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アウトプットとは?意味と語源|アウトカムとの違いと英語 output の発音・数え方

アウトプットとは、中から外へ出てきたもの、そして出てきた量のことです。英語の output をそのままカタカナにした語で、日本語では「産出量」「生産高」、パソコンまわりでは「出力」、学習の場では「覚えたことを実際に使ってみること」を指して使われます。

この記事では、アウトプットの意味を英英辞典の語義からたどり、1839年の石炭・鉄の業界語だった語源、インプットやアウトカムとの線引き、辞書が示す発音と数え方、ビジネスでの使われ方、そして「英語をアウトプットする」という日本語独特の言い方までを整理します。日常でもビジネスでも学習でも顔を出す語なので、英語の output がどこまで背負っているのかを一度そろえておくと、英語で書くときに迷わなくなります。

目次

アウトプットとは何か(結論)

アウトプットとは、人・機械・組織が生み出したもの、および生み出した量のことです。先に「生み出す主体」があって、そこから出てきた側を指す語なので、何が何を出したのかが決まらないと意味が定まりません。

Cambridge Dictionary は output の第一の語義を、人・機械・工場・国などによって生産される量、と定義しています。添えられた例文は、昨年は製造業の産出が14パーセント落ちた、という文です。第二の語義は、たとえば人・機械・コンピュータプログラムによって生み出される何か、で、芸術家は自分の創作物を人生の核心と見なしている、という例文が並びます。

Oxford Learner’s Dictionaries も、人・機械・組織が生産する何かの量、を第一に置いています。製造業の産出が8パーセント伸びた、という例文です。続けて、コンピュータが生み出す情報や結果という計算機の語義、機器が生み出す電力やエネルギーという語義、そしてエネルギー・電力・情報がシステムから出ていく場所、という語義まで立てています。

つまり英語の output は、①出てきた量、②出てきたもの、③出てくる出口、の三つを行き来する語です。日本語のアウトプットは①と②の感覚で使われることが多いので、③の「端子・出力口」の顔があることを知っておくと、機器の説明書を読むときに引っかかりません。

アウトプットの語源は out-+put で、1839年の業界語

output が英語に現れたのは1839年です。Online Etymology Dictionary によれば、当時の意味は「一定の時間のあいだに外へ出された、あるいは生産された物質の量」でした。

できかたは単純で、接頭辞の out- と動詞の put をつないだだけの複合語です。out- は古英語から使われている接頭辞で、「外へ、外向きに、外側の、前へ、離れて」を表します。put のほうは中英語 putten、さらに古英語の *putian にさかのぼり、元の意味は「突く、押す、押しやる」でした。

同辞典は、1880年ごろまで output が「鉄と石炭の取引における専門用語」だったと OED を引いて記しています。つまり生まれたときのアウトプットは、炭鉱から掘り出した石炭の量を数えるための、現場の言葉でした。1884年になって「装置やシステムが生み出すエネルギー」の意味が加わります。

動詞の output は、名詞よりずっと古く14世紀半ばから記録があります。ただし当時の意味は「追い出す、締め出す」で、こちらは現在では使われません。「生産する」という今の意味になったのは1858年です。名詞の1839年より動詞の現行語義のほうが古い、という順番になっています。

アウトプットとインプットの違い

日本語では「インプットとアウトプット」と対で語られますが、英語の辞書でも両者は互いに参照し合う関係です。Cambridge Dictionary は output の項の末尾に「Compare input」と明記しています。

言葉 辞書の定義 数え方
アウトプット 人・機械・工場・国などによって生産される量/生み出される何か [U](Cambridge)
インプット システム・組織・機械が動くために投入されるエネルギー・お金・情報など [C or U](Cambridge)

Cambridge Dictionary は input を、システム・組織・機械が動けるようにそこへ投入される、エネルギー・お金・情報のようなもの、と定義しています。レベルは B2 です。例文には、私はそのプロジェクトにあまり関われなかった、という文が挙がり、括弧で「与えた助けが小さかった」と補足されています。ここから分かるとおり、英語の input には「意見や助言を出すこと」という、人が絡む使い方があります。

アメリカ英語の項はその用法をもっと前に出していて、その市は地元のコミュニティ団体から意見を集める計画だ、という例文を [U] として載せています。日本語の「インプット=知識を入れること」とは方向が違う使い方なので、英語で意見を求める場面では get input from ~ の形をそのまま借りると自然になります。

語源も対になっています。Online Etymology Dictionary によれば、名詞の input は1753年に「投入された金額、分担、拠出」の意味で現れました。1902年に「装置や機械へ供給されるエネルギー」、1948年に計算機の「機械へ送り込まれるデータ」が加わります。output の1839年より古く、意味の広がり方はよく似ています。

アウトプットとアウトカムの違い

行政や事業評価の文脈で、アウトプットとアウトカムが並べて使われることがあります。英語で見ると、出てきたものそのものか、その結果として起きたことか、という違いです。

Cambridge Dictionary は outcome を、行為や状況などの結果や影響、と定義しています。品詞欄は [C usually singular]、つまり可算で通常は単数、レベルは C1 です。例文は、会議の結果を予想するのはまだ早すぎる、という文で、outcome of ~ の形が示されています。

語 辞書の定義 発音(Cambridge)
output 人・機械・工場・国などによって生産される量 /ˈaʊt.pʊt/
outcome 行為や状況などの結果や影響 /ˈaʊt.kʌm/

語源をたどると差がはっきりします。Online Etymology Dictionary によれば outcome は1788年に「何かから生じるもの」の意味で現れ、もとはスコットランド語でした。1830年代ごろにカーライルが英語で広めた語です。out に付くのが put(置く・押し出す)なのか come(来る)なのかが、そのまま「出したもの」と「出てきたこと」の差になっています。

同じ Cambridge Dictionary の類語欄は、outcome を result・effect・consequence・upshot・end result と並べています。研修を10回やったという数がアウトプット、その結果として離職率が下がったというのがアウトカム、と考えると、英語の語感にも沿った切り分けになります。

アウトプットの発音は /ˈaʊt.pʊt/ で前に体重が乗る

output は名詞でも動詞でも、第1音節の out を強く読みます。名詞と動詞でアクセントが動く語ではありません。

品詞 Cambridge Dictionary Oxford Learner’s Dictionaries
名詞(英) /ˈaʊt.pʊt/ /ˈaʊtpʊt/
名詞(米) /ˈaʊt.pʊt/(米語辞典では /ˈɑʊtˌpʊt/) /ˈaʊtpʊt/
動詞 英米とも /ˈaʊt.pʊt/ ―

気をつけたいのは第2音節の母音です。put の部分は /ʊ/ で、日本語の「ウ」より口の奥がゆるんだ短い音になります。カタカナの「アウトプット」は最後を「ト」と強く切りがちですが、英語では /t/ を軽く置くだけで足ります。

動詞の活用も辞書に出ています。Cambridge Dictionary は現在分詞を outputting、過去形・過去分詞を outputted としています。一方 Cambridge Business English Dictionary は outputting|output|output と、原形と同じ形を挙げています。put が put-put-put と変化しない動詞なので、output も無変化の扱いと -ed を付ける扱いが両方あるということです。

アウトプットの英語 output は基本的に数えない

Cambridge Dictionary は名詞の output に [U]、つまり不可算の印を付けています。Oxford Learner’s Dictionaries は [uncountable, singular] としています。どちらも「ふつうは数えない」側の語です。

そのため、たくさん作ったからといって outputs と気軽に複数形にすると落ち着きません。量が多いことを言うなら high output、large output、massive output のように形容詞で支えます。Oxford Learner’s Dictionaries のコロケーション欄にも、この三つがそのまま並んでいます。

ただし複数形が立つ場面もあります。Cambridge Business English Dictionary は経済・生産の語義に [C or U] を付け、より効果的になるには outputs と収益にもっと注目する必要がある、という例文を載せています。さらに IT の語義では [C] として、受信機のスピーカー端子にサウンドカードをつなぐと、という例文を挙げています。出口や端子として数えるときは可算です。

語のレベルも確認できます。Cambridge Dictionary は output に C2 の印を付けています。Oxford Learner’s Dictionaries は OPAL W と OPAL S、つまり学術的な書き言葉と話し言葉の両方の頻出語リストに入れており、トピックは Business と Computers で B2 としています。論文でもレポートでも会議でも出てくる語だ、ということです。

ビジネスのアウトプットは「経済や企業が生み出した量」

日本のビジネスで「今日のアウトプット」と言うと成果物を指しますが、英語のビジネス辞典で最初に立つのは、経済全体や産業が生み出した量のほうです。

Cambridge Business English Dictionary は、特定の経済・産業・企業・労働者によって生産される財やサービス、あるいは廃棄物の量、と定義しています。金融政策は経済における産出と雇用を安定させるために使える、という例文が添えられています。

型 意味 出どころ
output of sth ~の産出量 Cambridge ビジネス英語
boost/increase/raise output 産出を増やす Cambridge ビジネス英語
reduce/cut/limit output 産出を減らす Cambridge ビジネス英語
output per hour/employee/worker 1時間あたり/従業員あたりの産出 Cambridge ビジネス英語

同辞典は組み合わせも細かく示しています。economic/industrial/manufacturing output、global/national/domestic output、annual/total/overall output という三つの並びが挙げられており、どれも「どの範囲の産出か」を前に置く形です。石油価格が1ドル下がった、という例文では OPEC が日量50万バレルの増産を決めた話が続きます。

なお、日本語で言う「成果物」に近いのは deliverable という別の語です。Cambridge Dictionary は output の関連語リストの中にこの語を並べています。会議で作った資料そのものを指したいときは、output より deliverable のほうが狙いに近づきます。

「英語をアウトプットする」は辞書の output には無い用法

日本の英語学習では「インプットしたらアウトプットする」という言い方が定着しています。ところが Cambridge Dictionary にも Oxford Learner’s Dictionaries にも、人が学んだことを使ってみる、という語義は立っていません。

Cambridge Dictionary の動詞 output は、[T] として「コンピュータやその他の電子機器が何かを生み出す」、[I] として「コンピュータやその他の電子機器から生み出される」と定義されています。主語になっているのは機器です。ログファイルを出力したあとも処理が続く、スキャナーがカラーや白黒で画像を出力する、という例文も、すべて機械が主語です。

Oxford Learner’s Dictionaries の名詞の計算機語義も、コンピュータによって生み出される情報や結果、として data output、an output device という例を挙げるにとどまります。つまり英語話者に I want to output my English. と言っても、辞書の語義からは意味が届きません。

英語で同じことを言いたいなら、練習するなら practice speaking、実際に使うなら use what you have learned、声に出すなら say it out loud のように、動作そのものを表す語に置き換えます。日本語のアウトプットは便利な言葉ですが、そのまま英語へ持ち出すと通じ方が変わる語のひとつです。

アウトプットを使った英語の例文とよくある間違い

まずは基本の型です。Manufacturing output has increased by 8 per cent.(製造業の産出は8パーセント伸びました)。Oxford Learner’s Dictionaries に載っている形で、無冠詞・単数のまま使います。

範囲を示す型も覚えておくと便利です。10 per cent of the country’s total output(その国の総産出の10パーセント)。創作物を指すなら、her prodigious literary output(彼女の驚くほど多い文筆上の仕事)という例文がそのまま使えます。

間違いの一つ目は、数えられる名詞のつもりで an output や three outputs と言ってしまうことです。産出量の意味では [U] なので、量を言うときは high や total などの形容詞で支えます。端子や出口を指すときだけ可算になります。

二つ目は、人を主語にして output を動詞で使うことです。辞書の定義では主語は機器なので、人が何かを作るなら produce や create のほうが自然です。三つ目は発音で、強く読むのは第1音節の out です。後ろの put は /ʊ/ と短く軽く置きます。

アウトプットについてよくある質問

Q. アウトプットとアウトカムはどう違いますか

出したものがアウトプット、その結果として起きたことがアウトカムです。Cambridge Dictionary は output を「人・機械・工場・国などによって生産される量」、outcome を「行為や状況などの結果や影響」と定義しています。語源も out+put(置く・押し出す)と out+come(来る)で分かれています。

Q. output は複数形にできますか

語義によります。Cambridge Dictionary は産出量の意味の名詞に [U] を付けており、ふつうは数えません。一方 Cambridge Business English Dictionary は経済・生産の語義に [C or U]、機器の出力端子の語義に [C] を付けているので、端子を数えるときは outputs になります。

Q. 「英語をアウトプットする」は英語でどう言いますか

output は使いません。Cambridge Dictionary も Oxford Learner’s Dictionaries も、動詞・名詞のどちらでも「人が学んだことを使ってみる」という語義を立てていないからです。practice speaking、use what you have learned、say it out loud のように、動作そのものを表す言い方に置き換えます。

Q. output の語源はいつまでさかのぼれますか

名詞は1839年です。Online Etymology Dictionary は「一定の時間のあいだに外へ出された、あるいは生産された物質の量」を最初の意味とし、1880年ごろまでは鉄と石炭の取引の専門用語だったと記しています。動詞は14世紀半ばからありますが、当時の意味は「追い出す、締め出す」で、現在は使われません。

アウトプットのまとめ

アウトプットとは、人・機械・組織が生み出したもの、および生み出した量のことです。語源は out-(外へ)+put(置く・押し出す)で、1839年に石炭と鉄の取引の専門用語として現れました。1884年に「装置が生み出すエネルギー」、のちに計算機の「出力」まで広がっています。

英語の output は産出量の意味では数えないのが基本で、量を言うときは high や total で支えます。動詞にすると主語は機器になるため、人が何かを作る話には produce や create のほうが合います。日本語で言う「英語をアウトプットする」という用法は英英辞典に立っていないので、英語で書くときは practice speaking などへ置き換えると、意味がそのまま届きます。

アウトプットの出典

output の定義・語法・発音・語源は以下の英英辞典と語源辞典で確認しました。

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