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マインドセットとは?意味と語源は1916年の心理学用語|メンタリティ・アティチュードとの違いと英語 mindset の発音

マインドセットの意味と語源、発音記号、似た語との使い分けをまとめた記事の見出し画像。英英辞典2本と語源辞典で確かめた内容を、表と一問一答で整理している
マインドセットの意味と語源、発音記号、似た語との使い分けをまとめた記事の見出し画像。英英辞典2本と語源辞典で確かめた内容を、表と一問一答で整理している

マインドセットとは、その人の考え方の癖と、そこから出てくる意見のことです。英語の mindset をそのままカタカナにした語で、英英辞典は「その人の考え方と意見」と定義しています。

この記事では、マインドセットの意味を英英辞典の語義からたどり、1916年に教育と心理学の専門用語として生まれたという語源、メンタリティやアティチュードとの線引き、辞書が示す発音と数え方、そして辞書が別項を立てる fixed mindset と growth mindset までを整理します。日本語のマインドセットは「心構え」に近い使い方をされますが、英語の mindset は「変えにくい」という含みを持つ語です。

目次

マインドセットとは何か(結論)

マインドセットとは、その人の考え方と意見のことです。ひとつの意見ではなく、意見が出てくる元の型を指します。

Cambridge Dictionary は名詞 mindset を「その人の考え方と、その人の意見」と定義しています。

Oxford Learner’s Dictionaries はもっと踏み込んで「ある人が持っている、しばしば変えるのが難しい、態度や固まった考えのひとそろい」と定義します。

この定義には二つの要点があります。ひとつは a set(ひとそろい)であること、もうひとつは often difficult to change(しばしば変えるのが難しい)ことです。

Cambridge の例文も同じ方向を向いています。「大衆と報道のマインドセットを変えることがどれほど難しいか、並外れている」という文です。

辞書が挙げる言い方も change someone’s mindset(誰かのマインドセットを変える)、to have a different/the same mindset(違う/同じマインドセットを持つ)で、変えるか変えないかが話題になります。

マインドセットの語源は1916年の教育と心理学の専門用語

Online Etymology Dictionary によれば、mindset は1916年に教育者と心理学者の専門用語として現れました。そのときの意味は「以前の経験によって形づくられた心の癖」です。

この記事で扱う他のカタカナ語に比べると、けたが違うほど新しい語です。アセスメントは1530年代、レジリエンスは1620年代ですが、mindset は20世紀に入ってからできました。

語の作りは mind(心)+ set(据えられた状態)で、mind-set とハイフンを入れる形も同辞典に併記されています。

その mind は12世紀後半の英語 mynd にさかのぼり、古英語の gemynd は「記憶、思い出、思考、目的、意識、知性、意図」を指しました。

さらに印欧祖語の語根 *men-「考える」に行き着きます。mind のいちばん古い語義は「記憶」で、いまは bear in mind(心にとどめる)や call to mind(思い出す)のような古い言い方の中にだけ残っています。

もう一方の set は14世紀半ばに「据える行為、据えられた状態」として現れた名詞です。もとは太陽や天体が沈むことを指しました。

同辞典によれば、set に「何かが据えられた position(位置)や manner(あり方)」という語義が付くのが1530年代で、そこから1560年代に「心・性格・政策などの全体的な動き、方向、傾き」の意味が生まれました。

つまり mindset は「心が据えられた向き」です。1812年には set に「圧力によって起きる形の変化、曲がり、ゆがみ」の意味も加わっており、一度ついた癖が戻らないという感じが語の中にあります。

マインドセットとメンタリティの違い

Cambridge Dictionary は mindset の類義語の先頭に mentality を置き、Oxford Learner’s Dictionaries は mindset の定義に synonym mentality と明記しています。二つの辞書が置き換え可能と認めるほど近い語です。

それでも使われ方には差があります。mindset は変えられるかどうかが話題になり、mentality は集団の性質として名指しされることが多い語です。

語辞書の定義(要点)語源の元の意味初出
mindsetその人の考え方と意見/変えにくい態度と固まった考えのひとそろいmind(心)+set(据えられた状態)1916年
mentalityものの考え方・心のはたらきの性質ラテン語 mens(心)+-al+-ity1690年代

Cambridge が mindset の類義語として並べるのは mentality、opinion、outlook、point of view、standpoint、take on something、view、viewpoint の八つです。opinion(意見)と outlook(見通し)が同じ列に並ぶところに、この語の幅が出ています。

使い分けの目安はこうです。個人の思考の型を指すなら mindset、集団に共通する気質を指すなら mentality が収まりやすくなります。

Cambridge のビジネス英語の項の例文は「アメリカの金融家たちは、私たちとはとても違うマインドセットを持っている」というもので、ここでは集団を指すのに mindset が使われています。辞書の例文の範囲では、両者は厳密に線が引かれていません。

マインドセットとアティチュードの違い

Oxford の mindset の定義は a set of attitudes(態度のひとそろい)です。つまり attitude が部品で、mindset がその集まりという関係になります。

Cambridge Dictionary は attitude を「何かや誰かについての感情や意見、またそれによって引き起こされるふるまい方」と定義し、レベル B1 を付けています。

語指すもの辞書のレベル前置詞
mindset態度や固まった考えのひとそろい(思考の型)表示なしof(the mindset of ~)
attitudeひとつの対象についての感情・意見・ふるまいB1to/towards/about/on

Online Etymology Dictionary によれば attitude は1660年代に「彫刻や絵の中の人物の姿勢、ポーズ」という美術の専門用語として入った語です。1725年に「何らかの心の状態を示すと考えられる体の姿勢」へ、1837年に「感情や意見を映す定まったふるまい」へと移りました。体の姿勢が心の姿勢になった語です。

前置詞の取り方も違います。Oxford は attitude towards / to / about / on の四つを挙げますが、mindset は the mindset of ~ の形です。

attitude には mindset に無い使い方もあります。Cambridge の I don’t like your attitude. は「その態度が気に入らない」という意味で、同辞典によればこの「反抗的で非協力的」という含みは1962年のスラングから生まれました。

モチベーションの意味と語源も同じ英英辞典と語源辞典で調べてまとめています。

マインドセットの発音は /ˈmaɪnd.set/ で先頭を強く読む

mindset は第1音節の mind を強く読みます。カタカナの「マインドセット」は六拍を平らに並べがちですが、英語では頭に体重が乗り、set は軽く置きます。

辞書イギリス英語アメリカ英語
Cambridge Dictionary/ˈmaɪnd.set//ˈmaɪnd.set/
Oxford Learner’s Dictionaries/ˈmaɪndset//ˈmaɪndset/

二つの辞書とも、イギリス英語とアメリカ英語で表記が同じです。母音の違いが出ない語です。

/maɪ/ は二重母音です。「マ」と「イ」を別に立てるのではなく、ひとつの音の中で口の形が動きます。

気をつけたいのは -nd- のつなぎ目です。カタカナの「マインド」は「ド」に母音を足していますが、英語の /nd/ は子音が二つ並ぶだけで母音は入りません。「マインドセット」と六拍で言うのではなく、/maɪnd/ と /set/ の二拍で言うと近づきます。

マインドセットの英語 mindset は数え方が辞書で分かれる

mindset の可算・不可算は、同じ Cambridge Dictionary の中でも項によって違います。一般の項は [ U ](不可算)、ビジネス英語の項は [ C ](可算)です。

Oxford Learner’s Dictionaries は可算・不可算の表示を付けず、a conservative mindset(保守的なマインドセット)という冠詞付きの例を挙げています。

実際の用例では複数形も使われます。Cambridge が引くコーパスの例には the mindsets of teachers(教師たちのマインドセット)、different mindsets(異なるマインドセット)、these mindsets(これらのマインドセット)が並びます。

前置詞は of です。the mindset of the current generation(いまの世代のマインドセット)が Oxford の例です。

迷ったときは冠詞を付ける側に倒すのが安全です。辞書のビジネス項が [ C ] で、コーパスの実例も複数形を使っているので、a mindset / mindsets の形で誤りになる場面はほとんどありません。

形容詞との組み合わせも辞書とコーパスに出ています。conservative(保守的な)、radical(過激な)、ethnic(民族の)、widespread(広く行きわたった)です。

マインドセットに辞書が立てる fixed と growth の別項

Oxford Learner’s Dictionaries は Other results の欄に fixed mindset と growth mindset の二つを名詞の別項として立てています。辞書が項を立てるほど定着した組み合わせです。

日本語でも「固定マインドセット」「成長マインドセット」として紹介されることの多い対です。

この対比は、Oxford の mindset の定義にある often difficult to change(しばしば変えるのが難しい)という含みと、まっすぐつながっています。

Cambridge の側は別項を立てず、コーパスの実例だけを並べています。そこには「どの異なるマインドセットがこの変化を迎えるのかを研究している。ひとつは必要な調整に抵抗し、もうひとつは自信と自立をもって応じる」という文があります。

同じ変化に対して、抵抗する型と応じる型がある。この二つの型の対比が、fixed と growth の別項として辞書に入りました。

Cambridge は mindset を Mind and personality(心と人格)のトピックに分類しています。心理学の語として生まれた1916年の出自が、いまの分類にも残っています。

ロジックの意味と語源も同じ英英辞典と語源辞典で調べてまとめています。

マインドセットを使った英語の例文とよくある間違い

辞書に載っている形をそのまま借りるのが、いちばん外さないやり方です。change someone’s mindset と have a different mindset の二つを覚えておけば、仕事の場面はほぼ足ります。

Cambridge が見出しの形で示す言い方は to have a different/the same mindset と change someone’s mindset の二つです。

コーパスの例には a change in the mindsets of teachers(教師たちのマインドセットの変化)、working within that mindset(そのマインドセットの中で動くと)、break these mindsets(これらのマインドセットを壊す)という形も見えます。

間違いの一つ目は、ひとつの意見を mindset と呼んでしまうことです。ひとつの意見は opinion、ひとつの対象への構えは attitude で、mindset はその集まりです。

二つ目は、前置詞に to を使うことです。attitude は to や towards を取りますが、mindset は of です。

三つ目は発音で、強いのは先頭の mind です。set を強く読むと別の語の組み合わせに聞こえます。

マインドセットについてよくある質問

Q. マインドセットとメンタリティはどう違いますか

辞書は置き換え可能として扱っています。
Oxford Learner’s Dictionaries は mindset の定義に synonym mentality と明記し、Cambridge Dictionary も類義語の先頭に mentality を置いています。
使われ方の傾向としては、mindset は「変えられるかどうか」が話題になり、mentality は集団に共通する気質として名指しされることが多くなります。
ただし Cambridge のビジネス項では mindset も集団に使われており、辞書の範囲では厳密な線引きはありません。

Q. マインドセットの語源は何ですか

mind(心)+ set(据えられた状態)です。
Online Etymology Dictionary によれば1916年に教育者と心理学者の専門用語として現れ、そのときの意味は「以前の経験によって形づくられた心の癖」でした。
mind は印欧祖語の語根 *men-「考える」にさかのぼり、set には1560年代から「心や性格の全体的な傾き」という語義があります。
1812年には set に「圧力による形の変化、ゆがみ」の意味も加わりました。

Q. マインドセットは数えられる名詞ですか

辞書の中で分かれています。
Cambridge Dictionary は一般の項が [ U ](不可算)、ビジネス英語の項が [ C ](可算)です。
Oxford Learner’s Dictionaries は表示を付けず、a conservative mindset という冠詞付きの例を挙げています。
コーパスの実例には mindsets の複数形も多く出るため、冠詞を付ける側に倒して使えば誤りになる場面はほとんどありません。
前置詞は of です。

Q. fixed mindset と growth mindset は辞書にありますか

あります。
Oxford Learner’s Dictionaries が Other results の欄に、どちらも名詞の別項として立てています。
Cambridge Dictionary は別項を立てていませんが、コーパスの実例に「ひとつは必要な調整に抵抗し、もうひとつは自信と自立をもって応じる」という、二つの型を対比する文が載っています。
Oxford の mindset の定義にある「しばしば変えるのが難しい」という含みが、この対比の背景です。

マインドセットのまとめ

マインドセットとは、その人の考え方と意見、より正確には「変えるのが難しい、態度や固まった考えのひとそろい」です。ひとつの意見ではなく、意見が出てくる元の型を指します。

語源は mind(心)と set(据えられた状態)で、1916年に教育と心理学の専門用語として生まれました。他のカタカナ語に比べてとても新しい語です。

英語で使うときは、前置詞が of であること、冠詞を付ける形で誤りになりにくいこと、そして強く読むのは先頭の mind であることの三つを押さえておけば、意味がそのまま届きます。

\語源からたどった記事/

ラテン語・ギリシャ語までさかのぼって整理しています

モチベーションと似た語の使い分けの表もあります

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マインドセットの参考文献

mindset の定義・語法・発音・語源は以下の英英辞典と語源辞典で確認しました。

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