
インタラクティブとは、使う人と情報をやりとりするように作られているという意味であり、同時に「人と人のあいだのやりとりを含む」「二つのものが互いに影響しあう」という意味も持つ言葉です。英語の interactive をそのままカタカナにした語で、inter-(あいだで)+ active(活動的な)から組み立てられ、19世紀中頃に interact から作られました。
この記事では、インタラクティブの意味を英英辞典の語義から三方向に切り分け、interact から active の型にならって作られた語源、コンピューターの語義と人のやりとりの語義の違い、前置詞 with と組む形、副詞 interactively の使い方、辞書が示す発音と強勢の位置までを整理します。Cambridge Dictionary・Oxford Learner’s Dictionaries・Wiktionary の記述だけを根拠にしています。
インタラクティブとは何か(結論)
インタラクティブとは、①使う人を情報のやりとりに参加させるように作られている(システムやコンピュータープログラムについて)、②人と人のあいだのやりとりを含む、③組み合わせたときに二つのものが互いに影響しあう、この三つを指す言葉です。辞書はこれらを別々の語義として立てています。
Cambridge Dictionary の第一の語義は「インタラクティブなシステムやコンピュータープログラムとは、使う人を情報の交換に参加させるように設計されているものである」で、B2 のレベルが付いています。例文は an interactive game / video(インタラクティブなゲーム/映像)です。
同辞典はこの語義に、博物館の例文も添えています。「ここは、子どもたちが展示物を能動的に動かせるインタラクティブな博物館だ」です。画面の話に限らず、触って反応が返ってくる仕組み全般に使える語だということです。
第二の語義は「人と人のあいだのやりとりを含む」で、C1 のレベルが付いています。例文は interactive teaching methods(やりとりを含む教え方)です。こちらにはコンピューターは関係しません。
American Dictionary の項は、三つ目の切り口を出しています。「人と人のあいだのやりとり、または一緒に働くもののあいだの反応を含む」で、例文は「海と大気はインタラクティブな系をなしている」です。人でも機械でもない自然現象に使われています。
日本語で「インタラクティブ」と言うときは、ほぼ第一の語義です。ただし英語の interactive は、人の授業にも自然現象にも使われます。Oxford Learner’s Dictionaries がこの語に OPAL W(学術的な書き言葉で重要な語)の印を付けているのも、幅広く使われる語だからでしょう。
インタラクティブの語源は inter-(あいだで)+ active
Oxford Learner’s Dictionaries の語源欄は短く、しかし具体的です。「19世紀中頃。interact から、active の型にならって」。つまりまず動詞 interact があり、そこから active と同じ形の形容詞が作られたという順番です。
Wiktionary は interactive を「inter- + active」、interact を「inter- + act」と記しています。inter- は「あいだで、互いに」を表す要素で、international(国際的な=国のあいだの)・internet(インターネット)・interview(面談)にも共通して現れます。
act のほうはラテン語に由来する「行う」の語で、action(行動)・active(活動的な)・actor(役者)と同じ系統です。inter- と合わせると「互いに働きかける」という組み立てになります。
Wiktionary は interactive の関連語として interaction(やりとり)と interactivity(双方向性)を挙げています。同じ語根から、動詞・名詞・形容詞・性質を表す名詞が揃っている語族です。
ここで押さえておきたいのは、この語の芯が「双方向」だという点です。inter- は一方通行ではありません。だからコンピューターの語義でも、Oxford Learner’s Dictionaries は「in both directions(両方向に)」という言葉をわざわざ定義に入れています。
インタラクティブのコンピューターの語義
Oxford Learner’s Dictionaries は (computing) の札を付けた語義を「コンピューターやその他の機器と、それを使う人とのあいだで、情報が継続的に、かつ両方向に行き交うことを許す」と定義しています。continuously(継続的に)と in both directions(両方向に)の二つが条件です。
同辞典の例文は幅広いです。interactive displays / video(インタラクティブな表示/映像)、「ICT を使ってインタラクティブな学習体験を作る」、「人々が市内の自転車の経路を見つけるのを助けるインタラクティブなオンライン地図」、「一連のインタラクティブな展示が、訪問者にその橋の歴史を教えてくれる」、「そのプログラムは完全にインタラクティブである」です。
Cambridge Dictionary の Business English の項は、IT の札で「使う人が情報をやりとりできるように設計されたシステムやコンピュータープログラムを説明するのに使う」と定義しています。例文は「顧客はインタラクティブな表示画面に触れて、商品が在庫にあるかを確認する」です。
同じ項には interactive with sb(人に対してインタラクティブ)という形も示されていて、例文は「そのプログラムは使う人に対してインタラクティブである」です。前置詞 with で相手を言う形です。
American Dictionary の項の定義も同じ趣旨です。「インタラクティブなコンピュータープログラムは、コンピューターが動作している最中に、使う人を情報の交換に参加させる」で、例文は interactive software / technology です。
Oxford Learner’s Dictionaries はこの語義に c1 のレベルを付け、Computers(コンピューター)のトピックに入れています。関連する複合語として interactive learning(インタラクティブな学習)・interactive whiteboard(電子黒板)も立っています。
インタラクティブの人のやりとりの語義
Cambridge Dictionary の第二の語義は、定義がごく短く「involving communication between people(人と人のあいだのやりとりを含む)」です。C1 のレベルが付き、例文は interactive teaching methods です。
Oxford Learner’s Dictionaries の二つ目の語義はもう少し長く、「人々が一緒に働き、互いに影響を与えあうことを含む」と定義されています。例文は「その学校はインタラクティブな教え方を信じている」です。
Cambridge Dictionary の Business English の項も、同じ語義を「人と人のあいだのやりとりを含む」として立て、例文に an interactive training workshop(やりとりを含む研修ワークショップ)を挙げています。
Wiktionary の第一の語義は、この人と人の語義と自然現象の語義をまとめた形です。「互いにやりとりする、または互いに意思を通じ反応する。互いに影響を与える、または効果を持つ。互いに、あるいは相手に対して働く、または働くことができる」で、例文は interactive teaching methods です。
同辞典はコンピューターの語義を (computer science) の札を付けて二つ目に置いています。つまり Wiktionary の並べ方では、人や物が互いに影響しあう語義が先で、コンピューターの語義が後です。Oxford Learner’s Dictionaries は逆の順番で並べています。辞書によって重心が違うところです。
インタラクティブは「互いに影響しあう」も指す
Cambridge Dictionary の Business English の項には、三つ目の切り口があります。「一緒にしたときに互いに影響しあう二つのものを説明するのに使う」で、be interactive with sth という形が示され、例文は「サービスの水準はコスト構造と相互に影響しあっている」です。
American Dictionary の項の例文「海と大気はインタラクティブな系をなしている」も同じ語義です。人もコンピューターも関わらず、二つの自然の仕組みが互いに影響しあう関係を指しています。
この語義では、前置詞 with が相手を導きます。be interactive with ~ の形で、「〜と相互に影響しあっている」という意味になります。コンピューターの語義でも同じ with が使われるので、形としては共通です。
この語義を知っておくと、英語の論文や業務文書で interactive が出てきたときに読み違えません。interactive system は「操作できる仕組み」ではなく、「互いに影響しあう系」のことを言っている場合があります。どちらの意味かは、相手が人か物かで見分けられます。
インタラクティブの副詞 interactively の使い方
Cambridge Dictionary は関連語として interactively を挙げ、American Dictionary の項では発音 /ˌɪn·tərˈæk·tɪv·li/ を示しています。Business English の項の発音は /ˌɪntəˈræktɪvli/ です。
同辞典の Business English の項の例文は「顧客はそのウェブサイトを通じてインタラクティブに商品を買うことができる」です。buy interactively(やりとりしながら買う)という形で、動詞を修飾しています。
動詞のほうの interact は、Cambridge Dictionary が自動詞 [ I ] として立て、B2 のレベルで「誰かと意思を通じる、または何かに反応する」と定義しています。前置詞は with です。
同辞典の例文は「ドミニクの先生は、彼女が他の子どもたちとうまくやりとりしていると言っている」「パーティーでは、人々が社交的にどうやりとりするかを見るのが面白い」「私たちはこの二つの化学物質がどう反応しあうかを研究している」です。
同辞典はこの動詞に、インターネット関連の専門的な語義も立てています。「インターネット上で何かに反応すること。たとえば動画を見る、コメントを投稿する、いいねを押すことによって」で、例文は「今の若い人たちは、ウェブ上のコンテンツとやりとりすることに慣れている」「美容製品についての投稿にあなたが反応したので、この広告が表示されました」です。
名詞 interaction のほうは、Cambridge Dictionary が [ C or U ] の表示と C1 のレベルで「二人以上の人、または二つ以上の物が互いに意思を通じる、または反応する機会」と定義しています。interaction with ~・interaction between ~ の両方の形が示されています。
インタラクティブの英語 interactive の発音は /ˌɪn.təˈræk.tɪv/
Cambridge Dictionary はイギリス英語を /ˌɪn.təˈræk.tɪv/、アメリカ英語を /ˌɪn.t̬ɚˈræk.tɪv/ と示しています。Oxford Learner’s Dictionaries は両方 /ˌɪntərˈæktɪv/ です。Wiktionary はイギリス英語 /ˌɪn.təˈɹæk.tɪv/、アメリカ英語 /ˌɪn.tɚˈæk.tɪv/ と表記しています。
この語でもっとも大事なのは強勢の位置です。第一強勢は第三音節 /ˈræk/ にあり、第二強勢が第一音節 /ˌɪn/ に付いています。「インタラクティヴ」と、真ん中に体重を乗せる形です。
カタカナの「インタラクティブ」は平らに読みがちで、しかも「イ」を強めてしまいやすいところです。辞書の表記では第一音節は第二強勢で、いちばん強いのは /ˈræk/ です。
第二音節は、イギリス英語が /tə/、アメリカ英語が /tɚ/ です。アメリカ英語では r が響きます。inter- の部分なので、international・internet と同じ響きかたになります。
語末の -tive は /tɪv/ で、「ティブ」より「ティヴ」に近い音です。active・positive・negative と同じ型で、ここに強勢は来ません。
インタラクティブの英語 interactive は比較級を作れるか
Wiktionary は interactive に comparative more interactive、superlative most interactive を示しています。つまり比較級・最上級を作れる形容詞という扱いです。Cambridge Dictionary と Oxford Learner’s Dictionaries は、この語に [ not gradable ] のような表示を付けていません。
程度を言う副詞と組む形も辞書にあります。Oxford Learner’s Dictionaries の例文「そのプログラムは完全にインタラクティブである(fully interactive)」、Cambridge Dictionary の例文「多くの教育用・教材用プログラムはインタラクティブである」です。
名詞を修飾する形と、be動詞の後ろに置く形の両方が使えます。辞書の例文には an interactive game のような前置きの形と、The program is fully interactive のような後置きの形が並んでいます。
Oxford Learner’s Dictionaries がこの語に付けている OPAL W の印は、同辞典が学術的な書き言葉で重要とする語に付ける印です。レベル表示は c1 で、Computers のトピックに分類されています。
| 項目 | 辞書の記述 |
|---|---|
| 品詞 | 形容詞 |
| 比較級・最上級 | more interactive/most interactive(Wiktionary) |
| レベル | B2・C1(Cambridge。語義ごと)/c1(Oxford) |
| 学術の印 | OPAL W(Oxford) |
| 副詞 | interactively |
| 関連語 | interact(動詞)/interaction・interactivity(名詞) |
インタラクティブと一緒に使う英単語と、よくある間違い
辞書の例文から拾える組み合わせは、名詞との結びつきが中心です。an interactive game / video / display / map / exhibit / museum / whiteboard、interactive software / technology / teaching methods / learning experience / training workshop です。
前置詞は with が基本です。be interactive with sb(人に対してインタラクティブ)・be interactive with sth(物と相互に影響しあう)の両方が Cambridge Dictionary の Business English の項に示されています。
動詞 interact も with と組みます。interact with the other children(他の子どもたちとやりとりする)・interact with content on the web(ウェブ上のコンテンツとやりとりする)です。名詞 interaction は with と between の両方を取ります。
よくある間違いの一つ目は、強勢の位置です。第一強勢は /ˈræk/ にあります。カタカナの「インタラクティブ」を頭から平らに読むと、辞書の音から離れます。
二つ目は、コンピューターの話に限って使うことです。Cambridge Dictionary の第二の語義は人と人のやりとり、American Dictionary の項の例文は海と大気です。機械が関わらない場面でも使える語です。
三つ目は、一方通行の仕組みをインタラクティブと呼ぶことです。Oxford Learner’s Dictionaries の定義には in both directions(両方向に)が入っています。情報が戻ってこないなら、この語の条件を満たしません。
四つ目は、名詞として使うことです。interactive は形容詞で、名詞は interaction または interactivity です。「インタラクティブを高める」と言いたいときは improve interactivity のような形になります。
インタラクティブについてよくある質問
inter-(あいだで、互いに)+ active です。
Oxford Learner’s Dictionaries の語源欄は「19世紀中頃。interact から、active の型にならって」と記しています。
つまり先に動詞 interact があり、そこから active と同じ形の形容詞が作られたという順番です。
Wiktionary は interactive を inter- + active、interact を inter- + act と記しています。
inter- は international・internet・interview にも現れる「あいだで」を表す要素で、act はラテン語に由来する「行う」の語です。
合わせると「互いに働きかける」という組み立てになります。
Wiktionary は関連語として interaction・interactivity も挙げています。
辞書が立てている語義です。
Cambridge Dictionary は第二の語義を「人と人のあいだのやりとりを含む」と定義し、C1 のレベルを付けて例文に interactive teaching methods(やりとりを含む教え方)を挙げています。
Oxford Learner’s Dictionaries の二つ目の語義も「人々が一緒に働き、互いに影響を与えあうことを含む」で、例文は「その学校はインタラクティブな教え方を信じている」です。
Cambridge Dictionary の Business English の項も同じ語義を立て、an interactive training workshop を例文にしています。
Wiktionary では、この人や物が互いに影響しあう語義が第一に置かれ、コンピューターの語義が (computer science) の札付きで二つ目に来ています。
Oxford Learner’s Dictionaries の (computing) の語義の定義に二つの条件が書かれています。
「コンピューターやその他の機器と、それを使う人とのあいだで、情報が継続的に(continuously)、かつ両方向に(in both directions)行き交うことを許す」です。
つまり情報が戻ってくることと、それが続くことの両方が条件になります。
Cambridge Dictionary の定義も「使う人を情報の交換(the exchange of information)に参加させるように設計されている」で、exchange(交換)という語が使われています。
一方通行で情報を流すだけの仕組みは、この条件を満たしません。
強勢の位置です。
Cambridge Dictionary の表記は /ˌɪn.təˈræk.tɪv/ で、第一強勢は第三音節 /ˈræk/、第二強勢が第一音節 /ˌɪn/ に付いています。
カタカナの「インタラクティブ」を平らに読むと、この山が消えます。
第二音節はイギリス英語が /tə/、アメリカ英語が /tɚ/ で、アメリカ英語では r が響きます。
語末の -tive は /tɪv/ で、active・positive と同じ型です。
Oxford Learner’s Dictionaries は両方の発音を /ˌɪntərˈæktɪv/ と示し、Wiktionary はイギリス英語 /ˌɪn.təˈɹæk.tɪv/、アメリカ英語 /ˌɪn.tɚˈæk.tɪv/ と表記しています。
インタラクティブのまとめ
インタラクティブとは、使う人を情報のやりとりに参加させるように作られているという意味であり、人と人のあいだのやりとりを含むという意味であり、二つのものが互いに影響しあうという意味でもあります。英英辞典はこれらを別々の語義として立てています。
語源は inter-(あいだで)+ active で、19世紀中頃に動詞 interact から active の型にならって作られました。芯にあるのは「双方向」で、だから Oxford Learner’s Dictionaries の定義にも in both directions という言葉が入っています。
英語で使うときに押さえておきたいのは三つです。前置詞は with と組むこと。強勢は第三音節 /ˈræk/ にあること。そして形容詞なので、名詞として使いたいときは interaction か interactivity に替えることです。
読むときに気をつけたいのは、機械が関わらない用法です。interactive teaching methods は人の授業、an interactive system は海と大気のような自然の仕組みを指すことがあります。相手が人か物かで見分けられます。
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インタラクティブの出典
interactive の定義・語法・発音・語源は以下の英英辞典と辞書で確認しました。
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