関係代名詞は、二つの文を一つにまとめて、名詞にうしろから説明を足すための語です。who、which、that が代表で、英語では relative pronoun と呼びます。
この記事では、関係代名詞とは何かという定義から始めて、主格と目的格と所有格の使い分け、省略できる条件、that との違い、コンマの有無まで順に整理します。
関係代名詞とは何か(結論)
関係代名詞とは、代名詞と接続詞の働きを一語で兼ねる語のことです。前に出てきた名詞を受けながら、うしろに続く文をその名詞の説明として結び付けます。
I know a man. He speaks five languages. という二文は、I know a man who speaks five languages. と一文にできます。who が he の代わりをしつつ、二つの文をつないでいます。
説明される側の名詞を先行詞と呼びます。関係代名詞は必ず先行詞のすぐうしろに置くのが原則で、離れると何を説明しているのか分からなくなります。
関係代名詞の種類と選び方
どの関係代名詞を使うかは、先行詞が人かものか、そして関係代名詞が節の中でどんな役目を持つかの二点で決まります。
| 先行詞 | 主格 | 目的格 | 所有格 |
|---|---|---|---|
| 人 | who / that | whom / who / that | whose |
| もの・動物 | which / that | which / that | whose / of which |
| 人ともの両方 | that | that | — |
節の中で主語が足りなければ主格、目的語が足りなければ目的格、名詞の持ち主を表すなら所有格を選びます。何が足りないかを見る、というのが選び方の中心です。
関係代名詞の主格の使い方
主格の関係代名詞は、うしろの節の主語の位置が空いているときに使います。関係代名詞の直後に動詞が来るのが目印です。
The girl who lives next door is a doctor.(隣に住んでいる女の子は医者だ)では、who のうしろがすぐ lives という動詞になっています。who が主語の役目を持っているためです。
動詞の形は先行詞に合わせます。I have a friend who plays the piano. では先行詞 a friend が単数なので plays になります。先行詞が friends なら play です。
関係代名詞の目的格の使い方
目的格の関係代名詞は、うしろの節の目的語の位置が空いているときに使います。関係代名詞の直後に主語が来るのが目印です。
The book which I bought yesterday was expensive.(昨日買った本は高かった)では、which のうしろが I bought と主語から始まっています。bought の目的語が空いているためです。
人が先行詞のとき、格式ばった文では whom を使いますが、日常では who や that が普通です。The man whom I met は The man who I met と書かれることのほうが多くなっています。
関係代名詞の所有格 whose の使い方
whose は「その人の」「そのものの」という所有の関係を表します。whose のうしろには必ず名詞が続くのが特徴です。
I know a boy whose father is a pilot.(父親がパイロットの男の子を知っている)では、whose father でひとかたまりになっています。his father が whose father に置き換わった形です。
ものが先行詞のときも whose を使えます。a house whose roof is red のような形は自然で、the roof of which という言い方より短く済みます。
関係代名詞を省略できる条件
目的格の関係代名詞は省略できます。主格は原則として省略できません。この違いは形を見れば判断できます。
| 格 | 関係代名詞のうしろ | 省略 | 例 |
|---|---|---|---|
| 主格 | 動詞 | できない | the man who lives here |
| 目的格 | 主語+動詞 | できる | the book (which) I read |
| 所有格 | 名詞 | できない | the boy whose dog ran away |
省略された形は英語では非常によく現れます。The movie I saw last night was great. のように、名詞のあとにいきなり主語と動詞が続いていたら、そこに目的格の関係代名詞が隠れていると考えます。
関係代名詞 that を使う場面
that は人にもものにも使え、主格でも目的格でも使えるため、迷ったときの選択肢になります。ただし使えない場面が二つあります。
一つは、コンマを付ける非制限用法です。My father, that lives in Osaka, is a teacher. は誤りで、ここでは who を使います。
もう一つは、前置詞の直後に置く形です。the house in that I live とは言えず、the house in which I live または the house that I live in の形にします。
逆に、先行詞に the first、the only、the same、all、everything、最上級が付くときは that が好まれます。This is the best book that I have ever read. の形です。
関係代名詞のコンマの有無で変わる意味
コンマのない制限用法と、コンマのある非制限用法では、伝わる内容が変わります。書き分けを意識していないと、事実関係そのものが変わってしまいます。
He has a sister who lives in Tokyo. はコンマがなく、東京に住んでいるほうの姉妹、という絞り込みになります。姉妹が複数いることを示唆します。
He has a sister, who lives in Tokyo. はコンマがあり、姉妹は一人で、その人は東京に住んでいる、という補足になります。数の情報がまったく違ってきます。
関係代名詞 what の使い方
what だけは先行詞を必要としません。the thing which をひとまとめにした語で、「〜すること」「〜するもの」という意味のかたまりになります。
This is what I wanted.(これが私のほしかったものだ)では、what の前に説明される名詞がありません。what I wanted 全体が一つの名詞のかたまりとして働いています。
what の前に名詞を置くのは誤りです。the thing what I wanted とは言わず、the thing that I wanted か what I wanted のどちらかにします。
関係代名詞を使った例文
主格の例です。The train that goes to the airport leaves at noon.(空港行きの電車は正午に出る)。I have a friend who works at a bank.(銀行で働いている友人がいる)。
目的格の例です。The song you sang was beautiful.(あなたが歌った曲は美しかった)。These are the photos which she took in Kyoto.(これらは彼女が京都で撮った写真だ)。
所有格と what の例です。I met a woman whose son studies abroad.(息子が留学中の女性に会った)。Tell me what you saw.(見たものを話してください)。
関係代名詞のよくある間違い
一つ目は、代名詞を重ねる間違いです。The book which I bought it was cheap. は it が余分です。関係代名詞がすでに目的語の役目を持っているためです。
二つ目は、先行詞と動詞の数が合わない間違いです。the people who lives here ではなく the people who live here が正しい形になります。
三つ目は、非制限用法で that を使う間違いです。コンマが付いたら that は使えないと決めておけば防げます。
関係代名詞の覚え方のコツ
最初にやるのは、元の二文に戻して考えることです。I know the girl. She won the prize. という形に分解すると、she の位置が空いているから主格だと一目で分かります。
次に、関係代名詞のうしろの一語を見る習慣をつけます。動詞なら主格、主語なら目的格、名詞なら所有格です。この三択だけで、格の判断はほぼ片づきます。
最後に、話すときは that と省略形を中心に使うと負担が軽くなります。whom や of which は読むときに分かれば十分で、自分から使う必要はほとんどありません。
関係代名詞についてよくある質問
関係代名詞のあとの節は主語か目的語が欠けています。関係副詞(where、when、why、how)のあとの節は文として完成しており、欠けている要素がありません。うしろが完全な文かどうかで見分けます。
書き言葉や格式ばった場面では今も使われます。日常会話では who や that に置き換わるか、省略されることがほとんどです。ただし前置詞の直後だけは to whom のように whom が残ります。
いいえ。コンマを付ける非制限用法と、前置詞の直後では使えません。それ以外の場面では人にもものにも使えるため、迷ったときの選択肢として便利です。
その節の動詞が終わるところまでです。The man who called you yesterday is waiting. では who called you yesterday が説明部分で、そのあとの is が主文の動詞になります。主文の動詞を探すと切れ目が分かります。
関係代名詞のまとめ
関係代名詞とは、代名詞と接続詞を兼ねて、名詞にうしろから説明を足す語です。先行詞が人なら who、ものなら which、どちらでも使えるのが that という三本立てで整理できます。
格は、うしろに動詞が続けば主格、主語が続けば目的格、名詞が続けば所有格です。目的格だけは省略でき、コンマを付けた非制限用法では that が使えません。元の二文に戻して欠けている要素を探すのが、いちばん確実な判断のしかたです。
関係代名詞の出典・参考にした辞書
英語の relative pronoun および relative clause の定義・用法は以下の英英辞典で確認しました。

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