アナログとは、情報を切れ目なく連続して変化する量のまま扱う方式のことです。英語の analogue をそのままカタカナにした語で、英英辞典は「データを測ったり保存したりするのに、連続して変化する物理量の幅を使う」と定義しています。
この記事では、アナログの意味を英英辞典の語義からたどり、ギリシャ語 analogos(釣り合いのとれた)という語源、デジタルとの線引き、同じ語根から分かれたアナロジーとの関係、辞書が示す発音と二通りのつづり、そして時計・放送・カメラという用途別の語義までを整理します。日本語のアナログは「昔ながら」「手作業」という人の性質にまで広がっていますが、英語の辞書にその語義は立っていません。この記事では、日本語側の話と英語側の話をはっきり分けて扱います。
アナログとは何か(結論)
アナログとは、連続して変化する物理量をそのまま使って、情報を測ったり保存したりする方式のことです。数字の並びに置き換えず、変化の形をそっくりそのまま写し取るところが芯になります。
Oxford Learner’s Dictionaries は analogue の第一の語義を「データを測る、あるいは保存するために、連続して変化する物理量の幅を使う」と定義し、an analogue circuit / computer / signal(アナログ回路、アナログ計算機、アナログ信号)という例を挙げています。
Cambridge Dictionary はもう少し噛み砕いて、「音や画像などの情報を、電気信号・電波・フィルムのように、連続して変化する形で保存したり送ったりする方式を使っている」と定義しています。例として analogue TV / radio / phone、analogue system / signal / service という組み合わせが並びます。
同辞典は録音についての語義も別に立てていて、「アナログ録音とは、音波を同じ型の電気信号に変えることで作られる録音である。アナログ信号とはその型の信号である」と説明しています。例文は「その音をアナログのオープンリールテープに録り始めた」というものです。
ここで大事なのは「同じ型の」という部分です。音の波が空気の中で上下する、その上下の形を、そっくり同じ形の電気の上下に置き換える。写し取った先の形が、もとの形と釣り合っている。だから analogue と呼ばれます。この「釣り合い」は語源から来ているもので、次の章で見ていきます。
アナログの語源はギリシャ語 analogos「釣り合いのとれた」
Oxford Learner’s Dictionaries の語源欄によれば、analogue が英語に入ったのは19世紀の初めで、経路はフランス語、その元はギリシャ語の analogon です。analogon は analogos「釣り合いのとれた」の中性形です。
Online Etymology Dictionary はもっと細かい年号を示しています。英語での初出は1826年で、そのときの意味は「類似したもの」でした。経路はフランス語の analogue、その前がラテン語の analogus、さらにその前がギリシャ語の analogos「釣り合いのとれた、しかるべき比に従った」です。
同辞典によれば、ギリシャ語の形のまま analogon として英語で使われた例は1810年にさかのぼります。つまり、英語に入る前の助走期間があったわけです。
analogos を分解すると、ana「〜を通じて、〜に従って」+ logos「比、割合」になります。logos は幅の広い語で、同辞典は「語、話、陳述、談話」「計算、勘定」「理性、判断、理解」といった意味を挙げ、印欧祖語の語根 *leg-「集める」にさかのぼるとしています。analogos で使われているのは、この logos の「比、割合」という専門的な語義です。
つまり analogue の芯にあるのは「比が合っている」という数学的な感覚です。もとの量と、写し取った先の量が、同じ比を保っている。音の波が2倍になれば電気も2倍になる。この比例関係そのものが、この語の中身です。
Online Etymology Dictionary によれば、意味は二度広がりました。「別の語に対応する語」という言語学の語義が1837年。そして計算機の語義が1946年です。同辞典はこの計算機の語義を「計り取れる量によって表された数を使って動作すること」と説明し、計算尺を例に挙げたうえで、digital と対立する語だと明記しています。
日本語の「アナログな人」「アナログ作業」は英語の辞書に無い使い方
日本語のアナログは、方式の名前を超えて「機械に弱い人」「手でやる作業」という意味にまで広がっています。英英辞典にその語義は立っていません。ここは日本語側で起きたことで、英語では通じない可能性が高い使い方です。
Cambridge Dictionary が立てている analogue の語義は、録音の方式、テレビ放送の方式、カメラの方式、時計の表示、そして「似ているもの、代わりに使えるもの」の五つです。Oxford Learner’s Dictionaries は方式と時計表示の二つだけです。どちらにも、人の性質を指す語義はありません。
「古い」「時代遅れ」という含みも、辞書の定義文には入っていません。Cambridge Dictionary の例文には「彼女は今も昔ながらのアナログ目覚まし時計を使っている」というものがありますが、ここで「昔ながらの」に当たるのは old-fashioned という別の語です。analogue 自体が古さを表しているわけではなく、古いという情報は別の語で足されています。
それを裏づけるのが、同じ辞書の別の例文です。「アナログ写真は今まさに流行が戻ってきているようだ」。analogue が単純に「時代遅れ」を意味する語なら、この文は成り立ちません。方式の名前だからこそ、流行が戻ることもある、という話ができます。
では日本語の「アナログな人」を英語で言いたいときはどうするか。この記事は辞書に載っていることだけを扱う方針なので、置き換えの表現を断定して示すことはしません。確かなのは、analogue にその語義が立っていない以上、analogue を使った直訳では辞書の裏が取れない、という点です。
日本語のアナログと英語の analogue は、方式を指す部分では重なっています。人や働き方を指す部分では重なっていません。この境目を知っておくだけで、英語の文章を読むときの取り違えが減ります。
アナログとデジタルの違い
Online Etymology Dictionary は、計算機の analogue を説明する箇所で「digital と対立する」と明記しています。二つは辞書の上でもはっきり一対として扱われている語です。
Cambridge Dictionary は digital の第一の語義を「信号があるかないかを示すために、1と0という数字の並びとして情報を記録あるいは保存する」と定義し、レベル A2 を付けています。analogue にレベル表示が付いていないのに対し、digital は日常語のいちばん易しい層に入っているわけです。
Oxford Learner’s Dictionaries も digital を「1と0という数字の並びとして情報を受け取り送る方式を使い、電子信号があるかないかを示す」と定義しています。analogue の「連続して変化する物理量」とちょうど裏返しです。
| 項目 | analogue(アナログ) | digital(デジタル) |
|---|---|---|
| 辞書の定義 | 連続して変化する物理量で測る・保存する | 1と0の数字の並びとして記録・保存する |
| Cambridge のレベル | 表示なし | A2(第一・第二の語義) |
| 語源の元の意味 | ギリシャ語 analogos「釣り合いのとれた」 | ラテン語 digitus「指、足指」 |
| 英語での初出 | 1826年(「類似したもの」の意味) | 15世紀半ば(「10より下の数に関する」の意味) |
| 計算機の語義が記録された年 | 1946年 | 1938年 |
| 時計の表示 | 文字盤の数字と針で示す | 数字が変わることで示す |
語源を並べると、二つの語の出自がまったく違うことが分かります。Online Etymology Dictionary によれば digital はラテン語の digitalis、その元は digitus「指、足指」です。10より下の数を指で数えたから、数字の話になった。一方 analogue は「比が合っている」という数学の言葉です。指で数えるのが digital、比で写し取るのが analogue。この対比は、方式そのものの違いをそのまま言い当てています。
Online Etymology Dictionary によれば、digital が「数字を使う」という意味になったのは1938年で、とくに数字の形のデータで動く計算機について使われました。同辞典はここでも analogue と対立する語だと記し、その用法が広まったのは1945年ごろ以降としています。録音や放送について digital が使われるのは1960年からです。
両者が一つの文に並ぶ形も辞書に載っています。Cambridge Dictionary の例文は「視聴者はアナログからデジタルへの切り替えを迫られることになるだろう」「これはアナログ信号をデジタルに変換するために使われる標準的な方法である」というものです。from analogue to digital、convert analogue signals to digital という並びが、そのまま使える形になっています。
なお digital には、この方式の話とはまったく別の語義があります。Cambridge Dictionary は「指、あるいは複数の指に関する、または指を使う」という語義を立て、「その独奏は、バイオリン奏者に指のすべての器用さを見せることを求める」「指と親指こそが元祖の『デジタル計算機』だとも言える」という例文を挙げています。語源の digitus「指」が、そのまま現代英語に残っている例です。
アナログと analogy(アナロジー)の違い
analogue と analogy は、同じギリシャ語の logos「比」から出た兄弟です。ただし英語に入った時期も、いま指すものも違います。analogue は方式やものを指し、analogy は考え方の手続きを指します。
Cambridge Dictionary は analogy を「似た特徴を持つもの同士の比較。しばしば原理や考えを説明する助けとして使われる」と定義し、レベル C2 を付けています。Oxford Learner’s Dictionaries は「似た特徴を持つ別のものと、あるものを比べること。また、似ている特徴」と定義し、さらに第二の語義として「あるものを説明するために、似た特徴を持つ別のものと比べていく過程」を立てています。
| 項目 | analogue | analogy |
|---|---|---|
| 指すもの | 連続量で扱う方式/似ているもの・代わりになるもの | 似たもの同士を比べること、その比較そのもの |
| Cambridge のレベル | 表示なし | C2 |
| 英語での初出 | 1826年 | 15世紀初頭 |
| 初出時の意味 | 類似したもの | 対応、比例 |
| 元のギリシャ語 | analogos「釣り合いのとれた」 | analogia「比例」 |
| 発音 | /ˈæn.ə.lɒɡ/(先頭を強く) | /əˈnæl.ə.dʒi/(2番目を強く) |
Online Etymology Dictionary によれば、analogy は15世紀初頭に「対応、比例」の意味で英語に入りました。経路は古フランス語の analogie、あるいはラテン語の analogia から直接で、その元はギリシャ語の analogia「比例」です。同辞典は、これがギリシャの数学用語であり、プラトンがより広い意味を与えた語だと記しています。
その後の広がりも同辞典に載っています。「物事のあいだの部分的な一致、類似、比例」という語義が1540年代。論理学の用語として「いくつかの点で似ていることから、他の点でも似ていると推論する議論」という語義が1600年ごろです。
使い方も見ておきます。Oxford Learner’s Dictionaries の例文は「これまでの判例に、似た事例は一つもない」「類推によって学ぶ」「人間になぞらえることで、この理論を理解できる」というものです。learning by analogy、by analogy with ~ という形で覚えておくと使いやすくなります。Cambridge Dictionary の例文には「心には形が無く目にも見えないこと、そして心が空のようなものだと考えると分かりやすいということを、彼は説明していた」という、まさに類推そのものの説明が載っています。
発音の差も押さえておきたいところです。analogue は先頭の an を強く読みますが、analogy は2番目の nal を強く読みます。つづりが似ているぶん、声に出すときは別物として扱う必要があります。
アナログの発音は /ˈæn.ə.lɒɡ/、つづりは analogue と analog の2通り
analogue は第1音節の an を強く読みます。カタカナの「アナログ」は四拍を平らに並べがちですが、英語では頭に体重が乗り、後ろは軽く落ちます。
| 辞書・見出し | イギリス英語 | アメリカ英語 |
|---|---|---|
| Cambridge Dictionary|analogue | /ˈæn.ə.lɒɡ/ | /ˈæn.ə.lɑːɡ/ |
| Cambridge Dictionary|analog | /ˈæn.ə.lɒɡ/ | /ˈæn.ə.lɑːɡ/ |
| Oxford Learner’s Dictionaries|analogue | /ˈænəlɒɡ/ | /ˈænəlɔːɡ/ |
| (参考)Cambridge Dictionary|analogy | /əˈnæl.ə.dʒi/ | /əˈnæl.ə.dʒi/ |
最初の音節は /ˈæn/ です。日本語の「ア」よりも口を横に広げた音で、ここに強勢が置かれます。二つ目の音節は /ə/ という力の抜けた音で、カタカナの「ナ」ほどはっきりとは響きません。
語尾はイギリス英語とアメリカ英語で差が出ます。Cambridge Dictionary はイギリス英語を /lɒɡ/、アメリカ英語を /lɑːɡ/ と表記し、Oxford Learner’s Dictionaries はアメリカ英語を /lɔːɡ/ としています。いずれにしても、カタカナの「ログ」より口を開いた音です。
つづりは二通りあります。Online Etymology Dictionary は analog を「主にアメリカ合衆国での analogue のつづり」と説明しています。Cambridge Dictionary も analogue と analog の両方を見出しに立てており、発音記号は同じです。イギリス式の文章なら analogue、アメリカ式なら analog と書き分けるのが基本の目安になります。
日本語のカタカナ表記は「アナログ」の一通りですが、英語では文章の書き手がどちらの綴りの流儀で書いているかによって形が変わります。読むときは同じ語だと分かっていれば足ります。
アナログ時計・アナログ放送・アナログカメラ ─ 辞書が立てる用途別の語義
Cambridge Dictionary は、analogue の語義を用途ごとに分けて立てています。時計、テレビ、カメラ、録音。どれも日本語のカタカナ語としてそのまま使われているものばかりです。
| 組み合わせ | 辞書の定義(要点) | 辞書の例文(要点) |
|---|---|---|
| analogue clock / watch | 縁に並んだ数字と、それを指す針で時刻を示す | 時刻の表示をアナログ時計かデジタル時計か選べる |
| analogue television | デジタル信号ではなくアナログ信号で放送される | 古いテレビでアナログ放送を見ている人には助成金が出ることがある |
| analogue camera / photography | 画像をフィルムに記録する。パソコンで見られる形ではない | 多くのメーカーがアナログカメラの製品群を終了しつつある |
| analogue recording | 音波を同じ型の電気信号に変えて作る録音 | その音をアナログのオープンリールテープに録り始めた |
Oxford Learner’s Dictionaries も時計については独立した語義を立てていて、「文字盤の上の針を使って時刻を示す」と定義しています。二つの辞書がそろって時計だけを別立てにしているのは、それだけこの組み合わせが定着しているからだと読めます。
Cambridge Dictionary はもう一つ、「全体の数字を使うのではなく、絵として情報を示す」という語義も立てていて、an analogue clock / watch という例を挙げています。針の位置という「絵」で読み取るか、数字で読み取るか、という対比です。
カメラについての例文は、日本語のアナログ観との差が出ていて面白いところです。「もしカメラがアナログなら、カメラからのアナログ信号をデジタルのコードに変換するビデオキャプチャ装置を取り付ける必要がある」。ここでの analogue は、劣っているという評価ではなく、単に「変換が一つ要る方式」として扱われています。
テレビについての例文も同じ調子です。「古いテレビでまだアナログ放送を見ている人が、デジタル変換器の費用をまかなうのを助けるために、助成金が出ることがある」。方式の切り替えという事実だけが述べられていて、方式そのものへの価値判断は入っていません。
アナログには「対応するもの」という名詞の語義もある
日本語のアナログでは出てこない語義が、Cambridge Dictionary にもう一つ立っています。「何か別のものと似ている、あるいはその代わりに使えるもの」という名詞の語義です。
この語義の例文は「彼はイギリス議会に当たるヨーロッパ各国の機関を研究してきた」というものです。ここでの analogues は「イギリス議会に相当するもの」を指しています。日本語なら「対応物」「相当するもの」に当たる使い方です。
もう一つの例文は生物の話です。「ペンギンに当たる存在である、絶滅したプロトプテルム類は、約3700万年前に北太平洋に現れた」。別の系統でありながら同じ役回りを果たしている生き物を、analogue と呼んでいます。
Online Etymology Dictionary によれば、1826年に英語へ入ったときの analogue は、まさにこの「類似したもの」という意味でした。つまり方式の名前のほうが後から出てきた語義で、こちらが本来の姿です。1837年には「別の語に対応する語」という言語学の語義が加わっています。
この語義を知っていると、語源との筋が通ります。analogos「釣り合いのとれた」から出た語ですから、「AにとってのBが、CにとってのDに当たる」という比の話が本来の中身です。音波と電気信号が釣り合っているのも、イギリス議会とヨーロッパの機関が釣り合っているのも、同じ形の話をしています。
なお、この名詞の語義は英語の文章では専門的な話題に出てきます。The European analogues of ~、an analogue to ~ という形が辞書の例文に載っている形です。
アナログを使った英語の例文とよくある間違い
辞書に載っている形をそのまま借りるのが、いちばん外さないやり方です。analogue signal と from analogue to digital の二つを覚えておけば、技術の話はほぼ足ります。
Cambridge Dictionary から、そのまま使える形を拾ってみます。「これはアナログ信号をデジタルに変換するために使われる標準的な方法である」、「視聴者はアナログからデジタルへの切り替えを迫られることになるだろう」、「時刻の表示をアナログ時計にするかデジタル時計にするか選べる」。会議や仕様書にそのまま置ける並びです。
Oxford Learner’s Dictionaries からは an analogue circuit / computer / signal という三つの組み合わせが載っています。前に置く形容詞として使う形が基本だということが、この並びから分かります。
間違いの一つ目は、日本語の「アナログな人」をそのまま英語に持っていくことです。英英辞典に人の性質を指す語義は立っていないので、analogue を使った直訳では辞書の裏が取れません。この点は英語で書く前に注意しておきたいところです。
二つ目は、analogue を「古い」「劣っている」という評価語として使うことです。辞書の定義文に古さの含みは入っておらず、「アナログ写真は今まさに流行が戻ってきているようだ」という例文もあります。方式の名前であって、良し悪しの札ではありません。
三つ目は analogy との取り違えです。つづりが似ていますが、強勢の位置が違い(analogue は先頭、analogy は2番目)、指すものも違います。四つ目はつづりで、イギリス式は analogue、アメリカ式は analog です。Online Etymology Dictionary は analog を「主にアメリカ合衆国でのつづり」としています。どちらで書くかは、文章全体の流儀に合わせます。
アナログについてよくある質問
連続して変化する物理量をそのまま使って情報を扱う方式のことです。Oxford Learner’s Dictionaries は analogue を「データを測る、あるいは保存するために、連続して変化する物理量の幅を使う」と定義し、an analogue circuit / computer / signal という例を挙げています。Cambridge Dictionary は「音や画像などの情報を、電気信号・電波・フィルムのように連続して変化する形で保存したり送ったりする」としています。
英英辞典に、人の性質を指す語義は立っていません。Cambridge Dictionary が立てている analogue の語義は録音・テレビ・カメラ・時計の方式と、「似ているもの、代わりに使えるもの」の五つで、Oxford Learner’s Dictionaries は方式と時計表示の二つだけです。日本語の「アナログな人」は日本語側で広がった使い方で、analogue を使った直訳では辞書の裏が取れません。
ギリシャ語の analogos「釣り合いのとれた、しかるべき比に従った」です。Oxford Learner’s Dictionaries の語源欄によれば、19世紀初頭にフランス語を経てギリシャ語 analogon(analogos の中性形)から入りました。Online Etymology Dictionary は初出を1826年、そのときの意味を「類似したもの」としています。分解すると ana「〜を通じて、〜に従って」+ logos「比、割合」です。計算機の語義が記録されるのは1946年からです。
どちらも辞書に載っている形です。Online Etymology Dictionary は analog を「主にアメリカ合衆国での analogue のつづり」と説明しています。Cambridge Dictionary は両方を見出しに立てており、発音記号はどちらも同じで、イギリス英語 /ˈæn.ə.lɒɡ/、アメリカ英語 /ˈæn.ə.lɑːɡ/ です。イギリス式の文章なら analogue、アメリカ式なら analog と、文章全体の流儀に合わせます。
アナログのまとめ
アナログとは、連続して変化する物理量をそのまま使って情報を扱う方式のことです。英語の analogue には、この方式の語義に加えて「似ているもの、代わりに使えるもの」という名詞の語義があり、1826年の初出時にはこちらが本来の意味でした。
語源はギリシャ語 analogos「釣り合いのとれた」で、ana(〜に従って)と logos(比、割合)に分かれます。比が合っているという数学の言葉が芯にあり、音波と電気信号が同じ形をしているという方式の説明と、そのままつながっています。対になる digital の語源はラテン語 digitus「指」で、出自はまったく違います。
英語で使うときは、強勢が先頭の an にあること、つづりが analogue と analog の二通りあること、そして日本語の「アナログな人」に当たる語義は辞書に立っていないことの三つを押さえておけば、読み書きで取り違えずに済みます。
アナログの出典
analogue の定義・語法・発音・語源は以下の英英辞典と語源辞典で確認しました。
- Cambridge Dictionary|analogue
- Cambridge Dictionary|analog
- Oxford Learner’s Dictionaries|analogue(Word Origin を含む)
- Online Etymology Dictionary|analogue
- Cambridge Dictionary|digital
- Oxford Learner’s Dictionaries|digital
- Online Etymology Dictionary|digital
- Cambridge Dictionary|analogy
- Oxford Learner’s Dictionaries|analogy
- Online Etymology Dictionary|analogy

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