
アポイントとは、決まった時刻と場所で人と会う、または人を訪ねるという正式な取り決めのことであり、英英辞典はこれと並べて「人を役職に正式に選ぶこと」という語義も立てています。
英語の辞書に載っている見出しは appointment で、Oxford Learner’s Dictionaries は語源を古フランス語の apointement、さらにさかのぼって a point「一点へ」としました。
この記事では、アポイントの意味を英英辞典の語義から二方向に切り分け、make・keep・cancel・miss などの組み合わせ、by appointment という決まった言い方、任命・役職・任命された人という仕事の側の語義、reservation・booking との並び、そして辞書が示す発音と強勢の位置までを整理します。
根拠にしたのは Cambridge Dictionary・Oxford Learner’s Dictionaries・Wiktionary の記述だけです。
アポイントとは何か(結論)
アポイントとは、特定の時刻と場所で誰かと会う、または誰かを訪ねるための正式な取り決めを指す言葉です。
Cambridge Dictionary の定義は「a formal arrangement to meet or visit someone at a particular time and place」。
同辞典はこの語義に ARRANGEMENT(取り決め)の見出しを立て、可算名詞 [ C ] とし、レベルの札を A2 にしました。
例文は「明日の朝、歯医者のアポイントがある」です。
同辞典の英日の訳語欄には「予約、約束、役職」の三つが並んでいます。
アポイントの語源は古フランス語 a point
Oxford Learner’s Dictionaries の語源欄は「Middle English: from Old French apointement, from apointer, from a point ‘to a point’」の一行です。
訳すと「中英語、古フランス語の apointement から、それは apointer から来ており、さらに a point『一点へ』から来ている」。
Wiktionary の語源欄は、中英語の appoyntement・apoyntement から、さらに古フランス語の appointement から来たとし、appoint + -ment に当たる形だとしています。
ただし、どちらの辞書にも具体的な年の記述はありません。
Cambridge Dictionary の該当ページには、語源欄そのものがありませんでした。
アポイントの英語 appointment の発音は /əˈpɔɪnt.mənt/
Cambridge Dictionary はイギリス英語もアメリカ英語も /əˈpɔɪnt.mənt/ と示しています。
Oxford Learner’s Dictionaries の表記は二つとも /əˈpɔɪntmənt/ です。
強勢は第二音節の /ˈpɔɪnt/ にあり、頭の /ə/ は弱く短く添える形。
「ア」を強く読むと、辞書の表記からは離れてしまいます。
Cambridge Dictionary の Business English の項も、イギリス英語の表記を /əˈpɔɪntmənt/ としました。
Wiktionary も一般アメリカ英語と容認発音を /əˈpɔɪnt.mɛnt/ とし、どの表記でも強勢の位置は変わりません。
アポイント・アポと英語の見出しの関係
英英辞典に見出しとして載っているのは appointment で、カタカナの「アポイント」と綴りが重なる appoint は、Oxford Learner’s Dictionaries の近くの見出し語に動詞(appoint verb)として並び、Cambridge Dictionary の関連語欄にも appoint (PERSON) として挙がっています。
Cambridge Dictionary の例文の注記「(= appoint five new people)」も、appoint を「人を任命する」という動詞として使ったもの。
約束の意味の名詞を英語で書くなら、語尾の -ment まで付けた appointment になる、というのが辞書から言える範囲です。
一方、Wiktionary の訳語欄では、人と会う取り決めの語義の日本語訳として、約束・待ち合わせ・予約と並んで「アポイント」と「アポ」が載っています。
これは日本語側の訳語としての掲載で、英語の口語で appointment を縮めて言うかどうかは、一次ソースからは判断できません。
決めたアポイントの予定を組み直すときは、別の語が出てきます。
その語の意味と英語側の形はリスケの意味と英語 rescheduleで確かめられます。↓

アポイントの定義を辞書ごとに比べる
Oxford Learner’s Dictionaries の一つ目の語義は「a formal arrangement to meet or visit somebody at a particular time, especially for a reason related to their work」です。
訳すと「特定の時刻に誰かと会う、または誰かを訪ねる正式な取り決め、とくにその人の仕事に関わる理由で」。
Cambridge Dictionary の定義にあった「場所」が入らず、代わりに「相手の仕事に関わる理由で」という限定が加わっています。
同辞典はこの語義を [countable]、つまり可算名詞とし、Healthcare(医療)と Working life(職業生活)のトピックに b1 の札を付けました。
Wiktionary の語義は「An arrangement between people to meet; an engagement(人と人が会う取り決め、約束)」です。
アポイントを取る・守る・取り消すの英語
Cambridge Dictionary が例文に添える組み合わせは make an appointment・cancel an appointment・keep an appointment・miss an appointment です。
「エバンズ先生のアポイントを取りたいのですが」が make の例文。
「彼女は歯医者のアポイントを取り消さなければならなかった」が cancel の例文になります。
keep には「(= remember to be present at)」、つまり「忘れずにその場に行く」という注記が付いています。
「秘書が思い出させてくれなければ、彼はアポイントを一つも守らないだろう」という例文。
miss の例文は「彼がアポイントをすっぽかすのは、これで二回目だ」です。
アポイントを守らないときの英語
Oxford Learner’s Dictionaries の追加例文には、守れなかった側の言い方が三つ並んでいます。
「彼はアポイントを守らなかった」は He failed to keep his appointment.、「彼女はすでに三回アポイントを破っている」は She has already broken three appointments. です。
「アポイントをすっぽかした患者には料金がかかる場合がある」は Patients may be charged for missed appointments.
keep の反対側に、fail to keep・break・miss の三つがあると分かります。
同辞典は「彼はアポイントなしで訪ねてきた」He called without an appointment. という例文も載せました。
Cambridge Dictionary の keep の例文は、秘書が思い出させなければアポイントを守れないという場面でした。
その「思い出させる」を表す語の使い方はリマインドの意味と英語 remindにまとめています。↓

アポイントで使う動詞の組み合わせ
Oxford Learner’s Dictionaries は to book/make/keep an appointment という形を挙げています。
Oxford Collocations Dictionary の欄では、appointment の前に来る動詞として have・arrange・book。
Cambridge Dictionary の Business English の項は make/arrange/schedule an appointment を並べました。
例文は「私に会いたいのなら、アポイントを取るように伝えてください」です。
「取る」に当たる動詞は make・book・arrange・schedule と幅があり、どれも辞書が示す組み合わせになります。
アポイントにつける前置詞のパターン
Oxford Learner’s Dictionaries は、前置詞の形を三つに分けて示しています。
appointment with somebody は「誰それとのアポイント」で、例は an appointment with my agent/doctor/specialist/consultant(代理人・医者・専門医・相談相手とのアポイント)。
appointment for something は「何のためのアポイントか」で、例は an appointment for a blood test(血液検査のアポイント)です。
appointment for somebody to do something の例文は「彼女は息子が医者に診てもらうアポイントを取った」。
Cambridge Dictionary は [ + to infinitive ] の形として「二時にエドワーズさんに会うアポイントがある」を挙げています。
時刻は at 3 o’clock や a two o’clock appointment のように、at か数字を前に置く形が例文に出てきます。
アポイントは医療の場面で使う例が多い
辞書の例文で目立つのは、病院や歯医者のアポイントです。
Cambridge Dictionary は dental appointment(歯科のアポイント)と medical appointment(診察のアポイント)を組み合わせとして挙げ、「彼らは診察のアポイントのためにフォート・ウィリアムまで行かなければならない」という例文を付けました。
Oxford Learner’s Dictionaries の例文は「彼女は二十分後に医者のアポイントがある」。
「トムは地元の病院でアポイントをもらった」「病院は外来のアポイントにもっと時間を取る必要がある」という追加例文も並びます。
同辞典は、この語義を Healthcare(医療)のトピックにも入れています。
アポイントはビジネスの場面でも使う
Oxford Learner’s Dictionaries の定義が「とくにその人の仕事に関わる理由で」と限定していたとおり、仕事の相手とのアポイントも例文に出てきます。
Cambridge Dictionary の Business English の項の例文は「銀行の支店長とのアポイントは何時ですか」。
「私たちはいくつかの物件を見るアポイントを取ってある」という例文もあります。
同項は doctor’s/dentist’s/medical appointment を挙げ、「彼女は診察のアポイントのために仕事をたくさん休んできた」という一文も載せました。
Cambridge Dictionary の追加例文には「申し訳ありませんが、部長は今週アポイントの空きがありません」も。
仕事のアポイントの場で話し合う項目を並べたものを指すカタカナ語もあります。
その語の意味はアジェンダの意味と語源で確かめられます。↓

アポイントの by appointment は「予約制で」
Cambridge Dictionary は by appointment を決まった言い方として立て、「at a previously arranged time(前もって取り決めた時刻に)」と定義しています。
例文は「売り家、寝室二つ、内覧は予約制のみ」。
Oxford Learner’s Dictionaries も Viewing is by appointment only. を挙げ、「(= only at a time that has been arranged in advance)」という注記を付けました。
Business English の項の定義は「前もって取り決めなければならない、合意した時刻にしかできないことを言うのに使う」です。
例文は「パーソナルショッパーは予約制でご利用いただけます」と「内覧は予約制のみです」。
アポイントの by appointment には王室御用達の意味も
by appointment には、イギリスだけの別の使い方があります。
Cambridge Dictionary の定義は「in the UK, used by businesses to show that their goods and services are sold to a member of the royal family」。
訳すと「イギリスで、自社の商品やサービスが王室の一員に納められていることを示すのに企業が使う」です。
例文は「どうやらその芝刈り機は、国王陛下御用達として作られたものらしい」。
Business English の項は COMMERCE の札を付け、「だから品質がよい」という含みまで定義に書き込みました。
こちらの例文は、包装に「女王陛下御用達」と記された食肉製品の納入業者の話です。
アポイントの英語は「任命」も指す
Cambridge Dictionary の JOB の語義は [ C or U ]、つまり可算でも不可算でも使います。
例文は「その新しい任命は広く歓迎されている」。
「私たちの部署は今年だけで新しく五人を任命する見込みだ」では、make an appointment が「人を任命する」の意味です。
「ジュリア・ルイスの営業部長への任命をお知らせします」は the appointment of someone の形。
「彼の上級講師への任命が確定した」は appointment as の例文になります。
同じ make an appointment が、約束の語義では「アポイントを取る」、仕事の語義では「任命する」になるわけです。
アポイントの「任命」の語義を辞書で比べる
Oxford Learner’s Dictionaries の定義は「the act of choosing a person for a job or position of responsibility; the fact of being chosen for a job, etc.」です。
訳すと「人を仕事や責任ある地位に選ぶ行為、仕事などに選ばれたという事実」。
例文は「彼らは主要な治安当局者の任命を発表した」。
appointment to something(地位への任命)と appointment as something(〜としての任命)の二つの形も示されています。
組み合わせの欄は、形容詞に key・formal・official、動詞に make・announce・confirm を挙げました。
Wiktionary の一つ目の語義も「人を官職や信任の地位に就かせる行為」です。
アポイントの英語は「役職」と「任命された人」も指す
Oxford Learner’s Dictionaries は、さらに二つの語義を [countable] で立てています。
一つは「a job or position of responsibility(仕事、または責任ある地位)」で、例は a permanent/first appointment(常勤の職・最初の職)。
「部署は、営業部長という新しい役職での彼女の成功を祈った」が例文です。
もう一つは「a person chosen for a job or position of responsibility(仕事や責任ある地位に選ばれた人)」。
例文は「大臣などの政治任用の人は、しばしば入れ替えられる」です。
Cambridge Dictionary の Business English の項にも「someone who is chosen for a job」という語義があり、「キング氏は不適任な人選だったと考える社員もいる」と例示されています。
アポイントと job・position・post の違い
Oxford Learner’s Dictionaries は、job・position・post・appointment・vacancy を「定期的に報酬を受け取る仕事の地位」を表す語として一つの枠にまとめています。
同辞典の説明では、job がいちばん一般的な語。
position と post は組織の中の特定の職、とくに高い地位を指すことが多いとしています。
appointment については「組織の中で重要な仕事を与えられるときに使う」と書き、especially British English, rather formal(とくにイギリス英語、やや硬い)の札を付けました。
例文は「これは常勤の職で、献身と努力が求められる」です。
vacancy は、誰かが就くことのできる空いた職を指します。
アポイントと reservation・booking の並び
Cambridge Dictionary の類義語欄は、an appointment の仲間として appointment・reservation・booking・commitment の四つを並べています。
appointment の例文は「月曜の朝に歯医者のアポイントを取った」。
reservation の例文は「午後八時で予約してある」です。
booking には UK(イギリス英語)の札が付き、例文は「スミスの名前で予約してある」。
commitment の例文は「明日は予定が何もないから、朝に会おう」です。
四つの語の使い分けの説明はこの欄にはなく、示されているのは例文だけでした。
アポイントの英語 appointment の基本データと関連語
Wiktionary は名詞に十の語義を立てています。
人を官職に就かせる行為、任命された状態またはその官職、取り決めや合意、人と人が会う取り決めのほか、宗教の「定め」、法律の「指名」、公職への任用、複数形の「設備・調度」、アメリカの大学の式典での役目、古い用法の「公職者への手当」まで。
Cambridge Dictionary の見出し語の並びには appointment book・appointment letter が、Oxford Learner’s Dictionaries の見出しには appointment book・appointment calendar があります。
Cambridge Dictionary の Business English の項は See also に letter of appointment を挙げました。
| 項目 | 辞書の記述 |
|---|---|
| 品詞 | 名詞(取り決めは可算 [ C ]/任命は [ C or U ]) |
| 発音 | /əˈpɔɪnt.mənt/(Cambridge・英米とも)//əˈpɔɪntmənt/(Oxford) |
| レベル | A2(取り決め)・C2(仕事)=Cambridge |
| トピック | Healthcare b1・Working life b1/b2(Oxford) |
| 類義語欄 | reservation・booking(UK)・commitment(Cambridge) |
| 仕事の語義の同義語 | job・position・post(Cambridge・Oxford) |
| 関連語 | appoint(動詞)・appointee・reappointment・appointment book・appointment calendar・letter of appointment |
アポイントで間違いやすい点
一つ目は、強勢の位置です。
強勢は /ˈpɔɪnt/ にあり、頭の「ア」を強く読むと辞書の音から離れます。
二つ目は、名詞のつもりで appoint と書いてしまうこと。
辞書の見出しでは appoint は動詞で、約束を表す名詞は appointment です。
三つ目は、make an appointment を常に「アポを取る」と訳すこと。
Cambridge Dictionary の例文には「新しく五人を任命する」の意味の make five new appointments もあり、文脈で読み分けが要ります。
アポイントについてよくある質問
英英辞典に見出しとして載っているのは appointment です。
Cambridge Dictionary は「特定の時刻と場所で誰かと会う、または訪ねる正式な取り決め」と定義しています。
appoint は辞書では動詞の見出しで、Cambridge Dictionary は「人を選ぶ」側の関連語として挙げています。
約束の意味の名詞として書くなら、-ment まで付けた appointment が辞書どおりの形です。
Cambridge Dictionary が示す形は make an appointment です。
Oxford Learner’s Dictionaries は to book/make/keep an appointment を挙げています。
Cambridge Dictionary の Business English の項は make/arrange/schedule an appointment を並べています。
相手を言うときは with、目的を言うときは for を付けます。
「前もって取り決めた時刻にだけ」、つまり予約制という意味です。
Oxford Learner’s Dictionaries は Viewing is by appointment only. に「前もって取り決めた時刻にだけ」という注記を付けています。
Cambridge Dictionary も by appointment を「at a previously arranged time」と定義しています。
なお、イギリスでは by appointment が王室御用達を示す言い方にもなります。
あります。
Cambridge Dictionary は JOB の見出しで「ある仕事に人を正式に選ぶ行為、またはその仕事そのもの」と定義しています。
Oxford Learner’s Dictionaries は、任命する行為・役職・任命された人の三つを別々の語義として立てています。
We would like to announce the appointment of Julia Lewis as head of sales. は「ジュリア・ルイスの営業部長への任命をお知らせします」という意味です。
アポイントのまとめ
アポイントとは、特定の時刻と場所で人と会う、または人を訪ねる正式な取り決めのことで、英語の見出しは appointment です。
英語の appointment には、人を役職に正式に選ぶこと、その役職、選ばれた人という仕事の側の語義もあります。
語源は古フランス語の apointement で、apointer を経て a point「一点へ」にさかのぼります。
使うときに押さえたいのは、強勢が第二音節 /ˈpɔɪnt/ にあること。
make・book・keep・cancel・miss との組み合わせと、予約制を表す by appointment も覚えておくと役に立つでしょう。
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会議や打ち合わせで使うカタカナ語を、同じ英英辞典で確かめられます
語源・発音記号・例文つき
アポイントの参考文献
appointment の定義・語法・発音・語源は以下の英英辞典と辞書で確認しました。
- Cambridge Dictionary|appointment(Cambridge University Press 公式辞書)
- Oxford Learner’s Dictionaries|appointment(名詞)(Oxford University Press 公式辞書)
- Wiktionary|appointment(Wiktionary 英語版)
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