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マターとは?意味と語源はラテン語 materia(材木)|事柄・問題・物質と英語 matter の発音

マターとは?意味と語源はラテン語 materia(材木)|事柄・問題・物質と英語 matter の発音

マターとは、英語の matter をカタカナにした語で、英英辞典はこの語を「扱う事柄」「問題」「物質」「重要である」などの意味で立てています。

語源はラテン語の materia で、もとは「材木、物質」、さらに「話の主題」も表した語。

この記事では、マターの意味を Cambridge Dictionary が分ける五つの語義から切り分け、materia と mater(母)にさかのぼる語源、What’s the matter? や no matter の使い方、as a matter of fact などの成句、日本語の「〇〇マター」と英語の matter for somebody の対応、そして辞書が示す発音と強勢の位置までを整理します。

根拠にしたのは Cambridge Dictionary・Oxford Learner’s Dictionaries・Wiktionary の記述だけです。

目次

マターとは何か(結論)

マターとは英語の matter のことで、英英辞典では「扱う事柄」「問題」「物質」「重要である」などの意味を持つ言葉です。

Cambridge Dictionary は名詞の matter を SITUATION(状況)・PROBLEM(問題)・SUBSTANCE(物質)・TYPE(種類)・SMALL AMOUNT(わずかな量)の五つに分けて立てています。

そのうえで動詞の matter を「重要である、または起きることに影響する」と定義しました。

名詞の一つ目の定義は「a situation or subject that is being dealt with or considered(扱われている、または検討されている状況や話題)」。

Oxford Learner’s Dictionaries は、この語義の同義語に affair を当てています。

一語で事柄から物質まで指せる、守備範囲の広い語だと言えるでしょう。

マターの語義を辞書ごとに比べる

Oxford Learner’s Dictionaries は名詞の語義を problem・subject/situation・substance の三つの見出しの下に整理しました。

problem の下に the matter、subject/situation の下に可算の matter と複数形の matters と a matter of (doing) something、substance の下に物理の物質と「ある種類のもの」が並ぶ形です。

Wiktionary の名詞の語義はさらに多く、物質・事柄・おおよその量・法律の案件などを立てています。

古い語義として「本質」「原因」、医学の古い語義として「膿(うみ)」まで載っているのが特徴。

Cambridge Dictionary の American Dictionary の項は、SITUATION・PROBLEM・SUBSTANCE の三つと動詞の BE IMPORTANT に絞っています。

切り分け方は辞書ごとに違うものの、事柄・問題・物質の三つは三つの辞書すべてに立っています。

マターの語源はラテン語 materia

Oxford Learner’s Dictionaries の語源欄は「Middle English: via Old French from Latin materia」と記しています。

中英語の時代に、古フランス語を経てラテン語 materia から入った語ということです。

同辞典が materia の意味として挙げるのは「timber, substance(材木、物質)」。

さらに「subject of discourse(話の主題)」という意味もありました。

「物質」と「話題」という今の二つの柱は、ラテン語の段階ですでにそろっていたわけです。

同辞典は、materia の元を mater「母」としました。

マターの語源と mother につながる語

Wiktionary は、語がたどった道筋をもう少し細かく書いています。

中英語の matere・mater から、アングロ・ノルマン語の materie、古フランス語の materie・matiere を経て、ラテン語 māteria「木材」へ。

その元はラテン語 māter「母」で、その場合は古アルメニア語で「シダー(cedar)」「森」を表す語と同じ語源になる、と同辞典は記しました。

同じ語から分かれた二重語として挙がっているのは Madeira・mata・mater・matrix・mother です。

また Wiktionary は、matter が中英語の andweorc(材料、物質)に取って代わったとも記しています。

古英語の andweorc は「物質、実体、材料」、intinga は「事柄、用件、仕事」を表す語として並べられています。

マターの語義①扱う事柄

Cambridge Dictionary の SITUATION の語義は B2 で、可算名詞 [ C ] の扱いです。

例文は「個人的な事柄についてお話ししてもいいですか」と「アレンはその件について何も知らないと否定した」。

Oxford Learner’s Dictionaries は「考えたり対処したりしなければならない話題や状況」と定義し、financial/legal/political matters(お金・法律・政治の事柄)という形を挙げました。

「それは私的な事柄だ」「彼らには話し合うべき重要な事柄があった」も同辞典の例文です。

Cambridge Dictionary の関連語の一覧には、affair・field・issue・sphere・subtopic なども並んでいます。

事柄や論点を指す語は英語に多くあります。

話し合うべき論点という意味で近い語がイシューの意味と語源です。↓

マターの複数形 matters は事態を指す

複数形の matters には、単数とは別の語義が立っています。

Cambridge Dictionary は [ plural ] の札で「扱われている、または話されている状況」と定義し、例文に「彼女の辞職は事態を好転させないだろう」を置きました。

Oxford Learner’s Dictionaries の定義は「今の状況、または話題にしている状況」で、同義語は things です。

同辞典は to make matters worse(さらに悪いことに)、take matters into your own hands(自分で事態に対処する)、Matters came to a head(事態がひどく難しくなった)という形を並べています。

help matters(事態を良くする)は、辞書の例文では「良くしない」という否定の形で出てきます。

「事態」と訳すとしっくりくる用法。

マターの語義②問題(What’s the matter?)

Cambridge Dictionary の PROBLEM の語義は A2 で、the matter の形で「痛み・心配・問題の原因」と定義されています。

いちばん身近な形は What’s the matter?(どうしたの)。

同辞典の例文は「どうしたの?なぜ泣いているの?」と「車のどこが悪いのか分からないが、エンジンがかからない」です。

Oxford Learner’s Dictionaries は [singular] の札を付け、相手が動揺しているか、問題があるかを尋ねるときに使うと説明しました。

Wiktionary の語法欄によると、the matter はたいてい形容詞の wrong に置き換えられます。

there is nothing the matter は there is nothing wrong と言い換えられる、という例が示されています。

マターの語義③物質

Cambridge Dictionary の SUBSTANCE の語義は不可算名詞 [ U ] で、「宇宙にある物理的な物質」です。

例文は「宇宙には天文学者が観測してきたおよそ十倍の物質がある、と考える科学者もいる」。

Oxford Learner’s Dictionaries は ( physics ) の札を付け、「世界のあらゆるものを作っている物理的な物質、心や精神ではないもの」と定義しました。

Wiktionary が物理学の語義として挙げるのは「質量と体積を持つあらゆるもの」です。

反粒子ではない通常の粒子でできた物質という語義もあり、その対義語は antimatter とされています。

Oxford はこの語義に see also として dark matter を添え、トピックを Physics and chemistry の b2 に分類しました。

マターの語義④ある種類のもの

Cambridge Dictionary の TYPE の語義は C2 で、「ある特定の種類の物質や物」と定義されています。

例は advertising matter(広告物)と printed matter(印刷物)。

subject matter の例文は「その本の主題は面白いと思いますか」で、subject matter には「その本が扱う主題」という説明が付いています。

Oxford Learner’s Dictionaries も (formal) の札で「ある種類の物質や物」を立て、organic matter(有機物)・waste matter(老廃物)・reading matter(読み物)を挙げました。

Wiktionary は「印刷物、とくに本や雑誌」の語義に、「彼は飛行機にいつも読み物を持ち込んだ」という例文を付けています。

Wiktionary が「ある種類の物質」の例に挙げる vegetable matter(植物性の物質)も、この仲間です。

マターの語義⑤わずかな量

Cambridge Dictionary の SMALL AMOUNT の語義は C2 で、[ S ]、つまり単数扱いです。

定義は「量や期間がどれほど小さいかを言い表す表現の中で使う」。

例文は「面接は数分で終わった」と、「彼女は釣り銭をごまかされたと文句を言ったが、ほんの数ペンスのことだった」です。

Oxford Learner’s Dictionaries も a matter of hours, minutes, etc. と a matter of inches, metres, etc. を成句として載せ、「ほんの数時間、数分など」と説明しました。

「弾丸はほんの数インチの差で彼女をそれた」という例文もあります。

Wiktionary は「おおよその量や程度」とし、「私は数か月ほど滞在した」を挙げています。

マターの動詞は「重要である」

動詞の matter は自動詞 [ I ] で、Cambridge Dictionary の定義は「重要である、または起きることに影響する」。

レベルは B2 です。

例文は「私たちは遅刻したが、それは問題ではないようだった」と、「チャールズはこの計画を重要だと思っていないが、私にとっては大事なのだ」。

同辞典の文法解説によると、動詞 matter のいちばんよくある使い方は it doesn’t matter という表現です。

その意味は「重要ではない」「気にしない」「問題ではない」とされています。

Wiktionary はこの語義を「16世紀から」と記し、同義語に signify を挙げました。

マターを使う no matter の形

Cambridge Dictionary の文法解説は、no matter を二つの節をつなぐ接続詞として使えると説明しています。

no matter は it does not matter を短くした形。

what・when・where・which・who・how と組んで、変えようとしても変えられない状況を表します。

Oxford Learner’s Dictionaries の例文は「どんなに気をつけても、それらは長持ちしない」と「着いたら、何時でも電話して」です。

no matter だけで使うと「それは重要ではない」という意味になり、例文は「それがうまくいかなくても構わない、あと一、二年は借りて住むから」。

マターを使う成句

as a matter of fact は、Oxford Learner’s Dictionaries で c1 の札が付いた成句です。

直前に言ったことに相手が興味を持ちそうな一言を足すときと、相手の言ったことに反対するときに使い、後者の同義語は actually。

for that matter も c1 で、「言ったばかりのことに一言添える」ときの表現です。

例文は「私はあまり気に入らなかった、子どもたちも、ついでに言えば同じだった」。

it’s just/only a matter of time は、いつかは分からないが必ず起きると言うときに使います。

(as) a matter of course は「当然の正しいやり方として」、a matter of life and death は「とても重要、または深刻な状況」を表す形です。

マターと英語の matter for somebody

日本語で聞く「〇〇マター」という言い方は、今回参照した三つの辞書には載っていません。

英語側で近い記述は、Oxford Learner’s Dictionaries の matter for somebody という形です。

例文は「It’s a matter for the police」で、同辞典は「警察が扱うべきこと」という注を付けました。

Cambridge Dictionary の American Dictionary の項にも「これは市長の判断に任せるのがいちばんいい事柄だと思う」という例文があり、Wiktionary は法律の語義として「弁護士や事務所が特定の件について依頼人に提供する法的サービス」を立てています。

Oxford Learner’s Dictionaries には「その件は上級の管理職に回されるべきだ」という例文も載っています。

誰がその事柄を扱うかを決めて、上へ渡す場面です。

上へ回す動きを表す語としてはエスカレーションの意味と語源があります。↓

マターの英語 matter の発音は /ˈmætə(r)/

Cambridge Dictionary はイギリス英語を /ˈmæt.ər/、アメリカ英語を /ˈmæt̬.ɚ/ と示しています。

Oxford Learner’s Dictionaries は /ˈmætə(r)/ と /ˈmætər/。

強勢は第一音節の /ˈmæt/ にあります。

Wiktionary は一般アメリカ英語を /ˈmætɚ/ とし、実際の音を [ˈmæɾɚ] と書きました。

t の位置が [ɾ] で表される形で、同辞典は一部のアメリカ英語の発音では madder と同音になると記しています。

地域ごとの表記も細かく、北イングランドやウェールズは /ˈmatə/、スコットランドは /ˈmatəɾ/、ニュージーランドは /ˈmɛtə/ です。

マターの文法と間違いやすい点

Cambridge Dictionary の文法解説は、matter を動詞としても名詞としても使える、とても一般的な語だと説明しています。

同辞典が典型的な誤りとして注意を促すのは、「問題、課題、論点」という意味の名詞 matter が可算名詞だという点です。

一方で、物質の語義は不可算 [ U ]。

the matter(問題)は単数 [ S ] の扱いで、わずかな量の語義も [ S ] になります。

語義ごとに数え方が変わる語なので、辞書の札を見てから使うのが確実でしょう。

項目辞書の記述
品詞名詞・動詞(自動詞 [ I ])
レベルA2(the matter)・B2(事柄・動詞)・C2(種類・わずかな量)(Cambridge)
数え方可算 [ C ](事柄)・不可算 [ U ](物質・種類)・単数 [ S ](問題・わずかな量)
札OPAL W(Oxford)
同義語affair(事柄)・things(matters)・question(a matter of)・material・stuff・substance・hyle(物質)・signify(動詞)
反意語antimatter(反物質)
語源ラテン語 materia(材木、物質)← mater(母)

マターと一緒に使う英単語

Oxford Learner’s Dictionaries のコロケーション欄は、事柄の matter と組む形容詞に important・pressing・serious を挙げています。

動詞は bring up・broach・raise、句は the crux of the matter・the heart of the matter・let the matter drop。

例文にも「その件を打ち切るつもりはなかった」「問題の核心に迫れたとは感じなかった」が並びました。

物質の matter と組む形容詞は solid・organic・vegetable です。

Cambridge Dictionary が「matter のほかの意味」として並べるのは dark matter・gray matter・grey matter・organic matter・printed matter・white matter・subject matter。

Wiktionary の派生語には particulate matter・state of matter・front matter・back matter なども入っています。

マターについてよくある質問

Q. マターの語源は何ですか

ラテン語の materia です。

Oxford Learner’s Dictionaries の語源欄は「中英語、古フランス語を経てラテン語 materia から」とし、materia の意味を「材木、物質」、また「話の主題」と記しています。

materia の元は mater「母」。

Wiktionary も、ラテン語 māteria「木材」から、その元を māter「母」としています。

Q. What’s the matter? はどういう意味ですか

相手にどうしたのか、問題がないかを尋ねる表現です。

Cambridge Dictionary は the matter を「痛み・心配・問題の原因」と定義し、例文「どうしたの?なぜ泣いているの?」を挙げています。

Oxford Learner’s Dictionaries の説明は「相手が動揺しているか、問題があるかを尋ねるのに使う」。

Wiktionary の語法欄によれば、the matter はたいてい wrong に置き換えられます。

Q. it doesn’t matter はどういう意味ですか

Cambridge Dictionary の文法解説では「重要ではない」「気にしない」「問題ではない」という意味です。

動詞 matter のいちばんよくある使い方がこの表現だ、と同辞典は書いています。

例文は「何て言ったの?」「ああ、気にしないで」というやりとり。

it didn’t matter・it wouldn’t matter・it won’t matter も、頻度は下がるものの使われる形として挙がっています。

Q. 「〇〇マター」という意味は辞書に載っていますか

日本語の「〇〇マター」という言い方は、今回参照した Cambridge Dictionary・Oxford Learner’s Dictionaries・Wiktionary には載っていません。

英語側で近いのは Oxford Learner’s Dictionaries の matter for somebody で、例文 It’s a matter for the police には「警察が扱うべきこと」という注が付いています。

英語の matter の芯は、扱われている、または検討されている事柄です。

日本語の用法については、この記事では辞書の記述との対応だけを示しました。

マターのまとめ

マターとは英語の matter のことで、扱う事柄、問題、物質、ある種類のもの、わずかな量、そして動詞の「重要である」まで、幅広い意味を持つ語です。

語源はラテン語 materia で、「材木、物質」とともに「話の主題」も表し、その元は mater「母」でした。

英語で使うときに押さえておきたいのは、強勢が第一音節 /ˈmæt/ にあること、What’s the matter? の the matter はたいてい wrong に置き換えられること、そして語義ごとに数え方が変わることの三つ。

日本語の「〇〇マター」は辞書には載っていません。

英語では matter for somebody(誰々が扱うべき事柄)という形が、それに近い記述として立っています。

\3分で読める/

日本語と英語でずれるビジネス用語を、同じ英英辞典で確かめられます

語源・発音記号・例文つき

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マターの参考文献

matter の定義・語法・発音・語源は以下の英英辞典と辞書で確認しました。

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エッセンスとは?意味と語源も同じ英英辞典で調べています。↓

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