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メンタリティとは?ものの考え方の意味と語源、英語 mentality の発音と使い方

メンタリティの意味と語源、発音記号、似た語との使い分けをまとめた記事の見出し画像。英英辞典2本と語源辞典で確かめた内容を、表と一問一答で整理している
メンタリティの意味と語源、発音記号、似た語との使い分けをまとめた記事の見出し画像。英英辞典2本と語源辞典で確かめた内容を、表と一問一答で整理している

メンタリティとは、その人や集団に特有のものの考え方のことです。英語の mentality をそのままカタカナにした語で、英英辞典は「ある人の、ものごとについての特定の考え方」と定義しています。

この記事では、メンタリティの意味を英英辞典の語義からたどり、ラテン語 mens(心)という語源、マインドセットとの線引き、辞書が示す発音と数え方、そして siege mentality や herd mentality のような複合語までを整理します。日本語のメンタリティは「精神力」の意味で使われることがありますが、英語の mentality に強さや弱さの意味はありません。

目次

メンタリティとは何か(結論)

メンタリティとは、その人や集団に特有のものの考え方です。強いか弱いかではなく、どういう考え方の癖を持っているかを指します。

Cambridge Dictionary は名詞 mentality を「ある人の、ものごとについての特定の考え方」と定義し、レベル C1 を付けています。

同辞典の例文は「動物を傷つける人のメンタリティが、私には理解できない」というものです。理解できない考え方を名指しするときに使われています。

Oxford Learner’s Dictionaries は「ある人、あるいは集団の、特定の態度やものの考え方」と定義し、こちらも「ペットに優しくない人のメンタリティが理解できない」という同じ型の例文を挙げています。

二つの辞書の例文が同じ形になっているのは偶然ではありません。mentality は、自分とは違う考え方の型を外から名指しするときに使われる語です。

Cambridge のもうひとつの例文は「イギリスとヨーロッパの残りの部分がより近く結びつくことで、外国人に対するイギリスのメンタリティが変わることを彼は願っている」というものです。ここでは国ごとの考え方の型を指しています。

日本語で「メンタリティが強い」と言うことがありますが、英語の辞書の定義に強弱は入っていません。強さを言いたいなら resilience や mental strength です。

メンタリティの語源はラテン語 mens「心」

Online Etymology Dictionary によれば、mentality が英語に現れたのは1690年代です。そのときの意味は「心のはたらき、心の力」でした。

語の作りは形容詞 mental + 接尾辞 -ity です。-ity は形容詞から抽象名詞を作り、「〜である状態や性質」を意味します。

その mental は15世紀初めに「心の中の、心に関する、知性に特有の」という意味で英語に入りました。

元は後期ラテン語 mentalis「心の」で、さらにラテン語 mens(属格 mentis)「心」にさかのぼります。

その根は印欧祖語の *men-「考える」です。マインドセットの mind も同じ *men- から来ているので、メンタリティとマインドセットは語源のいちばん奥で同じ根を共有しています。

意味の広がりも記録されています。「知的な活動」という語義が付くのが1856年、「心の性格、気質」という語義が付くのが1895年です。

Oxford Learner’s Dictionaries の語源欄も同じ道筋で、17世紀後半に「心の過程」の意味で入り、いまの語義は19世紀半ばからだとしています。

同辞典によれば mental には1927年ごろから「気が変な」という語義も付きました。mental patient(1859年)のような組み合わせから来た俗な用法です。mentality にはこの語義はありません。

メンタリティとマインドセットの違い

Cambridge Dictionary は mentality の Synonym 欄に mindset を、Oxford Learner’s Dictionaries は定義に synonym mindset と明記しています。二つの辞書が互いを類義語として認める関係です。

それでも使われ方には傾向の差があります。mentality は集団の気質として名指しされ、mindset は変えられるかどうかが話題になります。

語辞書の定義(要点)辞書のレベル初出
mentalityある人・集団の、ものごとについての特定の考え方C11690年代
mindsetその人の考え方と意見/変えにくい態度と固まった考えのひとそろい表示なし1916年

生まれた時代が200年以上違います。mentality はラテン語 mens から作られた1690年代の語、mindset は英語の mind と set を組み合わせた1916年の語です。古い語のほうが硬く、新しい語のほうがビジネスで使われやすい、という関係になっています。

Oxford のコロケーション欄には決定的な手がかりがあります。mentality は frontier / gang / herd(辺境の/不良集団の/群れの)といった名詞のうしろに置かれる、です。

つまり英語では〈集団の名前〉+ mentality が型です。gang mentality(不良集団の考え方)、herd mentality(群れの考え方)のように使います。

使い分けの目安はこうです。集団に共通する考え方の型を名指しするなら mentality、個人の思考の型で変えられるかどうかを話すなら mindset です。

メンタリティの発音は /menˈtæl.ə.ti/ で第2音節を強く読む

mentality は第2音節の -tal- を強く読みます。カタカナの「メンタリティ」は五拍を平らに並べがちですが、英語では2拍目に体重が乗ります。

辞書イギリス英語アメリカ英語
Cambridge Dictionary/menˈtæl.ə.ti//menˈtæl.ə.t̬i/
Cambridge(アメリカ英語の項)―/menˈtæl·ɪ·t̬i/
Oxford Learner’s Dictionaries/menˈtæləti//menˈtæləti/

強く読む2音節目の母音は /æ/ です。カタカナの「タ」より口を横に引いて、あごを下げます。

3音節目は /ə/ で、力の入らない曖昧母音です。Cambridge のアメリカ英語の項だけ /ɪ/ としていますが、どちらも弱い音です。

アメリカ英語の表記にある /t̬/ は、母音にはさまれた t が濁って /d/ に近く聞こえることを示す記号です。「メンタリディ」に近い音になります。mental(/ˈmen.təl/)は第1音節を強く読むので、-ity が付くと強い位置が動きます。

モチベーションの意味と語源も同じ英英辞典と語源辞典で調べてまとめています。

メンタリティの英語 mentality はふつう単数で使う

Cambridge Dictionary は mentality を [ C usually singular ](可算・ふつう単数)、Oxford Learner’s Dictionaries は [usually singular] としています。数えられますが、ふだんは単数で使う語です。

Oxford は複数形 mentalities も併記しています。複数の集団の考え方を並べて論じるときには使えます。

Cambridge のアメリカ英語の項は [ U ](不可算)としています。辞書のあいだで扱いが分かれる語です。

前置詞は of です。the mentality of people who hurt animals(動物を傷つける人のメンタリティ)が Cambridge の例文です。

向かう相手を示すときは towards を使います。the British mentality towards foreigners(外国人に対するイギリスのメンタリティ)が同辞典の例です。of で持ち主を示し、towards で向かう先を示す、という二段の形になります。

形容詞を前に付ける形も辞書に載ります。Oxford は a criminal/ghetto mentality(犯罪者の/ゲットーのメンタリティ)を挙げています。

メンタリティを使った複合語と辞書が立てる別項

Oxford Learner’s Dictionaries は siege mentality を See also として別項に立てています。直訳すると「包囲されているという考え方」です。

同辞典のコロケーション欄が挙げる組み合わせは frontier mentality、gang mentality、herd mentality の三つです。

herd mentality は日本語でも「群集心理」として知られる考え方です。herd は動物の群れを指す語です。

Cambridge のアメリカ英語の項には、その場で作った長い修飾の例もあります。「彼らは何でもクレジットで買う。この play now, pay later(いま遊んで、あとで払う)というメンタリティを持っているのだ」という文です。

この例が示すのは、mentality の前には決まった形容詞だけでなく、言い回しごと置けるということです。英語では〈考え方を一言で言い表したフレーズ〉+ mentality が自由に作れます。

Cambridge は mentality を Mind and personality(心と人格)のトピックに分類しています。同じ分類には disposition(気質)や alter ego(別の自分)が並びます。

メンタリティを使った英語の例文とよくある間違い

辞書に載っている形をそのまま借りるのが、いちばん外さないやり方です。the mentality of ~ と〈名詞〉+ mentality の二つを覚えておけば、議論の場面はほぼ足ります。

Cambridge の例文には change the mentality(メンタリティを変える)の形もあります。mindset と同じく、変えるという動詞と組み合わせられます。

Oxford の例文には I can’t understand the mentality of ~(〜のメンタリティが理解できない)があり、これがこの語のいちばん典型的な使い方です。

間違いの一つ目は、強さや弱さの意味で使うことです。辞書の定義に強弱は入っていないので、「メンタリティが強い」は mental strength や resilience で言います。

二つ目は、前置詞に for を使うことです。持ち主は of、向かう先は towards です。

三つ目は発音で、強いのは2音節目の -tal- です。形容詞 mental は頭を強く読むので、-ity が付いたときに強い位置が動くことに気をつけます。

インサイトの意味と語源も同じ英英辞典と語源辞典で調べてまとめています。

メンタリティについてよくある質問

Q. メンタリティとマインドセットはどう違いますか

辞書は互いを類義語として扱っています。
Cambridge Dictionary は mentality の Synonym 欄に mindset を挙げ、Oxford Learner’s Dictionaries は mentality の定義に synonym mindset と明記しています。
使われ方の傾向としては、Oxford のコロケーション欄が frontier / gang / herd のうしろに mentality が来ると示しているとおり、mentality は集団の気質を名指しする語です。
mindset は個人の思考の型で、変えられるかどうかが話題になります。
生まれた年代も mentality が1690年代、mindset が1916年で大きく違います。

Q. メンタリティの語源は何ですか

形容詞 mental + 接尾辞 -ity です。
Online Etymology Dictionary によれば1690年代に「心のはたらき、心の力」の意味で現れました。
mental は15世紀初めに後期ラテン語 mentalis「心の」から入り、その元はラテン語 mens(属格 mentis)「心」、さらに印欧祖語の語根 *men-「考える」にさかのぼります。
マインドセットの mind も同じ *men- から来ています。
「知的な活動」の語義は1856年、「心の性格、気質」の語義は1895年です。

Q. メンタリティは数えられる名詞ですか

辞書のあいだで分かれています。
Cambridge Dictionary の一般の項は [ C usually singular ](可算・ふつう単数)、アメリカ英語の項は [ U ](不可算)です。
Oxford Learner’s Dictionaries は [usually singular] としつつ、複数形 mentalities も併記しています。
ふだんは単数で使い、複数の集団の考え方を並べるときだけ複数形にするのが安全です。
前置詞は持ち主が of、向かう先が towards です。

Q. メンタリティが強いは英語でどう言いますか

mentality では言えません。
Cambridge Dictionary も Oxford Learner’s Dictionaries も、mentality の定義は「ものごとについての特定の考え方」で、強さや弱さの意味を含んでいません。
強さを言いたいなら mental strength、つらいことから立ち直る力なら resilience です。
英語の mentality は、考え方の中身や型を名指しする語です。

メンタリティのまとめ

メンタリティとは、その人や集団に特有のものの考え方です。辞書の定義に強さや弱さは入っておらず、考え方の中身と型を名指しする語です。

語源は形容詞 mental と接尾辞 -ity で、ラテン語 mens「心」、さらに印欧祖語の *men-「考える」にさかのぼります。英語に現れたのは1690年代です。

英語で使うときは、ふつう単数で使うこと、持ち主は of で向かう先は towards で示すこと、そして強く読むのは2音節目の -tal- であることの三つを押さえておけば、意味がそのまま届きます。

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メンタリティの参考文献

mentality の定義・語法・発音・語源は以下の英英辞典と語源辞典で確認しました。

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