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コンバージョンとは?意味と語源は「向きを変える」|convert との違いと英語 conversion の発音

コンバージョンとは、あるものを別のものへ変える過程のことです。英語の conversion をそのままカタカナにした語で、英英辞典では変換・改宗・建物の用途変更・マーケティングの成果・ラグビーの追加得点という五つの顔を持つ語として説明されています。

この記事では、コンバージョンの意味を英英辞典の語義からたどり、ラテン語 vertere(向きを変える)までさかのぼる語源、動詞 convert との関係、辞書が示す発音と数え方、そしてマーケティングの conversion rate という決まり文句までを整理します。日本語のコンバージョンは広告の成果だけを指しがちですが、英語ではもっと広い語なので、一度そろえておくと英語の資料を読むときに迷いません。

目次

コンバージョンとは何か(結論)

コンバージョンとは、あるものを別のものへ変える過程のことです。Cambridge Dictionary は conversion の第一の語義をこの形で定義し、C2 の印を付けています。品詞欄は [C or U]、可算でも不可算でも使います。

添えられた例文は、太陽光発電とは太陽のエネルギーを熱と電気へ変換することだ、という文です。conversion of something into something という形が示されており、前置詞は of と into で挟みます。

Oxford Learner’s Dictionaries も第一の語義を、あるものを別の形・用途・体系へ変える行為または過程、と定義しています。品詞欄は [uncountable, countable]、そして見出しには OPAL W の印が付いています。学術的な書き言葉でよく出る語だ、ということです。

同辞典の例文は、彼らの主な事業は農業用の建物を住宅へ変えることだ、という文です。ほかにも、アナログからデジタルへのデータ変換は要らない、メートル法の換算表、といった例が並びます。

つまり英語の conversion の芯にあるのは「別のものに変わる/変える」という一点で、そこから宗教・建物・広告・スポーツへ枝分かれしています。日本語のコンバージョンは枝の一本だけを指しているので、英語で使うときは文脈を添えないと届きません。

コンバージョンの語源はラテン語 vertere(向きを変える)

conversion が英語に現れたのは14世紀半ばで、最初の意味は宗教のものでした。Online Etymology Dictionary は当時の意味を、罪から離れて神への愛へ向かう、精神・目的・人生の方向の根本的で完全な変化、としています。

経路は古フランス語 conversion を通り、ラテン語 conversionem(主格 conversio)にさかのぼります。ラテン語の意味は「回ること、回転すること、変化すること」で、動詞 convertere(回る、変形させる)の過去分詞幹から作られた行為名詞です。

その convertere をさらに割ると、com(共に、すっかり)と vertere(turn=向きを変える)になります。vertere は印欧祖語の語根 *wer-(回る、曲がる)にさかのぼる語です。つまりコンバージョンとは、もともと「くるりと向きを変えること」でした。

Oxford Learner’s Dictionaries の Word Origin 欄も同じ道筋です。中英語では「罪人が神へ向き直ること」を指し、古フランス語を経てラテン語 conversio(n-)、その動詞 convertere は con-(すっかり)+vertere(向きを変える)である、と記しています。

この語根 *wer- からは、驚くほど多くの英語が生まれています。Online Etymology Dictionary が挙げているだけでも、anniversary、controversy、converge、diverge、introvert、universe、version、vertebra、vertigo、vortex、そして worm や wrist や wrong まで並びます。どれも「回る、ねじれる、曲がる」が共通の芯です。

意味の広がり方も辞書が示しています。宗教を変えるという語義は1400年ごろから、ある状態から別の状態へ変わるという一般的な語義は15世紀初めから。そして建物の用途変更を指す使い方は1921年からです。

コンバージョンの語義は五つ|変換・改宗・改装・広告・スポーツ

Cambridge Dictionary と Oxford Learner’s Dictionaries を合わせると、conversion には五つの語義が立ちます。日本語のコンバージョンが指すのは、そのうち一つだけです。

語義 辞書の定義 数え方・レベル
①変換 あるものを別のものへ変える過程 [C or U] C2(Cambridge)
②改宗 誰かが新しい宗教や信条へ変わる過程 [C or U] C2(Cambridge)/C1(Oxford)
③改装 以前の用途から変えられた住まい [C](Cambridge)/C2(Oxford)
④広告の成果 サイトに来た人や広告を見た人に商品を買ってもらう過程、またはそうする客 [C or U] ビジネス専門(Cambridge)
⑤スポーツ ラグビーでトライ後に加点を狙う蹴り/アメフトのタッチダウン後の追加点 [C](Cambridge)/C2(Oxford)

②の改宗の語義には、彼女の仏教への/イスラム教への改宗はとてもゆるやかな過程だった、という例文が付いています。undergo a conversion という形も辞書が立てており、以前はとても右寄りだったが最近いくらか転向した、という例文が続きます。

Oxford Learner’s Dictionaries の改宗の語義には、キリスト教の宣教師によるアングロサクソン人の改宗、ユダヤ教からキリスト教への彼の改宗、といった例文が並びます。動詞は experience と undergo を取り、形容詞は Christian・religious・spiritual が挙げられています。

③の改装は、日本語にはない使い方です。a barn conversion(納屋を改装した住まい)、a loft conversion(屋根裏を改装した部屋)という形で使います。Cambridge Dictionary は、その会社は屋根裏の改装を専門にしている、という例文を載せています。

マーケティングのコンバージョンと conversion rate

日本語のコンバージョンに当たるのは、Cambridge Dictionary が business specialized と注記している語義です。ここだけ分野の印が付いており、一般語ではなく業界語として扱われています。

定義は、ウェブサイトを訪れた、あるいは広告を見た客に商品を買ってもらう過程、またはそうする客のこと、です。過程と人の両方を指す、という点が日本語の使い方と少しずれます。

例文も辞書にそのまま載っています。マーケティングの狙いはコンバージョンを増やすことだ、つまりサイトの訪問者のうち実際に支払う客の数を増やすことだ、という文です。ここでは複数形の conversions が使われています。

conversion rate という形も辞書の例文に出てきます。細かく絞り込んだ広告への反応の数は少なくなるが、コンバージョン率は高くなるだろう、という文です。日本語の「CVR」はこの conversion rate の訳語にあたります。

Cambridge Dictionary はこの語を Advertising and marketing(広告とマーケティング)のトピックにも置いています。英語でも広告の文脈で定着した語だ、ということが辞書の分類から分かります。

コンバージョンの発音は /kənˈvɜːʃn/|/ʃ/ と /ʒ/ の二つがある

conversion の強勢は第2音節の -ver- にあります。そして -sion の部分には、辞書が二つの発音を並べています。

辞書 イギリス英語 アメリカ英語
Cambridge Dictionary /kənˈvɜː.ʃə n/ / /kənˈvɜː.ʒə n/ /kənˈvɝː.ʒə n/ / /kənˈvɝː.ʃə n/
Oxford Learner’s Dictionaries /kənˈvɜːʃn/ /kənˈvɜːrʒn/

Cambridge Dictionary はイギリス英語で /ʃ/ を先に、アメリカ英語で /ʒ/ を先に挙げています。Oxford Learner’s Dictionaries はイギリス英語に /ʃ/、アメリカ英語に /ʒ/ を当てています。どちらで読んでも辞書に載っている音です。

動詞と名詞で音が動く点にも注意が要ります。Cambridge Dictionary の動詞 convert はイギリス英語 /kənˈvɜːt/、アメリカ英語 /kənˈvɝːt/ で後ろにアクセントがありますが、名詞の convert(改宗者・転向者)はイギリス英語 /ˈkɒn.vɜːt/、アメリカ英語 /ˈkɑːn.vɝːt/ と前に移ります。

Oxford Learner’s Dictionaries は動詞の活用形の発音まで示しています。converts は /kənˈvɜːts/、converted は /kənˈvɜːtɪd/、converting は /kənˈvɜːtɪŋ/ です。どれも強勢は -ver- のまま動きません。

コンバージョンの英語 conversion は可算にも不可算にもなる

Cambridge Dictionary は変換と改宗の語義に [C or U]、Oxford Learner’s Dictionaries は [uncountable, countable] を付けています。どちらの顔もある語です。

数える側は、具体的な一件を指すときに出てきます。その会社は屋根裏の改装を専門にしている、というときの loft conversions、そのプログラムが通貨換算をやってくれる、というときの currency conversions が、辞書に載っている複数形の例です。

数えない側は、過程そのものを指すときです。ガスのセントラルヒーティングへの切り替えは大きな節約になる、という Oxford の例文では無冠詞で使われています。通貨換算に手数料はかからない、という例文も同じ形です。

改装と得点の語義は [C] だけです。Cambridge Dictionary は住まいの語義に [C]、ラグビーとアメフトの語義にも [C] を付けています。物として、あるいは一回のプレーとして数えられるからです。

コンバージョンの動詞 convert と前置詞 into・to・from

名詞の conversion に対応する動詞は convert です。Cambridge Dictionary は [I or T]、つまり自動詞にも他動詞にもなる語として立てており、変換の語義に B2 の印を付けています。

定義は、形や性質が変わる、あるいは変える、です。あの小さな寝室を2つめの浴室に変えられないかな、ポンドをキログラムに換算する公式は何だっけ、という例文が並びます。どちらも convert A into B の形です。

形 意味 出どころ
convert sth into sth ~を…へ変える Cambridge/Oxford
convert sth to sth ~を…へ変える Oxford
convert from sth to sth ~から…へ切り替える Oxford
convert to sth (宗教・方式へ)変わる Cambridge/Oxford
conversion of sth into sth ~の…への変換 Cambridge

Oxford Learner’s Dictionaries は前置詞のパターンを細かく示しています。そのホテルは介護施設へ改装される予定だ、廃熱が電気へ変えられる、多くの慣行農家が有機栽培へ切り替えた、うちは石油からガスのセントラルヒーティングへ切り替えた、といった例文が並びます。

自動詞で「変わることができる」を表す使い方もあります。ベッドに変わるソファ、果物の中ででんぷんが糖に変わる、という例文です。主語が勝手に変わる、という言い方になります。

改宗のほうは C2 です。結婚したときにカトリックへ改宗した、という例文が Cambridge Dictionary に載っています。人を改宗させる convert someone (to something) という形も立っています。

文法用語のコンバージョンという別の顔

Cambridge Dictionary の conversion の項には、文法の解説が併記されています。英語の語形成には主に四つの種類があり、接頭辞・接尾辞・conversion・複合語だ、という説明です。

ここでの conversion は、語をある品詞から別の品詞へ移すことを指します。日本語では「品詞転換」「転換」と呼ばれる働きです。

辞書が挙げている例が分かりやすい。動詞の to email と to microwave は、名詞の email と microwave から作られたものだ、という説明です。形はまったく変えず、使う場所だけを変えています。

コンバージョンを使った英語の例文とよくある間違い

まずは変換の型です。Solar power is the conversion of the sun’s energy into heat and electricity.(太陽光発電とは、太陽のエネルギーを熱と電気へ変換することだ)。Cambridge Dictionary の例文で、of と into で挟む形です。

改装の型も覚えておくと英語の記事が読めます。a barn conversion、a loft conversion(納屋/屋根裏を改装した住まい)。Oxford Learner’s Dictionaries のコロケーション欄にも barn と loft が並んでいます。

広告の型はこれです。The aim of the marketing is to increase conversions.(マーケティングの狙いはコンバージョンを増やすことだ)。複数形で数えます。

間違いの一つ目は、英語の会話でいきなり conversion とだけ言ってしまうことです。辞書の第一の語義は変換、二つめは改宗なので、広告の話だと伝えるには conversion rate のように後ろを補うか、文脈を先に置きます。

二つ目は前置詞です。Cambridge Dictionary が示す形は conversion of A into B、Oxford Learner’s Dictionaries の前置詞欄は from・into・to です。「~への変換」を conversion for とは言いません。

三つ目は名詞と動詞のアクセントです。動詞の convert は後ろの -vert が強く、名詞の convert(改宗者)は前の con- が強くなります。conversion は名詞でも -ver- が強いままなので、そこだけ別に覚えます。

コンバージョンについてよくある質問

Q. 英語で conversion と言えば広告の成果が伝わりますか

文脈がなければ伝わりにくいです。Cambridge Dictionary は広告の語義に business specialized(ビジネス専門)の注記を付けており、第一の語義は「あるものを別のものへ変える過程」、第二は改宗です。広告の話だと示すには conversion rate のように補うか、文脈を先に置きます。

Q. conversion は複数形にできますか

できます。Cambridge Dictionary は [C or U]、Oxford Learner’s Dictionaries は [uncountable, countable] を付けています。辞書の例文にも loft conversions、currency conversions、increase conversions という複数形が並びます。一方で過程そのものを指すときは無冠詞でも使います。

Q. コンバージョンの語源は何ですか

ラテン語 convertere(回る、変形させる)です。Online Etymology Dictionary によれば、これは com(共に)+vertere(turn=向きを変える)で、vertere は印欧祖語の語根 *wer-(回る、曲がる)にさかのぼります。英語に入ったのは14世紀半ばで、当時の意味は宗教的な回心でした。

Q. 文法用語の conversion とは何ですか

語をある品詞から別の品詞へ移す語形成のことです。Cambridge Dictionary の文法解説は、語形成には接頭辞・接尾辞・conversion・複合語の四種類があるとし、動詞の to email と to microwave が名詞の email と microwave から作られた例を挙げています。

コンバージョンのまとめ

コンバージョンとは、あるものを別のものへ変える過程のことです。英語の conversion には変換・改宗・改装・広告の成果・スポーツの追加点という五つの語義があり、日本語で使われているのはそのうち一つだけです。

語源はラテン語 convertere=com(共に)+vertere(向きを変える)で、印欧祖語の語根 *wer-(回る、曲がる)にさかのぼります。14世紀半ばの英語では宗教的な回心を指し、一般的な「変化」の意味は15世紀初め、建物の用途変更は1921年からです。

可算でも不可算でも使い、前置詞は of・into・to・from を取ります。動詞 convert は後ろに、名詞 convert は前にアクセントが来る点も押さえておくと、英語で変換の話をするときに言葉が迷子になりません。

コンバージョンの出典

conversion の定義・語法・発音・語源は以下の英英辞典と語源辞典で確認しました。

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