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ヘッジとは?意味と語源は古英語 hegg(生け垣)|投資で使う hedge against と英語 hedge の発音

ヘッジとは?意味と語源は古英語 hegg(生け垣)|投資で使う hedge against と英語 hedge の発音

ヘッジとは、損失や危険から身を守るための手立てという意味であり、英英辞典はこれを「生け垣」「守り・制限するもの」「言い方を和らげる語」「損を抑えるための投資」などに分けて立てています。

英語の hedge をそのままカタカナにした語で、もとの意味は庭や畑の縁に植える生け垣。

この記事では、ヘッジの意味を英英辞典の語義から切り分け、古英語 hegg にさかのぼる語源、投資で使う hedge against の形、はっきり答えないという動詞の語義、言語学で言う hedges、hedge your bets という言い回し、そして辞書が示す発音までを整理します。

根拠にしたのは Cambridge Dictionary・Oxford Learner’s Dictionaries・Wiktionary の記述だけです。

目次

ヘッジとは何か(結論)

ヘッジとは、損失や危険から自分を守るための手立てを指す言葉です。

ただし英語の hedge の第一の語義は、庭や畑や道の縁に並べて植えた低木の列、つまり生け垣。

Cambridge Dictionary はこの語義を可算名詞 [ C ] とし、B2 のレベルを付けました。

同辞典は二つ目の名詞の語義を「何かを守る、制御する、または制限するための方法」と定義しています。

例文は「彼女はこの国のインフレの進行に備えるヘッジとして、海外への投資をしていた」です。

生け垣という物の名前が、「身を守るための備え」という意味まで広がった語だと分かるでしょう。

ヘッジの語義は辞書ごとに幅がある

Cambridge Dictionary は名詞の語義を BUSHES(低木)・PROTECTION(守り)・GRAMMAR(文法)の三つの札で分けています。

動詞にも「厳しく制限する」「答えや行動を避ける」「危険、とくにお金の危険から身を守る」の三つの語義が立ちます。

Oxford Learner’s Dictionaries の名詞は、生け垣と hedge against something の二つ。

Wiktionary の名詞はもっと多く、生け垣・守りの壁・土を盛った垣・言語学のヘッジ・金融のヘッジ・「三流の」という形容的な用法の六つです。

日本語の「ヘッジ」は、このうち金融の語義にほぼ寄っています。

ヘッジの語源は古英語 hegg

Oxford Learner’s Dictionaries の語源欄は「Old English hegg, of Germanic origin」と記しています。

つまり古英語の hegg から来た、ゲルマン語系の語。

同じ欄は、オランダ語の heg とドイツ語の Hecke が同系の語だと添えました。

Wiktionary も、オランダ語 heg・ドイツ語 Hecke を同語源の語として挙げています。

英語・オランダ語・ドイツ語で、生け垣を表す語がよく似た形で残っているのです。

ヘッジの語源をさらにさかのぼると「囲い」

Wiktionary は名詞の語源をもう一段細かくたどりました。

中英語の hegge から、古英語の heċġ へ。

その元は西ゲルマン祖語の *haggju、さらにゲルマン祖語の *hagjō です。

最も古い形として、印欧祖語の *kagʰyóm が挙げられ、その意味は「囲い(enclosure)」とされています。

生け垣は土地を囲うためのものなので、語の芯は「囲って守る」という働きにあると言えるでしょう。

後の「損失から身を守る」という語義も、この囲いの延長で読むと分かりやすくなります。

ヘッジのもとの意味は生け垣

Oxford Learner’s Dictionaries の定義は「畑・庭・道の縁に沿って、ふつう間を詰めて植えた低木や小さな木の列」。

例として a privet hedge(イボタノキの生け垣)が挙がっています。

追加例文は「境界の生け垣のうち、どれが自分のもので、どれが隣人のものかを確かめてください」と「生け垣を刈り込んで、切りくずを集めてください」です。

Cambridge Dictionary の例文には「彼女がボールをあまりに強く蹴ったので、ボールは生け垣を越えて飛んでいった」もあります。

Wiktionary は「土地の二つの部分を隔てる垣として植えた、低木の茂み」と定義しました。

例文は「彼は週に一度、生け垣を刈り込む」です。

ヘッジは「守りの壁」も指す

Wiktionary は名詞の第二の語義を「人や物を害から守るための障壁、しばしば人や物の列でできている」としています。

引用は欽定訳聖書のヨブ記で、「あなたは彼とその家と、そのすべての持ち物の周りに垣をめぐらしたではありませんか」という一節。

ここでの hedge は植物の垣ではなく、守りの囲いそのものです。

三つ目の語義は、イギリス西部、主にデヴォンとコーンウォールで使う「土を盛り、石や芝で表面を固めた垣」。

上に低木を植えることが多く、土地の境に使われます。

どの語義も、境を作って中を守るという点で共通しているのです。

ヘッジは投資では損を抑えるための手立て

Cambridge Dictionary の Business English の項は、名詞の hedge を FINANCE, STOCK MARKET(金融・株式市場)の札で定義しています。

定義は「持っている株や債券などで損をする危険を減らすために行う投資」。

その例として、先物(決まった日に決まった値段で株を売る約束)やオプション(決まった期間内に決まった値段で株を売買する権利)を買うことが挙がっています。

例文は「これらの計算式は、資産を最もよく守るためにどんなヘッジを買えばよいかを銀行に示すために作られている」。

inflation hedges(インフレへのヘッジ)という形や、参照先として currency hedge(通貨のヘッジ)も示されています。

Wiktionary は金融の語義に、関連する語として diversification(分散)を挙げています。

一つの資産に頼らず損を抑えるという考えは、資産の組み合わせを表すポートフォリオの意味と語源とつながる話です。↓

ヘッジの金融の語義を Wiktionary で見る

Wiktionary の金融の語義は「危険にさらされる度合い(exposure)を減らす契約や取り決め」です。

危険の例として、値段の動きや金利の動きが挙がっています。

例文の一つは「その資産の種類はヘッジとして働く」という短い文。

もう一つは「ヘッジとは、組になる別の投資で生じうる損失や利益を相殺するための投資の持ち方である」という説明です。

同じ例文は「簡単に言えば、個人や組織が受ける大きな損失や利益を減らすために使われる」と続きます。

損だけでなく、得の振れ幅も小さくする仕組みだと読めるでしょう。

ヘッジの hedge against の使い方

Oxford Learner’s Dictionaries は hedge against something を名詞の見出しとして立てています。

定義は「何か、とくにお金を失うことから身を守る方法」。

例文は「インフレに備えるヘッジとして、私は金を買った」です。

Cambridge Dictionary の Business English の項にも、a hedge against sth の形で「近年、投資家は米ドル安に備えるヘッジとして金も買ってきた」という例文があります。

何に備えるかを against のあとに置くのが基本の形。

American Dictionary の例文も「彼女はインフレに備えるヘッジとして外国の会社に投資した」で、ここでも against が使われています。

ヘッジを動詞で使うとき(金融)

Cambridge Dictionary は動詞の三つ目の語義に finance & economics(金融・経済)と specialized の札を付け、「危険、とくにお金の危険から身を守る」と定義しました。

例文は「これらの債券は、金融ファンドが危険をヘッジする助けになるだろう」と、「世界的なインフレの高まりで、投資家が予期しない値動きに備えてヘッジする必要が増した」。

Business English の項の例文は「企業は為替の動きに備えてヘッジできるが、多くはそうしないことを選ぶ」です。

「エアバスはドルにさらされる分を十分にヘッジしてあるので、短期的な大きな影響はまずない」という例もあります。

目的語には risk や exposure を取り、自動詞なら against でつなぐ形です。

Wiktionary は、この金融の動詞の訳語として日本語の「ヘッジする」を挙げています。

ヘッジの「はっきり答えない」という語義

Cambridge Dictionary は動詞の二つ目の語義を「答えを出すことや行動を取ることを避けようとする」と定義しています。

例文は「はぐらかすのはやめて、本当はどう思っているのか言ってくれ」。

American Dictionary の例文は「役人たちは、その計画が正確にいつ始まるかについて言葉を濁し続けた」です。

Wiktionary も「言葉で約束することを避ける」という語義を立て、同義語に parry と shuffle を挙げました。

例文は「彼は逃げ口上で、自分の発言を注意深くぼかした」です。

日本語の「ヘッジ」には、この「言葉を濁す」という使い方はあまり見られません。

ヘッジは言語学では言い方を和らげる語

Cambridge Dictionary は名詞の三つ目の語義に language(言語)と specialized の札を付けました。

定義は「言うことを弱くする語や句」です。

Wiktionary は linguistics(言語学)、とくに応用言語学と語用論の札を付け、「どちらとも取れない、または意図的にあいまいにした言い方」と定義しています。

関連する語として weasel word(逃げ口上)も挙がっています。

引用は2018年の論文で、「不正確でない場合でも、その内容についての論評の多くはヘッジで包まれている」という文。

Cambridge Dictionary の文法の解説は、ヘッジの代表的な形として法助動詞を挙げています。

may や might で言い切りを弱める感覚は、助動詞とはを押さえておくとつかみやすくなります。↓

ヘッジの言い方の型を文法の解説で見る

Cambridge Dictionary の文法の解説は「私たちは、話す内容や書く内容を和らげるためにヘッジを使う」と説明しています。

続けて「ヘッジは丁寧な会話の大事な一部である」と書きました。

言うことを直接的でなくする働きがある、というのがその理由です。

最もよく使われる形として、時制と相、法助動詞や副詞を含む法の表現、sort of や kind of のようなぼかした言い方、そしていくつかの動詞が挙がっています。

英語で角を立てずに意見を言うときに欠かせない道具と言えるでしょう。

ヘッジの「厳しく制限する」という語義

Cambridge Dictionary は動詞の一つ目の語義を「何かを厳しく制限する」としました。

文法の札は [ T + adv/prep, usually passive ]、つまり副詞や前置詞を伴う他動詞で、ふつう受け身で使います。

例文は「許可は得たが、厳しい条件で縛られている」で、形は be hedged about with です。

もう一つの形 be hedged around with の例文は「その質問へのどんな答えも、多くの但し書きで囲まなければならない」。

American Dictionary は LIMIT(制限)の札で同じ語義を立て、「議員たちは、ミサイル計画への支持を条件で縛らないよう警告された」という例を挙げています。

ヘッジの言い回し hedge your bets

Cambridge Dictionary の Business English の項は、hedge your bets を「異なる可能性の中から選べるようにしておくことで、失敗やお金を失う危険を減らす」と定義しています。

例文は「一部の経営者は、両方の政党に献金して保険をかけた」。

もう一つは「先物契約によって、原子力分野の企業は今年・来年・10年後の値上がりに備えて保険をかけられる」です。

Oxford Learner’s Dictionaries も hedge your bets を idiom(慣用句)として載せています。

Wiktionary の動詞の派生語にも hedge one’s bets が入っています。

どちらか一方に賭け切らない、という感覚の言い回しです。

ヘッジの英語 hedge の発音は /hedʒ/

Cambridge Dictionary はイギリス英語もアメリカ英語も /hedʒ/ と示しています。

Oxford Learner’s Dictionaries の表記も /hedʒ/。

Wiktionary は容認発音・一般アメリカ英語・カナダ英語・スコットランド英語・インド英語を /ˈhɛd͡ʒ/ と表記しました。

オーストラリア英語は /ˈhed͡ʒ/、ニュージーランド英語は /ˈhe̝d͡ʒ/ です。

一音節の語で、韻は -ɛdʒ になります。

カタカナの「ヘッジ」は三拍ですが、英語では「ヘ」のあとに小さく「ッジ」を添える一つの音のまとまりで、語尾に母音は付きません。

項目辞書の記述
品詞名詞(可算 [ C ])・動詞(自動詞・他動詞)
発音/hedʒ/(Cambridge・Oxford)//ˈhɛd͡ʒ/(Wiktionary)
レベルB2(Cambridge の「生け垣」の語義)
札specialized・language(言語)・finance & economics(Cambridge)
名詞の語義生け垣/守り・制限するもの/言い方を和らげる語/損を抑える投資
動詞の語義厳しく制限する/答えや行動を避ける/危険から身を守る
同義語parry・shuffle(「言葉を濁す」の語義)
関連語diversification・diversify・weasel word

ヘッジと一緒に使う英単語

Oxford Learner’s Dictionaries の Oxford Collocations Dictionary は、生け垣の語義の組み合わせを並べています。

形容詞は high・low・tall で、動詞は plant(植える)・clip(刈る)・trim(刈り込む)。

hedge のあとに続く名詞は clippings・trimmings(どちらも刈りくず)と trimmer(刈り込み機)です。

追加例文には a thick hawthorn hedge(サンザシの厚い生け垣)もあります。

金融の語義では、hedge a risk・hedge risk/exposure・hedge against が辞書の示す形。

同じ hedge でも、生け垣か金融かで組む語はまったく違うのです。

ヘッジの派生語 hedge fund・hedgerow・hedgehog

Cambridge Dictionary と Oxford Learner’s Dictionaries は、関連する見出しとして hedge fund と hedge trimmer を挙げています。

Cambridge Dictionary には macro hedge fund という見出しも。

Wiktionary の名詞の派生語はとても多く、hedge fund・hedge maze・hedge school・hedge sparrow・hedgerow・hedgehog などが並びます。

動詞の派生語は hedge about・hedge around・hedge in・hedge one’s bets・hedger・hedgingly・rehedge の七つです。

Oxford Learner’s Dictionaries は句動詞として hedge somebody/something in も載せています。

ヘッジの「三流の」という古い用法

Wiktionary は、イギリスとアイルランドで名詞の前に置く比喩的な用法も立てています。

道ばたで育った、あるいは道ばたで仕事をしていることを示し、「三流の、貧しい、粗末な」という意味。

引用には、フィールディングの『トム・ジョーンズ』の「オールダーズゲート近くの hedge-tavern(道ばたの安酒場)」があります。

1899年のライダー・ハガードの文には「この車大工はただの hedge carpenter(もぐりの大工)で、自分の店さえ持っていない」とあります。

生け垣のそばという場所が、そのまま格の低さを表すようになった用法です。

ヘッジの実例は学術の文章にも多い

Cambridge Dictionary は English Corpus から採った例文も並べています。

金融では「この論文では、元になる資産の取引に費用がかかる場合のオプションのヘッジの問題を考える」。

言語学では「とくに、若い女性の話し手はヘッジをよく使う」という例文があります。

作文の分析では「主張の裏付け、つなぎの言葉、ヘッジを使った文が全体として足りない」と書かれました。

農業の研究では「各農場で、ヘッジの無い区画と、ヘッジのある隣の区画を比べた」という生け垣の例も見られます。

一つの語が、分野ごとにまったく別のものを指しているのです。

ヘッジで間違いやすい点

一つ目は、金融の専門語だと思い込むことです。

Cambridge Dictionary も Oxford Learner’s Dictionaries も、第一の語義は生け垣を立てています。

二つ目は、何に備えるかを言うときの前置詞。

辞書の例文はどれも against を使い、a hedge against inflation・hedge against currency movements の形です。

三つ目は、英語で人に Stop hedging と言われたときの読み違いで、これは「はぐらかすのはやめろ」という意味になります。

ヘッジについてよくある質問

Q. ヘッジの語源は何ですか

古英語の hegg です。

Oxford Learner’s Dictionaries の語源欄は「Old English hegg, of Germanic origin」と記し、オランダ語 heg・ドイツ語 Hecke と同系だとしています。

Wiktionary は、中英語 hegge・古英語 heċġ・西ゲルマン祖語 *haggju・ゲルマン祖語 *hagjō をたどり、印欧祖語 *kagʰyóm「囲い」まで示しています。

もとの意味は、土地を囲う生け垣です。

Q. ヘッジは投資でどういう意味ですか

持っている資産で損をする危険を減らすための投資や取り決めを指します。

Cambridge Dictionary の Business English の項は、先物やオプションを買うことを例に挙げました。

Wiktionary は「値段の動きや金利の動きなど、危険にさらされる度合いを減らす契約や取り決め」と定義しています。

何に備えるかは against のあとに置き、a hedge against inflation のように言います。

Q. Stop hedging はどういう意味ですか

「はぐらかすのはやめて」という意味です。

Cambridge Dictionary は動詞の hedge に「答えを出すことや行動を取ることを避けようとする」という語義を立てています。

例文は「はぐらかすのはやめて、本当はどう思っているのか言ってくれ」です。

Wiktionary も「言葉で約束することを避ける」という語義を挙げ、同義語に parry と shuffle を置いています。

Q. hedge your bets はどういう意味ですか

どちらか一方に賭け切らず、選べる余地を残して危険を減らすことです。

Cambridge Dictionary の Business English の項は「異なる可能性の中から選べるようにしておくことで、失敗やお金を失う危険を減らす」と定義しています。

例文は「一部の経営者は、両方の政党に献金して保険をかけた」です。

Oxford Learner’s Dictionaries もこの形を idiom として載せています。

ヘッジのまとめ

ヘッジとは、損失や危険から身を守るための手立てという意味であり、英語の hedge のもとの意味は土地の縁に植える生け垣です。

語源は古英語 hegg で、Wiktionary はさらに印欧祖語の「囲い」までさかのぼっています。

芯にあるのは「囲って中を守る」という働き。

英語で使うときに押さえておきたいのは、何に備えるかを against でつなぐこと、動詞では「はっきり答えない」という意味にもなること、そして発音が一音節の /hedʒ/ であることの三つです。

言語学では言い方を和らげる語を hedges と呼び、丁寧な会話に欠かせないものとされています。

\3分で読める/

日本語と英語でずれるお金の用語を、同じ英英辞典で確かめられます

語源・発音記号・例文つき

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ヘッジの参考文献

hedge の定義・語法・発音・語源は以下の英英辞典と辞書で確認しました。

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レバレッジとは?意味と語源も同じ英英辞典で調べています。↓

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