
ドラフトとは、まだ仕上がっていない最初の形の文書や図面、つまり下書きという意味であり、英英辞典はこれに加えて「徴兵」「選手の指名」「為替手形」「すきま風」「生ビール」など、驚くほど多くの語義を立てています。
英語の draft をそのままカタカナにした語で、Oxford Learner’s Dictionaries は語源を「16世紀半ば、draught を発音どおりに綴ったもの」としました。
この記事では、ドラフトの意味を英英辞典の語義ごとに切り分け、「引くこと」にさかのぼる語源、動詞と形容詞の使い方、アメリカ英語とイギリス英語で draft と draught が分かれる仕組み、そして辞書が示す発音までを整理します。
根拠にしたのは Cambridge Dictionary・Oxford Learner’s Dictionaries・Wiktionary の記述だけです。
ドラフトとは何か(結論)
ドラフトとは、主な考えや狙いは入っているものの、まだ仕上がっていない最初の状態の文章・正式な提案・図面を指す言葉です。
Cambridge Dictionary はこの語義に ( PLAN ) の札と B2 のレベルを付け、可算名詞 [ C ] としました。
定義は「a piece of text, a formal suggestion, or a drawing in its original state(もとの状態のままの文章、正式な提案、または図面)」。
例文は「これはまだ下書きにすぎない、完成した記事には写真も入る」と、「彼女は企画書の最初のドラフトを確認してほしいと私に頼んだ」の二つです。
Cambridge Dictionary はこの語義を、名詞の項の最初に置きました。
選手の指名や徴兵の語義は、その後ろに別の札で立っています。
ドラフトの語義は辞書の中でいくつにも分かれる
Cambridge Dictionary の名詞の項は、札ごとに八つの語義を並べています。
PLAN(下書き)・MILITARY(徴兵)・SPORT(選手の指名)・MONEY(為替手形)・COLD AIR(すきま風)・AIR POCKET(気流の低圧帯)・BOATS(喫水)・BEER(樽出し)の八つです。
形容詞の項には PLAN・BEER・ANIMALS の三つがあり、動詞の項には PLAN と MILITARY が立ちました。
Oxford Learner’s Dictionaries の名詞の項は、下書き・為替手形・徴兵・選手の指名・すきま風・一口の量・水薬の七つ。
Wiktionary はさらに、送っていないメール、渓谷を流れる小川、カードゲームの遊び方まで載せています。
語義は多いものの、Oxford と Wiktionary の語源欄は、どちらも draught という一つの語にさかのぼります。
ドラフトの語源は draught を発音どおりに綴った形
Oxford Learner’s Dictionaries の語源欄は「mid 16th cent.: phonetic spelling of draught」の一行です。
訳すと「16世紀半ば、draught を発音どおりに綴ったもの」。
Wiktionary も同じく「draught を発音どおりに綴ったもの」とし、比べる語として laughter を挙げました。
Wiktionary の発音欄に付いた音声ファイルの名前も En-us-draught.ogg で、draft の音として draught の録音が置かれています。
Oxford の言う「発音どおりの綴り」が、draft という形です。
つまり draft と draught は、もとは同じ一つの語だということになります。
ドラフトの語源をさかのぼると「引くこと」
Wiktionary によれば、draught は中英語の draught・draght から来ており、その意味は「that which is pulled; that which is drawn up, a design(引かれるもの、描き起こされたもの、図案)」です。
さらに古英語の *dreaht、西ゲルマン祖語の *drahti を経て、ゲルマン祖語の *drahtuz「a pulling, drawing(引くこと、描くこと)」にたどり着きます。
同辞典は、オランダ語 dracht・ドイツ語 Tracht・アイスランド語 dráttur を同じ語源の語として挙げました。
語根は印欧祖語の *dʰregʰ- です。
関連語の欄に置かれている語は、draw の一つだけ。
ドラフトの「引く」にまつわる語義
Wiktionary の名詞の項には、Senses relating to pulling(引くことにかかわる語義)という見出しの下にまとめられた語義があります。
鉄道の連結器にかかる引っ張る力、荷を引く家畜や車が何かを引く動作、魚を捕る網を引き寄せることとその獲物です。
例文は「牛を使って引く」「力いっぱい引いて矢を放った」「網を打つと、たいへんな獲物がかかった」。
1988年の Kenneth W. Russell の本からは、4頭、ときに6頭の牛に引かせる「強い」すきの用例が引かれています。
語源欄のゲルマン祖語 *drahtuz にも、「a pulling(引くこと)」という意味が添えられていました。
ただし、どの語義がいつ生まれたかの順番は、三つの辞書のどこにもありません。
ドラフトの「下書き」の語義を辞書で比べる
Oxford Learner’s Dictionaries の第一の語義は「a rough written version of something that is not yet in its final form(まだ最終の形になっていない、何かの大まかな書いた版)」です。
例文は「これはまだスピーチの最初のドラフトにすぎない」「手紙の大まかなドラフトを作った」。
Cambridge Dictionary の American Dictionary の項は「作品を最終の形に整える準備として、制作の早い段階で書いたり描いたりしたもの」と定義しています。
Business English の項は、手紙・報告書・スピーチなど、最終の形ではなく変更が加えられうる書きものとしました。
Wiktionary は「書いた作品(本や論文など)や図面の一つの版」としています。
Oxford はこの語義を Law and justice・Phones, email and the internet・Business の三つのトピックに b2 で分類しました。
ドラフトの「下書き」の例文と組み合わせ
Cambridge Dictionary が示す組み合わせは rough draft(大まかな下書き)・first draft(最初の下書き)・final draft(最終稿)です。
例文には「今、エッセイの四つ目で最後のドラフトを打ち込んでいる」があります。
Oxford Learner’s Dictionaries の例文は「最終の出版版は、多くの重要な点で以前のドラフトと異なる」、追加例文は「学生たちは意見をもらうためにドラフトを提出するよう求められた」です。
Oxford Collocations Dictionary は、前に置く形容詞として early・first・initial を、動詞として draw up・prepare・produce を挙げました。
前置詞は in a/the draft、言い回しは in draft form(下書きの形で)です。
最初の形を作り、手を入れて仕上げていく。
この考え方は、試作品を先に作って直していくプロトタイプの意味と語源とよく似ています。↓

ドラフトは送っていないメールも指す
Wiktionary は下書きの語義の中に「An unsent e-mail(送っていないメール)」を一つ立てています。
同じ下書きの語義には、2023年3月8日の RAIL 誌の引用「ビーチング博士が手書きした報告書のドラフトが、国立公文書館に残っている」も付いています。
同辞典は分類欄にも E-mail を入れました。
ほかに「A preliminary sketch or outline for a plan(計画のための前段階の素描や概略)」という語義もあります。
例文は「学期末レポートの最初のドラフトを直さなければならない」と、「彼の最初のドラフトは、たいていの作家の完成品よりよかった」。
文章でも図面でもメールでも、仕上がる前の形ならドラフトと呼べます。
ドラフトを動詞で使う「下書きを書く」
Cambridge Dictionary は動詞の draft に C1 の札を付け、「手紙・エッセイ・法律などの文書の最初の版を書くこと、細部はあとで足したり、変えたり、直したりできる」と定義しました。
例文は「この計画の企画書を下書きしてくれれば、会議で話し合える」と、「彼女は苦情の手紙を下書きするのを手伝ってくれた」です。
「彼は未成年へのネット販売を規制する法案を起草している」という例文もあります。
同じ項は二つ目の語義として、新しい建物・構造物・機械などの設計図を引くことを挙げました。
その例文は「彼らは新居の設計図を引くために建築家を雇った」。
Business English の項が並べる形は draft a proposal / plan / report・draft a letter / speech・draft a bill / law / constitution です。
ドラフトを形容詞で使う「草案の」
Cambridge Dictionary の形容詞の項は [ before noun ]、つまり名詞の前にだけ置く使い方です。
定義は「主な点は入っているが細部はまだそろっていない、最初の形の計画や文書」。
示されている形は a draft plan / bill / proposal(計画案・法案・提案の草案)で、Business English の項には draft legislation / regulations も並んでいます。
Oxford Learner’s Dictionaries も名詞の項の中で a draft report/plan/bill/resolution・a draft document/proposal を挙げました。
Cambridge Dictionary の組み合わせ欄には draft agreement(協定案)・draft article(条文案)があります。
Oxford Collocations Dictionary の draft + noun の欄にも agreement・bill・budget が並んでいます。
ドラフトの「徴兵」の語義
Cambridge Dictionary は ( MILITARY ) の札で、the draft を「法律によって人々に軍への入隊を命じる仕組み」と定義しています。
札は [ S ](単数形)と mainly US(主にアメリカ英語)で、イギリス英語では conscription と言うと添えました。
例文は「彼は足のけがのためにドラフトを免れた」です。
Oxford Learner’s Dictionaries も (especially US English) とし、組む動詞に avoid・dodge・oppose を挙げました。
Wiktionary の例文は「彼はドラフトを避けるために国を出た」。
同辞典は、徴兵された人そのもの、つまり conscript や draftee を draft と呼ぶ語義も載せています。
ドラフトの「徴兵する」という動詞の使い方
Cambridge Dictionary は動詞の MILITARY の語義に [ T usually passive ] の札を付けています。
他動詞で、たいていは受け身で使うという意味。
例文は「彼は18歳で軍に徴兵された」で、be drafted into の形が示されました。
Wiktionary の例文は「彼はベトナム戦争の間に徴兵された」です。
同じ語義から派生した draft dodger・draft evader・draft board・draft card・draft lottery という語も、辞書に並んでいます。
Cambridge Dictionary のコーパス例文には「他人への害こそ、徴兵忌避者が示したい点なのかもしれない」という一文もありました。
ドラフトの「選手の指名」の語義
Cambridge Dictionary は ( SPORT ) の札で、「アメリカのスポーツチームが、各シーズンの初めに若い新人選手を選ぶ仕組み」と定義しています。
示されている形は the NBA draft、例文は「彼はレイダーズからドラフト2巡目で指名された」で、draft pick(ドラフトで指名された選手)の形です。
Oxford Learner’s Dictionaries は (North American English) の札を付け、「プロのチームが毎年、大学生の中から選手を選ぶ仕組み」としました。
例文は「彼は2017年のドラフトで4番目に指名された選手だったが、同期で最初にメジャーリーグに上がった」。
Cambridge Dictionary の American Dictionary の項は、動詞の例文として「クリーブランド・キャバリアーズは彼を1巡目で指名した」を挙げています。
組み合わせ欄には amateur draft(アマチュアのドラフト)もあります。
ドラフトの「選ぶ」はスポーツ以外にも使う
Wiktionary は動詞の語義として「ある役割や目的のために人や物を選ぶこと」を立てています。
例文は「スミスを大統領選に担ぎ出す運動があった」と、「彼らは私を新しい委員会の委員長に選んだ」の二つ。
名詞にも、選挙で選ばれる地位に就くよう人を説き伏せる仕組みという、アメリカの政治の語義がありました。
同辞典は、群れから家畜を選り分けることも draft とし、例文に「子牛が母牛から分けられた」を挙げています。
カードゲームで共通の札の山から選んでいく遊び方も、名詞と動詞の両方に立っている語義です。
集まりから人を選び、役目に当てるという動きは、仕事の場面にもあります。
担当を割り当てる意味を持つ英単語として、アサインの意味と語源もあわせて読むと違いが見えてきます。↓

ドラフトの「為替手形」の語義
Cambridge Dictionary は ( MONEY ) の札で「銀行に、とくに別の銀行へお金を支払うよう命じる書面」と定義しています。
例文は「支払いは現金、銀行為替手形、または銀行振込でできる」で、bank draft の形です。
banker’s draft の例文には「ロンドンからロサンゼルスへ、銀行為替手形でお金を送る手配をした」とあります。
Oxford Learner’s Dictionaries は ( finance ) の札で「誰かにお金を払うよう銀行に出す書面の指示」とし、例文は「支払いは英国の銀行を支払人とする銀行為替手形でなければならない」。
Business English の項は「輸入品の代金は、買い手の銀行あての為替手形で払うことが多い」という例文を載せました。
関連語は bank draft・banker’s draft・exposure draft・sight draft・demand draft です。
ドラフトの「すきま風」の語義
Cambridge Dictionary は ( COLD AIR ) の札で「部屋の中を吹き抜ける、不快な冷たい空気の流れ」と定義しました。
札は US で、イギリス英語では draught と綴ります。
American Dictionary の項の例文は「ドアが開くたびに、彼女は冷たいすきま風を感じた」です。
Oxford Learner’s Dictionaries の例文は「ドアを閉めてくれる?ここはすきま風が入る」。
Wiktionary は、燃焼によって煙突を吸い上げられるガスや煙の流れも同じ語義の仲間に入れています。
Wiktionary の派生語の欄には draft excluder・drafty・downdraft・updraft・backdraft も見えます。
ドラフトの「樽出し」と「荷を引く」の語義
Cambridge Dictionary の名詞の ( BEER ) の語義は、大きな容器、とくに樽から飲み物を保存して注ぐ仕組みです。
例文は「そのラガーは樽出しですか、それとも瓶ですか」で、on draft の形を取ります。
形容詞では draft beer / lager / cider、つまり樽から注ぐビール・ラガー・サイダー。
Wiktionary の例文は「新鮮で安いドラフトビールのほうがいい」で、瓶入りと対比させています。
形容詞の ( ANIMALS ) の語義は「重い荷や車を引くのに使う動物」で、示された形は a draft horse(荷を引く馬)です。
Wiktionary は「クライズデールは荷を引く馬だ」という例文を添えました。
ドラフトの「一口」「水薬」「喫水」の語義
Oxford Learner’s Dictionaries は (formal) の札で「液体を飲み込む一続きの動作、またその量」という語義を立てています。
例文は「彼はビールを深く一口あおった」です。
(old use or literary) の札が付いた「液体の形の薬」という語義もあり、a sleeping draft(眠り薬)が挙げられています。
Cambridge Dictionary の ( BOATS ) の札の語義は「船が浮かぶのに必要な水の深さ」。
Wiktionary はこれを「喫水線から船体の底までの深さ」とも説明しました。
いずれもアメリカ英語の綴りで、イギリス英語では draught と書きます。
ドラフトの「気流の低圧帯」とモータースポーツ
Cambridge Dictionary の ( AIR POCKET ) の語義は「動いている物体の後ろにできる、気圧の低い場所」です。
後ろを走る車がそこを使って燃料を節約し、力を得られる、と同辞典は説明しています。
例文は「彼はホンダの後ろのドラフトを使って内側に入り、1コーナーで抜いた」。
Wiktionary は動詞の語義として、他の車のすぐ後ろについて走り、空気の上での利点を得ることを挙げ、同義語に slipstream を置きました。
例文は、ハミルトンがボッタスの後ろについて1コーナーまで走り、外側から先頭に立ったという BBC Sport の記事。
同辞典の分類には Cycle racing も入っています。
ドラフトと draught の綴りの違い
Wiktionary の語法の注記は「draft はふつうアメリカの綴りだが、いくつかの語義はイギリス英語とアメリカ英語の両方で使われる」としています。
アメリカ英語の綴りにあたる語義では、イギリス英語は draught と書く、という整理。
Wiktionary が両方の綴りに共通とするのは、下書き・徴兵・選手の指名などの語義です。
Cambridge Dictionary でも、すきま風・喫水・樽出し・荷を引く動物には US ( UK draught ) の札が付いています。
一方で、下書き・徴兵・為替手形の項には、イギリス英語の別の綴りが示されていません。
Cambridge Dictionary の日本語の訳語欄も「“draught” の米国式つづり」です。
| 項目 | 辞書の記述 |
|---|---|
| 品詞 | 名詞(可算 [ C ]・単数 [ S ]・不可算 [ U ])/動詞/形容詞 [ before noun ] |
| 別の綴り | draught(イギリス英語・一部の語義) |
| レベル | B2(名詞・下書き)/C1(動詞・下書きする)=Cambridge |
| 両方の綴りで draft | 下書き・徴兵・選手の指名・為替手形(Wiktionary/Cambridge) |
| 英で draught になる語義 | すきま風・喫水・樽出し・荷を引く動物・一口・水薬 |
| 関連語 | draw(Wiktionary)/conscription・conscript(徴兵)/slipstream(気流) |
ドラフトの英語 draft の発音は /drɑːft/ と /dræft/
Cambridge Dictionary と Oxford Learner’s Dictionaries は、イギリス英語を /drɑːft/、アメリカ英語を /dræft/ と示しています。
Wiktionary は容認発音と南イングランドを /dɹɑːft/、アメリカ英語を /dɹæft/ としました。
北イングランドの /dɹaft/、スコットランドの /dɾaft/ も載っています。
イギリス英語は長い母音の /ɑː/、アメリカ英語は短い母音の /æ/。
韻は -ɑːft と -æft。
音声はアメリカ英語とオーストラリア英語の二つが付いています。
ドラフトの派生語と関連語
Wiktionary が挙げる名詞の派生語は多く、draftsman・redraft・overdraft・photodraft・predraft・draft evader があります。
backdraft・downdraft・updraft・draft horse・draft animal・draft board・draft card・draft dodger・draft excluder・draft lottery も並んでいます。
動詞の派生語は draft in・draft up・drafting site・draftable・draftee(徴兵された人)・misdraft・redraft の七つ。
Cambridge Dictionary は句動詞 draft someone in と、pre-draft・anti-draft を挙げました。
Oxford Learner’s Dictionaries の関連の見出しには bank draft・draft board・draft card・draft pick・demand draft・draft dodger・banker’s draft・draft excluder が出てきます。
ドラフトで間違いやすい点
一つ目は、日本語の「ドラフト」を選手の指名だけの語だと思うことです。
Cambridge Dictionary と Oxford Learner’s Dictionaries は、どちらも下書きの語義を名詞の最初に置いています。
二つ目は、イギリス英語の文章で draught を見て別の語だと思うこと。
すきま風・樽出し・喫水などはイギリス英語で draught と書くだけで、同じ語です。
三つ目は、徴兵や選手の指名の語義をイギリス英語でもそのまま使えると考えること。
Cambridge Dictionary は徴兵に mainly US の札を付け、選手の指名を「アメリカのスポーツチーム」の仕組みとしました。
ドラフトについてよくある質問
Oxford Learner’s Dictionaries の語源欄は「16世紀半ば、draught を発音どおりに綴ったもの」としています。
Wiktionary も同じ説明で、draught は中英語の draught・draght「引かれるもの、描き起こされたもの、図案」から来たと記しています。
さかのぼると、ゲルマン祖語の *drahtuz「引くこと、描くこと」です。
同じ語源の語として、オランダ語 dracht・ドイツ語 Tracht・アイスランド語 dráttur が挙がっています。
もとは同じ語で、draft は draught を発音どおりに綴った形です。
Wiktionary は、draft はふつうアメリカの綴りで、アメリカ英語の綴りにあたる語義ではイギリス英語は draught と書く、としています。
Cambridge Dictionary でも、すきま風・喫水・樽出し・荷を引く動物に US ( UK draught ) の札が付いています。
下書きや徴兵などの語義は、イギリス英語でも draft と書きます。
Cambridge Dictionary は徴兵の語義に mainly US の札を付け、イギリス英語では conscription と言うと添えています。
Oxford Learner’s Dictionaries も (especially US English) とし、イギリス英語はふつう conscription としています。
選手の指名の語義には、Oxford が (North American English) の札を付けました。
Cambridge Dictionary の定義も「アメリカのスポーツチームが新人選手を選ぶ仕組み」です。
Cambridge Dictionary は、手紙・エッセイ・法律などの文書の最初の版を書くこと、と定義しています。
例文は「彼女は苦情の手紙を下書きするのを手伝ってくれた」です。
ほかに、法律によって軍に入隊させること(徴兵する)という語義があり、たいていは受け身で使います。
スポーツでは、選手を指名するという意味でも使われます。
Wiktionary は、他の車のすぐ後ろについて走るという語義も載せています。
ドラフトのまとめ
ドラフトとは、まだ仕上がっていない最初の形の文書や図面、つまり下書きという意味であり、英語ではそこに徴兵・選手の指名・為替手形・すきま風・樽出しといった語義が加わります。
語源は draught を発音どおりに綴ったもので、さかのぼるとゲルマン祖語の「引くこと、描くこと」に行き着きます。
Cambridge Dictionary の名詞の札だけでも、語義は八つ。
英語で使うときに押さえておきたいのは、下書きの語義が辞書の最初に置かれていること、すきま風や樽出しはイギリス英語で draught と綴ること、徴兵と選手の指名は主にアメリカ英語の語義であることの三つです。
発音はイギリス英語が /drɑːft/、アメリカ英語が /dræft/ になります。
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日本語と英語でずれるビジネス用語を、同じ英英辞典で確かめられます
語源・発音記号・例文つき
ドラフトの参考文献
draft の定義・語法・発音・語源は以下の英英辞典と辞書で確認しました。
- Cambridge Dictionary|draft(Cambridge University Press 公式辞書)
- Oxford Learner’s Dictionaries|draft(名詞)(Oxford University Press 公式辞書)
- Wiktionary|draft(Wiktionary 英語版)
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