400年ごろです。
学校の作文の語義は1540年代、音楽への広がりは1670年代です。
どちらも英語の言い方です。
Online Etymology Dictionary によれば theme song は1929年、theme park は1960年に記録されています。
Cambridge Dictionary は theme に TUNE(曲)のラベルを付けた語義を別に立て、「映画などの中で何度も流され、ある登場人物や状況を表す歌や曲」と定義し、a theme song / tune を組み合わせとして挙げています。
数えられます。
Cambridge Dictionary は見出しに [ C ] と示しています。
単数なら a か the が要り、複数形は themes です。
前置詞は of で、the theme of unhappy marriage の形を取ります。
動詞は run through(貫いて流れる)や recur(繰り返し現れる)と組み合わせ、形容詞は central / main / key / major / common が辞書の例文に並びます。
テーマのまとめ
テーマとは、話や本、映画などの主な主題です。一度出てくるだけのものではなく、繰り返し現れて全体を貫いているものを指します。英語の theme にはこの語義に加えて、映画で何度も流れる曲、そして楽曲の土台になる旋律という語義があります。
語源はギリシャ語 thema「置かれたもの」で、印欧祖語の *dhe-「置く」にさかのぼります。英語に現れたのは14世紀初めで、当時は teme でした。
英語で使うときは、可算名詞であること、前置詞は of を取ること、そして一音節の /θiːm/ で言い切ることの三つを押さえておけば、意味がそのまま届きます。
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テーマの参考文献
theme の定義・語法・発音・語源は以下の英英辞典と語源辞典で確認しました。
- Cambridge Dictionary|theme(MAIN SUBJECT・TUNE の各項を含む)(Cambridge Dictionary)
- Oxford Learner’s Dictionaries|theme(名詞)(Oxford Learner’s Dictionaries)
- Online Etymology Dictionary|theme(Online Etymology Dictionary)
- Cambridge Dictionary|topic(Cambridge Dictionary)
- Oxford Learner’s Dictionaries|topic(Oxford Learner’s Dictionaries)
- Online Etymology Dictionary|topic(Online Etymology Dictionary)
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