MENU

フィードバックとは?意味と語源|アドバイスとの違い、英語 feedback を数えない理由

フィードバックとは、行った結果についての反応を返すことです。もとは電気工学の用語で、出力の一部を入力側へ戻す仕組みを指していました。

この記事では、フィードバックの意味を英語 feedback の語源からたどり、アドバイス・評価・レビューとの線引き、発音、そして英語で数えられない名詞として扱われる理由までを整理します。人に向けた意見という意味は後から加わったもので、その順序を知ると語の輪郭がはっきりします。

目次

フィードバックとは何か(結論)

フィードバックとは、ある行動や成果に対して返される反応や情報のことです。良し悪しの判定を伝えることも、機械の出力を入力へ戻すことも、どちらも同じ語で呼ばれます。

Oxford Learner’s Dictionaries は feedback の第一の語義を「何かや誰かの仕事がどれだけ良いか、役に立つかについての助言・批評・情報」としています。ほめることも、直すべき点を伝えることも、どちらも含まれます。

日本語のフィードバックも同じ幅で使われます。ただし日本の職場では「改善点の指摘」に寄って受け取られやすく、良い点を伝える行為がフィードバックとして意識されにくい傾向があります。

フィードバックの語源は電気工学の用語

feedback が英語に現れたのは1920年です。最初の意味は電子工学のもので、「出力信号の一部を前段の入力へ戻すこと」を指していました。

つまりこの語は、人と人のやり取りを表す言葉として生まれたのではありません。回路の中で信号が戻る現象を指す、きわめて技術的な用語でした。

語としては新しい部類に入ります。20世紀に入ってから作られた語であり、ラテン語やギリシャ語をさかのぼる必要がありません。動詞句の feed back(戻して送り込む)を、そのまま名詞にしたものです。

feed と back、それぞれの語源

feed は古英語の fedan にさかのぼります。「養う、食べ物を与える、支える、育てる」という意味の他動詞でした。

ゲルマン祖語の fodjan を経て、印欧祖語の語根 pa-(食べさせる)に行き着きます。「食べ物として供給する」という意味が加わるのは1818年からで、機械に材料を送り込むという現代的な用法はこの流れの先にあります。

back は副詞で、14世紀後半に abak が短くなった形です。さらにさかのぼると古英語の on bæc(後ろへ、うしろに)になります。つまり feedback を分解すると「後ろへ送り返す」であり、養うという語の芯が「戻す」と組み合わさってできた語だと分かります。

「意見を返す」意味になったのは1955年

feedback が「ある過程の結果についての情報」という意味で使われるようになったのは1955年です。技術用語が生まれてから35年後になります。

語源辞典はこの用法を transferred use(転用)と記しています。回路の話をそのまま人の営みに当てはめた比喩であり、独立して生まれた語義ではありません。

この順序を知っておくと、語の性質が理解しやすくなります。フィードバックは本来、評価でも説教でもなく「結果を発信元に戻す」働きです。相手を裁くことではなく、次の入力に使える情報を返すことがこの語の本義になります。

フィードバックとアドバイス・評価の違い

日本語には似た言葉が並びますが、向きと時点が違います。

言葉 指しているもの 英語
フィードバック やった結果についての反応(過去向き) feedback
アドバイス これからどうするかの助言(未来向き) advice
評価 基準に照らした値踏み evaluation
レビュー 全体を見直して問題点を洗い出す作業 review

フィードバックは、すでに起きたことに対して返されます。アドバイスはこれからの行動に向けられます。「次はこうしたほうがいい」はアドバイス、「今回のここが分かりにくかった」がフィードバックです。英語でも両者は別の語であり、混ぜて使いません。

フィードバックの発音とアクセント

feedback の発音は、イギリス英語でもアメリカ英語でも /ˈfiːd.bæk/ です。強く読むのは先頭の feed で、英米の差はほとんどありません。

気をつけたいのは最初の母音です。/iː/ は長く伸ばす音で、日本語の「イ」よりも口の形を横に引きます。ここが短くなると fed(feed の過去形)に近づいてしまいます。

後半の back は /bæk/ で、日本語の「バ」よりも口を大きく開けた母音です。日本語の「フィードバック」は六拍ですが、英語は二音節でひとかたまりに読みます。FEED-back と割って、前を強く後ろを弱くするのが英語らしい形です。

英語 feedback を数えない理由

feedback は不可算名詞です。Cambridge Dictionary も Oxford Learner’s Dictionaries も uncountable の表示を付けており、a feedback や feedbacks という形は作れません。

理由は語の成り立ちにあります。もともと「信号が戻ること」という現象を指す語であって、輪郭のある個体を指す語ではないからです。英語では、こうした現象や作用を表す名詞は、量としてまとめて扱い境目を数えません。

数を言いたいときは、数えられる語を前に立てます。a piece of feedback(一件のフィードバック)、two comments(二つの意見)、some suggestions(いくつかの提案)といった形です。日本語では「フィードバックを3つもらった」と言えてしまうため、英作文でいちばん崩れやすい箇所になります。

フィードバックと組み合わせて使う語

feedback は決まった形容詞や前置詞と組んで使われます。よく出るものを並べます。

組み合わせ 意味 形
positive feedback 好意的な反応 形容詞+名詞
negative feedback 否定的な反応 形容詞+名詞
feedback from ~ ~からの反応 前置詞
give / get feedback 反応を返す/もらう 動詞

動詞は give、get、have、provide、receive がよく組みます。日本語の「フィードバックする」にあたるのは give feedback で、feedback を動詞のように使う形は一般的ではありません。

フィードバックを使った英語の例文

顧客の反応を尋ねる例です。Have you had any feedback from customers about the new soap?(新しい石けんについて、お客様から何か反応はありましたか)。any が付くのは不可算名詞だからです。

機械の例です。Feedback from the sensors ensures that the car engine runs smoothly.(センサーからの信号が戻ることで、車のエンジンは滑らかに動く)。工学の用法がそのまま生きています。

仕事の例です。Could you give me some feedback on my draft?(私の草案について意見をもらえますか)。some を添えるのが自然で、a feedback とは言いません。

ハウリングは英語で feedback

マイクとスピーカーの間で音が回り、甲高い音が鳴る現象を日本語では「ハウリング」と呼びます。英語ではこれを feedback と言います。

Cambridge Dictionary は、アンプが出した音がそのアンプに戻ることで生じる、突然の甲高い不快な音という語義を載せています。Oxford Learner’s Dictionaries にも同じ内容の語義があります。

仕組みを考えると納得できます。スピーカーの出力がマイクに入り、それが増幅されてまたスピーカーから出る。まさに出力が入力へ戻る現象であり、1920年に生まれた本来の語義そのものです。会議で音が回ったときは We’re getting feedback. と言えば通じます。

フィードバックのよくある間違い

一つ目は複数形です。feedbacks とは書けません。件数を言うなら a piece of feedback、several pieces of feedback のように数えられる語を前に立てます。

二つ目はアドバイスとの混同です。フィードバックは起きたことへの反応、アドバイスはこれからの行動への助言です。ちなみに advice も不可算名詞で、an advice や advices とは書けません。

三つ目は動詞化です。日本語の「フィードバックする」をそのまま to feedback とは言いません。give feedback、provide feedback という形を使います。動詞にするなら二語に分けた feed back になりますが、これは物理的に戻す意味です。

フィードバックについてよくある質問

Q. フィードバックは和製英語ですか

和製英語ではありません。英語の feedback をそのまま取り入れた語です。ただし日本語では動詞のように「フィードバックする」と言いますが、英語では give feedback という形を使います。

Q. feedbacks と複数形にできますか

できません。feedback は不可算名詞です。件数を示したいときは a piece of feedback、several pieces of feedback のように数えられる語を添えます。

Q. フィードバックとアドバイスはどう違いますか

フィードバックはすでに起きたことへの反応、アドバイスはこれからの行動への助言です。向いている時点が逆で、英語でも別の語として使い分けます。

Q. ハウリングは英語で何と言いますか

feedback です。英英辞典にも、アンプが出した音がそのアンプに戻ることで生じる甲高い不快な音という語義が載っています。出力が入力へ戻るという、この語の本来の意味そのものです。

フィードバックのまとめ

フィードバックとは、行った結果についての反応を発信元へ返すことです。英語 feedback は1920年に電子工学の用語として生まれ、「意見や情報を返す」という意味に転用されたのは1955年からです。

発音は英米ともに /ˈfiːd.bæk/ で、先頭を強く読みます。不可算名詞なので複数形は作らず、件数を言うときは a piece of feedback の形をとります。もとが「出力を入力へ戻す仕組み」だったことを押さえておくと、相手を裁く行為ではなく次に使える情報を返す行為だという語の性格が見えてきます。

フィードバックの出典

feedback の定義・語源・発音は以下の英英辞典と語源辞典で確認しました。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次