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ルーティンとは?語源はフランス語 route「道」|ルート(route)との違いと英語 routine の発音

ルーティンとは、いつもの決まったやり方・決まった順序のことであり、同時に「演技のなかの決まった一連の動き」と「同じことばかりで退屈な状態」も指す言葉です。英語の routine をそのままカタカナにした語で、語源はフランス語の route「道」、つまり何度も踏まれて道になった「踏み分け道」にさかのぼります。

この記事では、ルーティンの意味を英英辞典の語義から四方向に切り分け、フランス語 route(道)からラテン語 rupta(破られた道)へさかのぼる語源、ルート(route)との違い、名詞と形容詞で変わる意味、辞書が示す発音と数え方、そして日本語の「ルーティン」が英語の語義のどこを受け取ったのかまでを整理します。Cambridge Dictionary・Oxford Learner’s Dictionaries・Online Etymology Dictionary の記述だけを根拠にしています。

目次

ルーティンとは何か(結論)

ルーティンとは、①いつもの決まったやり方・決まった順序、②演技として決まっている一連の動きやネタ、③同じことばかりで退屈な状態、④コンピュータープログラムの一部分、この四つを指す言葉です。辞書はこの四つを、一つにまとめずにそれぞれ独立した語義として立てています。

Cambridge Dictionary は routine の名詞の第一の語義を「物事を行ううえでの、いつもの、あるいは固定されたやり方」と定義し、B1 レベルを付けています。可算でも不可算でも使える語義です。

Oxford Learner’s Dictionaries の第一の語義は「あなたが規則的に物事を行うときの、通常の順序とやり方」で、こちらも可算・不可算の両方です。Cambridge が「やり方」に重心を置いているのに対し、Oxford は「順序とやり方」と書いていて、順番という要素をはっきり言葉にしています。

二つ目の語義は演技の話です。Cambridge は「パフォーマンスのなかで使われる、規則的に決まった一連の動き・ジョーク・あるいはそれに似たもの」、Oxford は「パフォーマンスの一部となっている一連の動きやジョークなど」と定義しています。Oxford はこの語義に b2 の印を付けています。

三つ目は Oxford が disapproving(否認的)と明記している語義で、「同じやり方ばかりが繰り返されるために人生が退屈になっている状態」です。不可算で、Oxford は Feelings(感情)のトピックに入れ、b1 の印を付けています。

四つ目はコンピューター用語です。Cambridge は「特定の操作を行うコンピュータープログラムの一部分」、Oxford は「コンピューターが特定のタスクを実行できるようにする命令のリスト」と定義しています。

日本語で「朝のルーティン」「ルーティンをこなす」と言うとき、指しているのはほぼ一つ目の語義です。Cambridge Dictionary の日本語訳が「日課、ルーティン、お決まりの」の三つを並べていることも、その受け取り方と重なります。ただし英語の routine には、辞書が否認的だと断っている「退屈さ」の語義が別に立っている点は押さえておきたいところです。

ルーティンの語源はフランス語 route「道」(1670年代)

Online Etymology Dictionary によれば、英語の名詞 routine が現れたのは1670年代で、意味は「慣習となった行動の流れ。ある行為や職務の、多かれ少なかれ機械的な遂行」でした。16世紀のフランス語 routine「いつもの行動の流れ、踏み分け道」から入り、そのフランス語は route「道、小道、進路」に名詞をつくる接尾辞 -ine が付いた形です。

Oxford Learner’s Dictionaries の語源欄も同じ流れを書いています。17世紀後期に「規則的な流れや手順」を指す語として現れ、フランス語から入り、そのフランス語は route「道」、さらに古フランス語 rute「道」、そしてラテン語の rupta (via)「破られた(道)」にさかのぼる、という説明です。

この rupta は動詞 rumpere「破る」の女性形過去分詞です。つまり「道」という語そのものが、もともとは「切り開かれた道」を指していました。

Online Etymology Dictionary の route の項はこの点をさらに詳しく書いています。route は1200年ごろに「道、道路、通行のための空間」の意味で英語に入り、12世紀の古フランス語 rute「道路、道、小道」から来ていて、そのもとはラテン語 rupta (via)「力によって開かれた(道)」、森などを突き破って切り通した道のことだ、としています。

段階 形 意味
ラテン語の動詞 rumpere 破る
ラテン語(女性形過去分詞) rupta (via) 力によって開かれた道、破られた道
古フランス語(12世紀) rute 道路、道、小道
英語(1200年ごろ) route 道、道路、通行のための空間
フランス語(16世紀) routine(route + -ine) いつもの行動の流れ、踏み分け道
英語(1670年代) routine 慣習となった行動の流れ

語源をたどると、ルーティンという語の芯にあるのは「道」です。何度も同じところを通ったから道になった、その踏み分け道の比喩が、行動の決まった流れという意味に転じています。「毎日同じことをする」という現代的な語感は、比喩ではなく語源そのものだと言えます。

なお接尾辞 -ine について、Online Etymology Dictionary は中英語期にさかのぼる要素で、古フランス語の -in/-ine から、あるいはラテン語の接尾辞 -inus/-ina/-inum「〜の、〜のような」から直接入ったものだと説明しています。divinus、caninus のような形容詞や派生名詞をつくる要素です。

同辞典はまた、ラテン語の女性形 -ina が doctrina(教え)や medicina(医術)のような抽象名詞をつくるのに使われたと書いています。routine がフランス語で名詞として生まれたのは、この系列に乗っているということになります。

ルーティンのもう一つの意味は演技の「一連の動き」とプログラムの一部

演技としてのルーティンは、辞書のうえでは後から加わった語義です。Online Etymology Dictionary は、演劇・運動競技における「入念にリハーサルされた一連の動作」という意味は1926年までに現れたと記しています。名詞 routine そのものの登場が1670年代ですから、250年以上あとの派生です。

Cambridge Dictionary はこの語義を可算名詞として立て、「パフォーマンスのなかで使われる、規則的に決まった一連の動き・ジョーク・あるいはそれに似たもの」と定義しています。挙げている例は exercise routine と dance routine です。

Cambridge の例文は「彼女は毎朝アパートで exercise routine をやって体型を保っている」「彼女はタレントショーで dance routine をやった」の二つです。もう一つ「彼はいつもの『俺が一家の長だ』という routine を始めた」という例文もあり、ここには「=いつもの喋り方」という注が付いています。

Oxford Learner’s Dictionaries は同じ語義を「パフォーマンスの一部となっている一連の動きやジョークなど」と定義し、to do/perform a dance routine という形と、「私たちの routine には新しいネタが要る」という例文を挙げています。トピックは Film and theatre(映画と演劇)で、レベルは b2 です。

Oxford のコロケーション欄はこの語義に付く形容詞として comedy、stand-up、dance を、動詞として learn、perform を挙げています。第一の語義に付く動詞が establish、fall into、get into だったのと比べると、同じ語なのに組み合わせる動詞がきれいに分かれています。

Cambridge の American Dictionary も「routine は、他人を楽しませるために行う特定の一連の活動のことでもある」と書き、a comedy routine/a skating routine を挙げています。

つまり英語で routine と言われたとき、日課の話をしているのか演目の話をしているのかは、周りの語で決まります。exercise、dance、comedy、skating が付いていれば演技側、daily、morning、sleep が付いていれば日課側という読み分けが役に立ちます。

四つ目の語義はコンピューター用語です。Cambridge Dictionary は computing specialized(コンピューター専門)の印を付けて、「特定の操作を行うコンピュータープログラムの一部分」と定義しています。可算名詞です。

Oxford Learner’s Dictionaries の定義は「コンピューターが特定のタスクを実行できるようにする命令のリスト」で、こちらも可算です。Cambridge が「プログラムの一部分」と言っているところを、Oxford は「命令のリスト」と言い換えています。

Cambridge の Business English 版は同じ語義を IT の印で載せ、「彼女は基本的なコンピューターの routine をプログラムする方法を学んでいた」という例文を挙げています。

Cambridge はこの語義に Computer programming & software(コンピュータープログラミングとソフトウェア)というトピックを付けています。第一の語義に付いているトピックが Habitual behaviour(習慣的な行動)、演技の語義に付いているのが Spectacles & performances(見せ物と演技)ですから、辞書のなかでは三つがまったく別の棚に置かれていることになります。

この語義も、語源の「道」から素直につながります。決まった手順を通る一筋の流れ、という点でプログラムの部分ルーティンは日課のルーティンと同じ形をしています。

ルーティンとルート(route)の違い

ルーティンとルートは、語源のうえでは親子です。Online Etymology Dictionary によれば routine はフランス語の route に接尾辞 -ine が付いた語で、その route が英語にも1200年ごろに入って「ルート」になっています。違いは、route が空間の道を指し続けたのに対し、routine は行動の道へ移ったという点です。

route の側にも「決まった流れ」の意味は生まれています。同辞典は「物を運ぶための固定された、あるいは規則的な進路」という意味が1792年からで、もともとは郵便の話(mail route)だったと書いています。

そのさらに元をたどると、「動物が習慣的に通る道」という意味が15世紀初めにあり、1792年の郵便ルートはその延長で、のちに販売・集金・牛乳や新聞の配達などにも広がったとしています。

項目 ルーティン(routine) ルート(route)
英語に入った時期 1670年代 1200年ごろ
入ってきた道筋 フランス語 routine(16世紀) 古フランス語 rute(12世紀)
最初の意味 慣習となった行動の流れ 道、道路、通行のための空間
語の作り route + -ine ラテン語 rupta (via) から直接
指すもの 行動の決まった流れ・手順 空間としての道・進路
「決まった流れ」の意味 最初からこれ(1670年代) あとから(1792年、郵便から)

同じラテン語 rupta「破られた道」から出た二語が、一方は地面の道、もう一方は行動の道に分かれた、という関係です。だから「ルートを決める」と「ルーティンを決める」は、語の芯では同じことを言っています。

発音についても route には注記があります。Online Etymology Dictionary は、OED の記述として「stout と韻を踏む発音が19世紀初めに現れた」ことを紹介しています。つまり route には二通りの読みがあるという話で、routine の側にはこうした注記はありません。

名詞のルーティンと形容詞 routine の違い

日本語のカタカナ「ルーティン」は名詞としてしか使いませんが、英語の routine には形容詞の用法もあります。Online Etymology Dictionary は、形容詞の routine「機械的で変化のない性質の、いつも同じやり方で習慣的に行われる」が1817年までに記録されており、名詞から派生したものだとしています。名詞の1670年代より150年ほどあとです。

Cambridge Dictionary は形容詞の語義を三つに分けています。一つ目は「通常起こることの一部として行われる、特別な理由があってのことではない」で、routine inspection(定期点検)、routine check-up(定期健診)を挙げています。

例文は「エンジンの問題は routine inspection のあいだに検知された」「どこも悪くありません、これはただの routine medical check-up です」の二つです。

二つ目は「ありふれていて、特別でも珍しくもない」で、a routine case of appendicitis(ありふれた虫垂炎の症例)、「彼は routine operation のあいだに亡くなった、その手術がうまくいかなかったのだ」という例文が付いています。

三つ目は disapproving(否認的)の印が付いた「ありふれていて退屈な」で、C2 レベルです。例文は「私の仕事は本当に routine で退屈だ、うんざりする」です。

品詞 辞書の定義(要点) Cambridge のレベル 初出
名詞(第一の語義) 物事を行ううえでの、いつもの、あるいは固定されたやり方 B1 1670年代
名詞(演技) パフォーマンスのなかの決まった一連の動き・ジョーク ―(Oxford は b2) 1926年
名詞(退屈さ) 同じやり方ばかりで人生が退屈になっている状態 ―(Oxford は b1) 辞書に初出年の記載なし
名詞(コンピューター) 特定の操作を行うプログラムの一部分 ― 辞書に初出年の記載なし
形容詞 特別な理由なく通常の一部として行われる/ありふれた/退屈な C2(退屈なの語義) 1817年
副詞 routinely いつものように、決まって ― 1670年代(名詞と同時期)

形容詞の routine は、日本語にすると「定期の」と「平凡な」の二つに割れます。routine inspection は悪い意味ではありませんが、My job is so routine は明らかに悪い意味です。同じ語で褒めも貶しもできるので、前後を見ないと訳を外します。

Cambridge は副詞 routinely も載せていて、not gradable(程度の差を付けられない)の印と「彼女は routinely ジムで運動している」という例文を挙げています。Online Etymology Dictionary は Related(関連語)として Routinely を挙げ、これも1670年代からだとしています。

ルーティンの英語 routine の発音は /ruːˈtiːn/

Cambridge Dictionary と Oxford Learner’s Dictionaries は、イギリス英語もアメリカ英語も /ruːˈtiːn/ と記しています。強勢は第二音節の /tiːn/ です。前半の /ruː/ ではなく後半に体重が乗ります。

Cambridge の American Dictionary は同じ音を /ruˈtin/ と書いています。長音記号の付け方が違うだけで、強勢の位置は変わりません。

形容詞の routine も、名詞とまったく同じ /ruːˈtiːn/ です。Cambridge は名詞・形容詞・Business English 版のすべてで同じ表記を載せています。

辞書 イギリス英語 アメリカ英語
Cambridge(名詞・一般) /ruːˈtiːn/ /ruːˈtiːn/
Cambridge(形容詞・一般) /ruːˈtiːn/ /ruːˈtiːn/
Cambridge(American Dictionary) ― /ruˈtin/
Cambridge(Business English) /ruːˈtiːn/ ―
Oxford Learner’s /ruːˈtiːn/ /ruːˈtiːn/
副詞 routinely(Cambridge American) ― /ruˈtin·li/

カタカナの「ルーティン」は、後ろの /tiːn/ を「ティーン」と読む発音記号に素直に従った形です。もう一つのカタカナ表記「ルーチン」は同じ英語 routine を写したものですが、辞書が示す音は /tiːn/ なので、音に近いのは「ルーティン」の側になります。

Cambridge Dictionary の日本語訳の欄も「日課、ルーティン、お決まりの」と、ルーティンの表記を採っています。

なお副詞 routinely は、Cambridge の American Dictionary が /ruˈtin·li/ と区切って示しています。強勢の位置は名詞・形容詞と同じ第二音節のままです。

ルーティンの英語 routine は可算か不可算か

語義によって変わります。Cambridge Dictionary と Oxford Learner’s Dictionaries はどちらも、いつものやり方を指す第一の語義には「可算または不可算」の印を付け、演技を指す語義とコンピューター用語の語義には「可算」の印だけを付けています。退屈さを指す Oxford の語義は「不可算」です。

Cambridge の American Dictionary も名詞に [C/U]、演技の語義には [C] を付けていて、同じ切り分けです。Business English 版の名詞も [C or U] です。

辞書の例文を見ると、この使い分けがそのまま出ています。「歩くことをあなたの daily routine に組み込んでみましょう」は a や your が付いた可算の形です。

いっぽう「大半の企業は、当然のこととして(as a matter of routine)財産と設備に損害や盗難の保険を掛けている」は、a matter of routine という定型のなかで無冠詞の不可算です。Oxford にも「私たちは as a matter of routine で機械を清掃し修理している」という同じ形の例文があります。

退屈さの語義は不可算だけです。Oxford の例文は「彼女は routine からの息抜きを必要としていた」「彼は事務所生活の dull routine から逃れようとしている」で、どちらも無冠詞です。

複数形も使われます。Cambridge の例文に「その航空会社は safety routines の不足についての警告を無視したとして批判されている」があり、Oxford にも「彼らのスケジュールと routines はめったに単調ではない」があります。

語義 Cambridge Oxford 辞書にある形の例
いつものやり方・順序 [C or U]・B1 [countable, uncountable] your daily routine/as a matter of routine
退屈な状態 (形容詞側で C2) [uncountable]・disapproving a break from routine/the dull routine
演技の一連の動き [C] [countable]・b2 a dance routine/a comedy routine
プログラムの一部分 [C]・computing [countable]・computing a basic computer routine

迷ったときの目安は、数えられる一まとまりの手順を指すなら a や複数形を付け、「決まりごとという性質」そのものを指すなら冠詞を外す、という切り分けです。as a matter of routine、a break from routine は後者の型です。

ルーティンを使った英語の定型表現とよくある間違い

routine は動詞との組み合わせに癖のある名詞です。Oxford Learner’s Dictionaries のコロケーション欄は、第一の語義に付く動詞として establish、fall into、get into を挙げています。「作る」と「入る」の二系統だと覚えると形を外しません。

Oxford の本文は to settle/get/fall into a routine という三つの形をまとめて示しています。いずれも into が付く点が共通です。

定型 意味 どの語義か
settle / get / fall into a routine 決まったやり方に落ち着く、慣れる ①いつものやり方
establish a routine 決まったやり方を確立する ①いつものやり方
get someone into a routine 誰かを決まった生活リズムに乗せる ①いつものやり方
as a matter of routine 当然のこととして、決まりとして ①いつものやり方(不可算)
a change of / in / from the routine いつものやり方が変わること、そこからの変化 ①いつものやり方
a set / fixed routine 固定された決まったやり方 ①いつものやり方
get out of a routine 決まったやり方から外れる ①いつものやり方
a break from routine いつもどおりからの息抜き ③退屈な状態(不可算)
do / perform a dance routine ダンスの演目をやる ②演技
learn a routine 演目を覚える ②演技

形容詞と組む形もいくつも辞書に出ています。Oxford のコロケーション欄が挙げているのは set、strict、dull の三つです。

Cambridge が見出し語の形で示しているのは daily routine、set routine、exercise routine、dance routine、routine inspection、routine check-up、routine case、routine operation です。

Oxford の例文からは morning routine、sleep routine、fitness routine が拾えます。「差し迫った仕事の案件が彼のいつもの sleep routine を乱していた」「あなたの regular fitness routine を削らないで」という形です。

よくある間違いの一つ目は、as a matter of routine に冠詞を足してしまうことです。辞書の形は a matter of routine で、routine 側には冠詞が付きません。

二つ目は、into を落とすことです。辞書の形は fall into a routine、get into a routine で、fall a routine のような形は辞書に出てきません。

三つ目は、形容詞の routine を無条件に「定期的な」と訳してしまうことです。Cambridge は disapproving の印で「ありふれていて退屈な」の語義を立てているので、My job is so routine を「私の仕事は定期的だ」と読むと意味が反転します。

Cambridge の例文「もし routine から外れてしまうと、そこに戻るのはとても難しい」(If you get out of a routine, it’s very hard to get back into it)は、out of と back into が対になっていて、この語が空間の比喩で扱われていることがよく見える一文です。

ルーティンの派生語(routinize)と言い換えになる英語

Online Etymology Dictionary は routine から派生した語も載せています。動詞 routinize「ルーティンに従わせる、ルーティンにする」が1893年、その動作名詞 routinization「ルーティンであること、ルーティンになること。ルーティンを課す行為」が1916年です。

どちらも routine に接尾辞 -ize が付いた形からできています。名詞が1670年代、形容詞が1817年、そして動詞が1893年という順番です。

この並びを見ると、routine という語は200年以上のあいだ名詞と形容詞だけで使われ、19世紀の終わりになってようやく動詞を得たことになります。

語 品詞 意味(Online Etymology Dictionary) 初出
routine 名詞 慣習となった行動の流れ。行為や職務の機械的な遂行 1670年代
routinely 副詞 (関連語として記載) 1670年代
routine 形容詞 機械的で変化のない性質の、いつも同じやり方で習慣的に行われる 1817年
routine 名詞(演技) 入念にリハーサルされた一連の動作 1926年
routinize 動詞 ルーティンに従わせる、ルーティンにする 1893年
routinization 名詞 ルーティンであること/ルーティンを課す行為 1916年

語形が増えた順番は、名詞と副詞が同時(1670年代)、形容詞(1817年)、動詞(1893年)、動作名詞(1916年)、演技の語義(1926年)です。19世紀後半から20世紀前半にかけて一気に枝が伸びていることが、初出年を並べるだけで見えてきます。

Cambridge Dictionary は routine に Standard and routine(標準的・日常的)という関連語群を付けています。そこに並んでいるのは average、average Joe、bog-standard、common practice、conformance、conformity、given、institutionalize、quotidian、regular、regularity、regularization、regularize、round、staple、stock、the/your average bear、unchallenging、unextraordinary、unspectacular です。

この語群は名詞の routine と形容詞の routine の両方に付いています。つまり Cambridge は、この語を「特別ではないこと」という一つの意味の場に置いているということです。

形容詞のほうには、さらに Thesaurus(類義語)の欄が付いています。「日常生活の一部で特別ではないこと」という括りで挙がっているのは ordinary、everyday、quotidian、day-to-day、daily の五つです。

それぞれに例文が添えられています。ordinary は「彼はありふれた家庭用品を取り上げて芸術作品に変えた」、everyday は「コンピューターはいまや日常生活の一部にすぎない」、quotidian は「戦争が終われば戻ってくる、買い物やお茶のような日々の営みを私たちは待ち望んでいた」です。

day-to-day は「チームの日々の運営はアシスタントコーチが担当することになる」、daily は「髪を傷めない良い毎日使いのシャンプーを探している」という例文です。

これらは「ありふれた」側の言い換えです。いっぽう Cambridge は形容詞の退屈な語義に Tedious and uninspiring(退屈で気力を奪う)というトピックを付けていて、こちらは褒め言葉として使える語群ではありません。言い換えを選ぶときは、どちらの棚から取るのかを先に決める必要があります。

名詞の側に付いているトピックは Habitual behaviour(習慣的な行動)、Spectacles & performances(見せ物と演技)、Computer programming & software(コンピュータープログラミングとソフトウェア)の三つです。語義ごとに参照先が変わるので、辞書を引くときはトピックの表示も手がかりになります。

ルーティンについてよくある質問

Q. ルーティンの語源は何ですか

フランス語の route「道」です。Online Etymology Dictionary によれば、英語の名詞 routine は1670年代に「慣習となった行動の流れ。ある行為や職務の、多かれ少なかれ機械的な遂行」の意味で現れ、16世紀のフランス語 routine「いつもの行動の流れ、踏み分け道」から入りました。そのフランス語は route「道、小道、進路」に名詞をつくる接尾辞 -ine が付いた形です。Oxford Learner’s Dictionaries の語源欄も、17世紀後期にフランス語から入り、さらに古フランス語 rute「道」、ラテン語 rupta (via)「破られた(道)」、動詞 rumpere「破る」にさかのぼると記しています。何度も通ったから道になった、その踏み分け道の比喩が語の芯にあります。

Q. ルーティンとルーチンはどちらが正しい表記ですか

どちらも同じ英語 routine を写したカタカナですが、辞書が示す音に近いのは「ルーティン」です。Cambridge Dictionary と Oxford Learner’s Dictionaries はイギリス英語・アメリカ英語ともに /ruːˈtiːn/ と記しており、第二音節は /tiːn/ です。Cambridge の American Dictionary も /ruˈtin/ で、同じ音を長音記号なしで書いた形です。Cambridge Dictionary の日本語訳の欄自体も「日課、ルーティン、お決まりの」と、ルーティンの表記を採っています。なお Online Etymology Dictionary は接尾辞 -ine の項で、ラテン語の -ina と -inus を区別しようとした名残が、英語で -in と -ine のどちらで綴るか揺れる原因になっていると説明しています。綴りの揺れは英語の側にもある、ということです。

Q. ルーティンは可算名詞ですか不可算名詞ですか

語義によって変わります。Cambridge Dictionary と Oxford Learner’s Dictionaries はどちらも、いつものやり方を指す第一の語義に「可算または不可算」の印を付けています。演技の一連の動きを指す語義とコンピュータープログラムの一部分を指す語義は、両辞典とも可算のみです。Oxford が disapproving と断っている「同じことばかりで人生が退屈な状態」の語義は不可算のみです。辞書の例文で言えば「歩くことを your daily routine に組み込んでみましょう」は可算、「as a matter of routine で保険を掛けている」「a break from routine を必要としていた」は無冠詞の不可算です。複数形も使われ、「safety routines の不足」「彼らのスケジュールと routines」という例文が両辞典にあります。

Q. 英語のルーティンに悪い意味はありますか

あります。Oxford Learner’s Dictionaries は名詞の二つ目の語義に disapproving(否認的)の印を付けて、「同じやり方ばかりが繰り返されるために人生が退屈になっている状態」と定義しています。例文は「彼女は routine からの息抜きを必要としていた」「彼は事務所生活の dull routine から逃れようとしている」です。Cambridge Dictionary も形容詞の三つ目の語義に同じ disapproving の印と C2 レベルを付けて「ありふれていて退屈な」と定義し、「私の仕事は本当に routine で退屈だ、うんざりする」という例文を挙げています。Business English 版にも「その仕事は退屈で routine だ」という例文があります。Cambridge はこの語義に Tedious and uninspiring(退屈で気力を奪う)というトピックを付けています。

ルーティンのまとめ

ルーティンとは、いつもの決まったやり方と順序であり、演技として決まっている一連の動きであり、同じことばかりで退屈な状態であり、プログラムの一部分でもあります。英英辞典はこの四つを、一語のなかの別々の語義として立てています。

語源はフランス語 route「道」で、さらに古フランス語 rute、ラテン語 rupta (via)「力によって開かれた道」、動詞 rumpere「破る」にさかのぼります。英語に入ったのは1670年代で、形容詞は1817年、動詞 routinize は1893年、演技の語義は1926年までに記録されました。四つの語義が別々に立っているように見えて、どれも「同じところを何度も通る一筋の流れ」という一点でつながっています。

英語で使うときは、一まとまりの手順を指すなら a や複数形を付けること、決まりごとという性質そのものを指すなら冠詞を外すこと、動詞と組むときは into を落とさないこと、この三つを押さえておけば形を外しません。ルート(route)との違いは、地面の道か行動の道かという点です。発音は第二音節の /tiːn/ に体重を乗せます。

ルーティンの出典

routine の定義・語法・発音・語源は以下の英英辞典と語源辞典で確認しました。

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