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オーナーシップとは?所有の意味と語源、英語 ownership の発音と使い方

オーナーシップの意味と語源、発音記号、似た語との使い分けをまとめた記事の見出し画像。英英辞典2本と語源辞典で確かめた内容を、表と一問一答で整理している
オーナーシップの意味と語源、発音記号、似た語との使い分けをまとめた記事の見出し画像。英英辞典2本と語源辞典で確かめた内容を、表と一問一答で整理している

オーナーシップとは、何かを所有しているという事実のことです。英語の ownership をそのままカタカナにした語で、英英辞典2本はどちらも語義を「所有していること」の一点に置いています。

この記事では、オーナーシップの意味を英英辞典の語義からたどり、owner に -ship が付いたという成り立ち、レスポンシビリティとの線引き、辞書が示す発音と数え方、そして辞書に載っている ownership society という言い方までを整理します。日本語のオーナーシップは会議で「主体的に関わる姿勢」の意味で使われることがありますが、英英辞典にその語義は立っていません。

目次

オーナーシップとは何か(結論)

オーナーシップとは、何かを所有しているという事実です。Cambridge Dictionary はこの語をレベル C1 とし、語義を一つだけ立てています。

Cambridge Dictionary は ownership を不可算名詞 [ U ] として示し、「何かを所有しているという事実」と定義しています。

同辞典の例文は Do you have any proof of ownership of this car?(この車の所有を証明するものはありますか)です。所有を示す書類の話に使われます。

Oxford Learner’s Dictionaries も「何かを所有しているという事実」と定義し、不可算としています。

Cambridge の American Dictionary はもう少し踏み込んで「所有者であるという権利または状態」としています。権利という言葉が入るのが特徴です。

同辞典の例文は His business interests include ownership of a county newspaper.(彼の事業には郡の新聞社の所有が含まれる)です。

Oxford の例文には Ownership of the land is currently being disputed.(その土地の所有が今争われている)もあります。

レベル C1 は、辞書が付ける段の中では上のほうです。やさしい語ではなく、書き物や契約の場面で出てくる語だと辞書が示しています。

オーナーシップの語源は owner と -ship の組み合わせ

Online Etymology Dictionary によれば、ownership が英語に現れたのは1580年代です。owner に接尾辞の -ship が付いた形で、意味は最初から「所有者であるという状態」でした。

同辞典の定義は「所有者である状態、あるものが特定の人や団体に属することによる権利」です。

元になった owner は14世紀半ばの語で、綴りは ouner でした。意味は「所有する人、法的または正当な権利を持つ人」です。

owner は動詞 own から作られた行為者名詞です。同辞典は、古英語でこれに当たる語は agnere だったと記しています。

-ship のほうも由来がはっきりしています。中英語 -schipe、古英語 -sciepe、アングリア方言 -scip で、意味は「状態、〜であること」です。さらにゲルマン祖語 *-skepi- にさかのぼり、その元は *skap-「作る、定める、任じる」です。

同辞典は -ship の同根語として古ノルド語 -skapr、デンマーク語 -skab、古フリジア語 -skip、オランダ語 -schap、ドイツ語 -schaft を挙げています。

つまりオーナーシップは、所有する人という語に「〜という状態」を足しただけの語です。難しい語に見えて、組み立ては単純です。

オーナーシップは英英辞典では「所有」の語義だけ

英英辞典2本を通して、ownership に立っている語義は所有だけです。姿勢や意識を指す語義は、どちらの辞典にも載っていません。

辞書定義数え方レベル
Cambridge Dictionary何かを所有しているという事実不可算 [ U ]C1
Cambridge(American)所有者であるという権利または状態不可算 [ U ]表示なし
Oxford Learner’s Dictionaries何かを所有しているという事実不可算表示なし

三つの記述は言い方が少し違うだけで、指しているものは同じです。所有という事実、あるいは所有者であるという状態です。

ただし語源辞典には、姿勢に近い話が一つだけ出てきます。Online Etymology Dictionary は ownership society という語を挙げ、「個人の責任と経済的自由という価値を組み合わせた概念」で2003年の語だと記しています。同辞典によれば、この言い方を広めたのはアメリカ大統領のジョージ・W・ブッシュです。

ここでも中心にあるのは所有です。所有することが個人の責任につながる、という筋立てになっています。

日本語のオーナーシップを英語でそのまま ownership と言うと、所有の話と受け取られることがあります。辞書の語義がそうなっているからです。

オーナーシップとレスポンシビリティの線引き

責任のほうを指したいときの語は responsibility です。Cambridge Dictionary はこの語をレベル B2 とし、「自分の仕事や義務として対処すべきこと」と定義しています。

語定義の要点レベル初出と成り立ち
ownership何かを所有しているという事実C11580年代/owner + -ship
responsibility自分の仕事や義務として対処すべきことB21787年/responsible + -ity

Cambridge の responsibility の例文は It’s her responsibility to ensure the project finishes on time.(プロジェクトを期限内に終わらせるのは彼女の責任だ)です。

Oxford は responsibility を「誰かや何かに対処する、あるいは世話をする義務。うまくいかなければ責めを負うことがある」と定義しています。

語源の中身がはっきり違います。Online Etymology Dictionary によれば responsibility は1787年の語で、responsible から作られました。その responsible は1640年代で、ラテン語 respondere「応じる、答える、見返りに約束する」= re-「戻して」+ spondere「誓う」にさかのぼります。答える・誓うが芯にある語です。

同辞典は、responsible に「信頼できる」という意味が付いたのは1690年代だと記しています。

使い分けの目安はこうです。持っているかを言うなら ownership、引き受けて答える立場を言うなら responsibility です。

コミットの意味と語源も同じ英英辞典と語源辞典で調べてまとめています。

オーナーシップの発音は /ˈəʊ.nə.ʃɪp/ で頭を強く読む

ownership は第1音節を強く読みます。カタカナの「オーナーシップ」と強い位置が同じなので、ここは迷いません。

辞書イギリス英語アメリカ英語
Cambridge Dictionary/ˈəʊ.nə.ʃɪp//ˈoʊ.nɚ.ʃɪp/
Oxford Learner’s Dictionaries/ˈəʊnəʃɪp//ˈəʊnərʃɪp/

違いが出るのは2音節目です。イギリス英語は /nə/、アメリカ英語は Cambridge の表記では /nɚ/ になります。

/ɚ/ は舌をそらせて出す音です。アメリカ英語はここで r の色が付きます。

Oxford のアメリカ英語表記は /ˈəʊnərʃɪp/ で、r を文字として書いています。表記の仕方が違うだけで、指している音は近いものです。

頭の母音は /əʊ/ または /oʊ/ という二重母音です。「オー」と長く伸ばす音ではなく、口が「オ」から「ウ」へ動きます。カタカナの「オー」で止めると別の音になります。

最後の -ship は /ʃɪp/ です。弱く短く置きます。

オーナーシップの英語 ownership は数えられない名詞

ownership は不可算名詞です。Cambridge Dictionary は [ U ]、Oxford Learner’s Dictionaries は uncountable と示しています。ownerships という複数形は辞書に載っていません。

前置詞は of を使います。ownership of something で「何の所有か」を言います。

Cambridge は ownership of という形を見出しに立て、proof of ownership of this car を例に挙げています。

Oxford の collocations 欄には、付く形容詞として full(完全な)、sole(単独の)、collective(集団の)が並びます。

動詞も欄に出ています。change(変わる)、transfer(移す)、pass into(〜に移る)です。The business has changed ownership several times.(その事業は何度か所有者が変わった)のように使います。

前置詞の型として under (the) ownership も載ります。The restaurant is under new ownership.(そのレストランは新しい経営者のもとにある)が例です。

決まった言い方に a change in ownership(所有の変更)もあります。in を使う点に注意します。

オーナーシップを使った英語の例文とよくある間違い

辞書に載っている形をそのまま借りるのが、いちばん外さないやり方です。ownership of ~ と under new ownership の二つを覚えておけば、所有の話はほぼ足ります。

Oxford の例文には a growth in home ownership(持ち家所有の増加)があります。home ownership はひとまとまりで使われる言い方です。

Cambridge にも Rates of home ownership have remained relatively constant.(持ち家所有率はおおむね一定のままだ)という例文があります。

Oxford には to be in joint/private/public ownership(共同/私的/公的な所有にある)という形も載ります。in を使う型です。

同辞典の The estate passed into public ownership.(その地所は公的所有に移った)も覚えておくと使えます。

間違いの一つ目は複数形にすることです。不可算なので ownerships とはしません。

二つ目は、日本語のオーナーシップの感覚で「主体性がある」と言いたいときに ownership をそのまま使うことです。英英辞典の語義は所有なので、責任の話なら responsibility のほうが通じます。

イニシアチブの意味と語源も同じ英英辞典と語源辞典で調べてまとめています。

オーナーシップについてよくある質問

Q. オーナーシップとレスポンシビリティはどう違いますか

持っているか、引き受けているかが違います。
Cambridge Dictionary は ownership を「何かを所有しているという事実」(C1)、responsibility を「自分の仕事や義務として対処すべきこと」(B2)と定義しています。
語源も別で、ownership は1580年代に owner + -ship で作られた語、responsibility は1787年の語で、ラテン語 respondere「応じる、答える、見返りに約束する」にさかのぼります。
答える立場を言いたいなら responsibility です。

Q. オーナーシップの語源は何ですか

owner に接尾辞 -ship が付いた形です。
Online Etymology Dictionary によれば ownership は1580年代の語で、定義は「所有者である状態、あるものが特定の人や団体に属することによる権利」です。
owner は14世紀半ばの ouner で、動詞 own から作られた行為者名詞、古英語では agnere でした。
-ship は古英語 -sciepe「状態、〜であること」で、ゲルマン祖語 *-skepi-、さらに *skap-「作る、定める、任じる」にさかのぼります。

Q. オーナーシップは複数形にできますか

できません。
Cambridge Dictionary は [ U ]、Oxford Learner’s Dictionaries は uncountable と示しており、どちらも不可算名詞として扱っています。
何の所有かを言うときは前置詞 of を使い、ownership of the land のようにします。
所有の状態を言うときは in joint ownership や under new ownership のように in と under を使う型も載っています。

Q. オーナーシップに「当事者意識」の意味はありますか

英英辞典2本には載っていません。
Cambridge Dictionary と Oxford Learner’s Dictionaries はどちらも語義を所有の一点に置いています。
語源辞典に近い話が一つあり、Online Etymology Dictionary は ownership society を「個人の責任と経済的自由という価値を組み合わせた概念」(2003年)として挙げ、アメリカ大統領のジョージ・W・ブッシュが広めたと記しています。
ただしここでも中心は所有です。

オーナーシップのまとめ

オーナーシップとは、何かを所有しているという事実です。Cambridge Dictionary はレベル C1 の不可算名詞とし、Oxford Learner’s Dictionaries も同じ語義を立てています。

語源は owner に -ship が付いた1580年代の語です。owner は動詞 own から作られた語で、-ship は古英語 -sciepe「状態、〜であること」にさかのぼります。

英語で使うときは、複数形にしないこと、of で何の所有かを示すこと、そして責任を言いたいなら responsibility に替えることの三つを押さえておけば、意味がそのまま届きます。

\語源からたどった記事/

ラテン語・ギリシャ語までさかのぼって整理しています

コミットと似た語の使い分けの表もあります

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オーナーシップの参考文献

ownership の定義・語法・発音・語源は以下の英英辞典と語源辞典で確認しました。

オーナーシップと一緒に読みたい言葉の記事

同じ英英辞典と語源辞典で調べた言葉の記事です。

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